卯月の「介護なんて大嫌い」

85歳実父の介護ブログ
(アルツハイマー型認知症)

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2019年04月13日 20時20分39秒 | 認知症のこと

 

4/23

奇しくも私の誕生日に父のMRI検査予約が入っております。
これは前述した通り、「レビー小体型認知症」かどうかを見極めるため。
もちろんこの検査だけですぐに分かる物でもありませんが、コレが一つの方法なのです。

総合病院は予約制の為、どうしても時間がかかってしまう。
結局先日の診察では「アリセプト」を復活させることとなり、今は「アリセプト」「エビリファイ」の併用で過ごしております。

さて・・・・・

最近の状況ですが・・・・

 

非常に悪い

 

週に一度の「デイサービス」。
それは無事楽しそうに過ごしております。
囲碁もして、皆さんとのレクリエーションにも参加しているようです。

しかしこの間、初めてショートステイを二泊三日で利用したのですが、それがまた波瀾万丈(苦笑)。
二人部屋という理由もあるのでしょう。
一日目は穏やかに眠ったものの、二日目は大暴れしたそうなのです。
「おまえ、誰や!?」的な感じで、施設のスタッフの方も苦労した・・・と聞きました。
同室の人が変わったことで余計、変化に対応出来なかったのかもしれません。
何せ、これで多床室は無理だと解りました。

夜は夜で他の部屋を開けまくる。
今も自宅でそんな感じですが、ウロウロと徘徊?するのです。
徘徊ではないな。
見回り?
どちらにせよ、安穏と過ごしている訳ではありません。汗

来月にはもう一度「ショートステイ」が待っているのですが、そこで個室にしてみようと画策しております。
でもそれだけでは心許ない為、次の診察にて「眠る為のお薬」も処方してもらうつもりです。


現状、本当にキツいです。
自分で笑っていられるのが不思議なくらい、キツいです。

▶出来なくなったこと

朝、自分で朝食(お粥)が食べられなくなった。→私が器によそい、梅干しとお茶と共に出して、椅子に座らせる。
昼、夜も同様。

夜中、「鍋」を漁る。
ご飯を食べようと思うのか、「コンロ」の火を点けようとする。
(しかしあらかじめ策を講じていますので、点火出来ません)

上の画像の部分を外してあるので、火は点かないのです。

・・・・にしても、油断は出来ず、マッチやライターも隠しました。<これが一番怖いので

こうなるともう、要注意人物に他ならず、私はものすごく神経を遣う毎日を送っています。

日中も自宅を「ホテル」だと思い込んで、「支払いすませんなん」「家に帰るから迎えに来てくれるか?」等など。
とにかくまともな会話は出来ないのです。

もう一つ出来なくなったこと。
それは着替えです。
今日発見したのですが「パジャマ」の上に「ズボン」を履いている。
「シャツ」の上に「シャツ」を着ている。
中の下着がシャツの上に見えている。

・・・・あれほど「格好」を気にする父が、ここまで来たか!と驚愕する思いでした。
ある意味、認知症らしい感じになってきたとも言えます。


「篠山(故郷)に印鑑証明とりにいかんなん」

「こんどヨウコ(実妹)に会わんなんな。これ書いてもらうから。」

シェーバーとカレンダー、天眼鏡を片手に、そんなことを言いながら玄関先に座る父。

ちょっとしたホラーですよね。
あ、別に茶化しているわけではありませんよ。
現実はもっと怖いんですから、こうでも言わないとこっちの気が保ちません。

一体、何が原因でここまで悪化したのでしょう。
悪化するにしても、家族の覚悟がついていかないほど急スピードです。

一つに薬があると私は信じています。
でもだからといって、それを服用しなかったら「マシ」だったかどうかは解りません。
非情な言い方かもしれませんが、今までが良すぎたんです。
今までがマシだったんです。
80歳の頃から「アリセプト」の効果を信じ、続けてきて、今ここにきてようやくその効果が薄れたのかもしれません。

どちらにせよ、文字通り「介護地獄」が始まったわけですが・・・・
ただ私はそんなに我慢強いほうではないので、何かしらの対処をすべく、色々頭を捻っております。

一つは「デイサービス」の多用、もう一つは「薬の増量」です。
義父の時もそうでしたが、とある時期までくると「薬の調整」という時間が必要になってくるんです。
それは「穏やかに過ごすための調整」で、「半ば廃人」(聞こえは悪いですね)にさせるための方法です。
そのおかげで介護はしやすくなるし、私たち家族は安心して「施設」の方に預けることが出来る。
もちろん否定的な意見の方もいらっしゃると思いますが、私は私の人生を無茶苦茶にしたくないので、そういう方法を採るべきかと思っています。
その為には1、2ヶ月、もしくはそれ以上の時間が必要。
ここが正念場です。

現在、私の喉には「ヒステリー球」(咽喉頭異常感症)というものがあり、血圧もどんどん上昇中。
確実にストレスによるもので、これは「義父」の時の主人も発症しました。
すごく気持ち悪いんですよ、これ。
喉を圧迫されて、飲み込んでもその存在を消せない。
正直、キツいです。
一応、「半夏厚朴湯」という漢方が功を奏すると言われていますが、すっかり治るといったことはありません。

お知りになりたい方はこちらへ。
http://www.inoue-i.jp/writing/globushystericus.html
https://www.tsumura.co.jp/kampo/nayami/inkoutou01.html


今、一番辛いのは「夜の異常行動」、そして「日中の落ち着きの無さ」。
でも本当の辛さは「病状の進行の速さ」にあるのだと思います。
私がついていけてない。
きちんとした会話が成り立たないことが、これほどまでにダメージを与えるとは・・・。

 

「おとうちゃん、ごめんな。不甲斐ない娘で。」

「ああ・・・・僕もごめんな。〇▲×・・(聞き取れず)」

今日の夕飯時の会話の一部です。

 

 

 

 

 

 

 


レビー小体型認知症の可能性

2019年03月30日 18時48分10秒 | 認知症のこと

 

 

ここ数日、色々考えさせられる事が多く、私自身、アップダウンの激しい状況でした。

もちろん父の事なんですが、どう考えても「アルツハイマー型認知症」ではないような気がするのです。

前回の記事で申し上げましたが、症状に「幻視・幻覚・幻聴」が加わりました。

当初、薬の所為だろうか・・・と悩んでいたのですが、色々調べた結果、「レビー小体型認知症」の可能性が浮上してきたのです。
それは下記の症状を読み深めた結果でもありました。

〇日用品があるクローゼットから勝手にクレ5-56を取りだし、自室の床にまき、 ぼーっと椅子に座ったまま見ている


レビー小体型認知症とは・・・・(相談e-65.net様より拝借)

1.認知機能の変動

認知機能の変動とは、時間や場所、周囲の状況に対する認識や会話をした際の理解力など、悪い時と良い時の差が目立つという症状です。

2.繰り返し出現する幻視

幻視は、実際には存在しないものが見えるという症状ですが、人や子供が見えると言われることが多いです。
また幻視は夜間に多くなります。

3.パーキンソン症状

パーキンソン症状とは、体や表情が硬くなる、体の動きが減る、運動がぎこちなくなる、手が震える、姿勢が前傾になる、バランスを崩しやすくなる、小股で歩く、突進して止まれなくなるなど、いくつかの運動症状が出現する状態のことです。立ちくらみや失神、便秘などの自律神経症状が起こることもあります。
そのほか、誰かがいる気配がすると感じたり、家族が偽物だと思ったり、自分の家ではないと思ったりする妄想が出ることもあります。
このように、レビー小体病の方にはさまざまな精神症状が出現しますから、統合失調症の妄想や幻聴の治療薬を使うことがあります。

しかし、これらの抗精神病薬の副作用が出やすいという特徴もあります。
また、ごく初期から「レム睡眠行動障害」という睡眠中の行動異常を起こす患者さんもおられます。
レム睡眠は睡眠の「段階」の1つで、人が夢を見るのは、多くはこのレム睡眠のときです。
健康な人はレム睡眠の間は骨格筋の緊張が抑えられているため、夢を見ながら行動を起こすことはありません。
しかし、レム睡眠行動障害がみられる患者さんでは、筋緊張の抑制が障害されるため夢を見ながら夢のなかの行動を実行するのです。
物忘れも認められますが、アルツハイマー病の患者さんと比べると、軽度であることが一般的です。幻視が強く出るタイプや、パーキンソン症状が目立つ方など、同じレビー小体病でも人によって症状の出方や進行の速さに差があります。



なるほど、よく解ります。

その他の記事で見かけた、「壁に虫がたくさん這っているように見える」「ハンガーに吊した洋服が人に見える」など、思い当たる事が多々。
そして「手足の震え」「歩行の変化」「ズボンを履くときに足が上がらない」など、身体的な症状も加わってきているのです。

これは思い込んでいた「アルツハイマー型認知症」とはちょっと違うな。
記憶障害の点でも「義父」の時とは明らかな違いを感じ、私は困りました。
病院にも電話相談し、「とにかく薬を飲み続けて下さい」と指導されたので、飲ませているのですが・・・正直不安。

もう一つ、信憑性は定かじゃないのですが、医師の誤診が多いのもこの「レビー小体型認知症」らしいのです。
研究結果を示したサイトから、「不安を取り除く為」の「抗精神病薬」が使われると、「悪化」する可能性も生まれるとの記述を読みました。
本当かどうかなど、専門家でもないため解りません。
ですが・・・・もしそうだとしたら、根本的な治療方針が変わるような気がして。

主人には「・・・・だとしても元に戻ることはないぞ」と指摘され、確かにそうだと思いましたが、今の状況がとても楽チンで父にとっても私にとってもベストとは必ずしも言えないのです。


それは昨日のこと。
午前中、私は父を床屋に連れて行きました。
お金を前払いをして、後はお任せ。
いつもの店なので、機嫌良く戻ってきました。

「どう?さっぱりした?」

「うん、やっぱり気持ちええな。」

「そりゃ良かった。いつもの店長さんにしてもらったんか?」

「いや、今日は混んでたから別の人やったわ。」

「そう、残念。」

こういうしっかりとした会話を交わしていたのです。
その後、定食屋で「黒豚カツ定食」をほぼ完食し、満足そうだった父。
なのに夕方から、自室にてまたもや不穏な空気が漂い始めました。

「たくさん男の人がおるねん。いつ帰るんや?」

「そろそろ帰りたいから迎えに来てくれるか?」

「銀行どこやったっけな?株でえらい損させられた!」(株取引は5年以上前に止めている)

「(囲碁の)碁石が入った鞄、どこいったんや?」

など、頻繁に電話がかかってきます。
これはまた面倒な!と思いつつ、医師の指示通り、夕方に「エビリファイ」を服用させ、「とにかく休もうか?」と伝えたのです。

が・・・・・結局それから朝までずっと、父は眠らないまま、ひたすら自室でゴタゴタ動き回っていました。

私たちは疲れていたので早めに就寝。
夜中、6回の着信履歴がありましたが、眠気には逆らえませんでした。

朝、目覚めた私は階下にいる父が誰かと話していることに気づき、ああ、主人と会話してるんやな、と思いました。
でも実際は一人きりだったんです。
誰か、知らない人と話し続けていたんです。
ちょっとゾッとしましたね。

「なあ、誰と話してるん?」

「ああ・・・そこにおる男の人・・・いや、なんかあれとこれが衝突してな・・・だから・・・」

もごもごと口ごもり、はっきりとは答えなかったけれど、その誰かは父にしか見えない人なのです。

うーん、こうやって文字におこせば、大したことないような気がしますよね?

でも想像してみて下さい。

親がたった一人きりで椅子に座り、普通に会話してるところを・・・・・。
恐怖ですよ?

寝室のベッドにはハンガーにかけられた多くの衣服が積み上げられていて、いつもPCの前に鎮座しているはずの椅子がかけ離れた場所に置かれていました。
床には座布団二枚と毛布が一枚。
一晩中、一体どんな気持ちで過ごしたのか。
自分の身に置き換えた時、それはとても哀しく不安な状態なのだと理解出来ます。

宥め賺し、パジャマに着替えさせ、ようやくベッドに横たわってもらい・・・・それから7時間。
何とかぐっすり眠ってくれました。(今ようやく起きたかな?)
途中、自分でトイレに足を運んだ形跡もありました。
まだ自立部分が残っている証拠ですね。

実はパジャマに着替えるときも苦労しました。
転倒防止の為、ベッドに腰掛け、ズボンを履くのですが、足が上手く持ち上がらない為か、両方の足を片方へと突っ込んでしまうのです。
これも「レビー小体型認知症」による「パーキンソン病」かもしれないと疑っています。

素人考えかもしれませんが、ネットの情報に合致する点が多いこと。
今までの経過を思い起こすと、それは確かに「レビー小体型認知症」に近い症状が多かった気がし、ああ、何故気付かなかったのだ!と後悔しております。

どちらにせよ、これからの事を相談するため、月曜には病院へ。
今はとても複雑な気持ちですが、やはり私たちの生活を優先させるべき問題だと、強く感じています。

 

 


認知症の理解とケア

2017年10月22日 22時37分04秒 | 認知症のこと

 

 

思い悩むことほど無駄なものはない

 

そんな風に割り切れるはずもなく、私は悶々とした毎日を送っておりました。

ですが、父に「認知症」という診断が下され、「介護者」としてホッと気が抜けたのも確か。

私は結局、「レッテル」が欲しかったのだと思います。

ちなみにあれから「介護申請」について、行政へ相談に出かけました。

実際、父は見た目が健康。

ある程度のコトは全部自分で出来る為、介護認定には至らないそうです。

強いて言うならば「要支援」くらいか?<それもあやふや

ただ、私は来訪してくださった保健師さんに話をし、父の状態を分かって欲しかっただけなのかもしれません。

さて、そんなこんなで小矢部市総合保健福祉センターに出かけた日のこと。

ふとした時、目に飛び込んできたのが、このイベントのチラシでした。

砺波地域リハビリテーション講演会「認知症の理解とケア」

 

三週間ほど先だったこのイベントを、何の気なしにスケジュール登録し、それを共有していた主人もまた、当日、仕事帰りに参加してくれました。

砺波、四季彩館で行われた講演会。

かなり多くの「ケアに携わるプロ」が集まりました。

私たちのような一般人は少なかったです。

ちょっとドキドキ。

毎年行われているイベントのようで、今年は「東京都立松沢病院院長 齋藤正彦先生」のお話をうかがうことができました。

約二時間の講演。

椅子が硬いのでちょっと腰を痛めましたが、講演内容はとても為になります。

いくつか、目から鱗のお話もあり・・・・それについてすごく納得させられ、心が軽くなりました。

ご自身のお母様もアルツハイマー型認知症だった為、その経験も含め、多くの視点から患者をご覧になっているようです。

耄碌(もうろく)と認知症

その境界線を明らかにする必要性が、果たしてあるのかどうか。

80過ぎの高齢者にとっては特に。

もちろん、医師の診断は必要かもしれません。

アリセプトというお薬を飲むことで「生活における多少の改善」は見られるのですから、それを捨てきれないのも確かです。

ただし、互いの関係にとって大切なのは、たとえ今までの作業や行動が出来なくなっても、あまり重く受け取らない。

そして出来る事に対しては、温かく見守る。

ヒントを与えるのではなく、ダイレクトに答えを与える。

出来るだけシンプルにサポートしてあげることが重要だとおっしゃいました。

なるほど・・・・・・・

納得した主人と二人、参加して良かったなと素直に感じました。

もやもやとしていた頭がリセットされ、ちょっとだけ楽になれたかな・・・・。

 

しかし悲しい現実も一つ。

治験段階まで進んでいた特効薬(根治薬)は、残念ながら失敗に終わっています。

それは私たちの世代(40,50代)にとっての希望が失われたということ。

やはり・・・・アルツハイマー型認知症という病(症状)は一筋縄ではいかないようです。