こんにちは牛尾こうじろうです

日本共産党千代田区議会議員
3人の娘を育てるイクメンパパです

第3回定例区議会一般質問

2017-10-01 15:54:28 | 日記
第3回定例区議会での私の一般質問は下記です。

日本共産党区議団の一員として一般質問を行います。
最初は保育所・保育指針についてです。
今年の3月、保育所における保育の内容や運営等について定める「保育所保育指針」(以下「指針」と言う)が10年ぶりに改定され、来年4月から施行されます。
私は先日、区内の保育士を対象にして行われた「新保育指針を学ぶ」学習会に参加させていただきました。講師は「指針」改定に携わった汐見としゆきさんです。汐見さんは、今回の「指針」改定で幼児教育、特に0歳~3歳の保育・教育の記載が充実された意義について熱心に語っていました。講義を聞き、私自身もその点については評価すべきだと思いました。
しかし、改定された「指針」をこの間の安倍政権の動向や教育政策と照らし合わせて見るならば様々な問題が見えてきます。例えば、子どもの権利よりも国家の思惑が優先されていること。疲弊している保育現場の実情が考慮されていないことなどです。
「指針」の改定について、2つの角度から質問をいたします。
まず、第一に、今回の改定では初めて3歳以上の幼児に対し、「国旗・国歌に親しむ」ことが明記されました。このことはマスコミでも取り上げられ、保護者や関係者に驚きが広がっています。
そもそも、歌詞の意味も分からない幼児に「わらべうた」のように「君が代」を歌わせることや、「国」とは何かも理解できてないのに「日の丸」への〝愛着″を刷り込むことは、子どもの権利条約の14条、そして憲法19条の「思想良心の自由」にも反するのではないでしょうか。
さらに、私が問題だと思うのは「指針」に「国旗」「国歌」が盛り込まれた経緯であります。
「指針」は厚生労働省社会保障審議会・保育専門委員会で10回にわたる議論でまとめられた、「保育所保育指針の改定に関する議論のとりまとめ」を受けて改定されました。実は、その最終の「とりまとめ」には「国旗」「国歌」という文言は一言も入っていません。
さらに審議会の議事録を全て見ましたが、議事録では審議委員の誰一人として、「国旗」・「国歌」という言葉を一言も発していないわけであります。それが、最終の「とりまとめ」が出来て以降、突如「国旗」「国歌」が挿入されたわけであります。
自民党の菅官房長官は「指針」に「国旗」「国歌」が入ったことについて、「ごく自然なことだ」と評価しています。これを見ても、保育指針に「国旗」「国歌」が明記されたことは、安倍政権の意向が反映されたということを疑わざるを得ません。
このようなやり方は国による子どもたちへの「国旗」・「国歌」の押しつけだは思いませんか?区長の見解をお伺いします。

保護者からは保育園へ日の丸への敬礼や君が代の斉唱の強制されることになるのではないかとの懸念が出ています。また、専門家からは「幼児期という未成熟な成長段階であること、特に保育園は教育だけでなく保護者にかわって保育する福祉施設であることから、「過度の押しつけになってはならない」との意見が上がっています。
こうした懸念が広がっていることに対し、厚生労働省も「国旗掲揚や国歌斉唱を強制するものではない」との見解を示しています。
国旗、国歌へは様々な意見があり、賛否両論があります。「指針」を理由にして、幼い子どもたちに押し付けるようなことがないよう求めますが、いかがでしょうか。

2つ目に、「指針」では保育園を小学校の準備のための施設と規定していることについてです。
改定された「指針」では「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を10項目で定めています。内容は全体的に子どもがのびのびと成長していくことよりも、「自己抑制」や「忍耐」を求めています。例えば、「自立心」という柱では「しなければならないことを自覚し、自分の力で行うために考えたり、工夫したりしながら、諦めずにやりとげることで達成感を味わう」と大人でも難しいことではないかということが掲げられています。
自分の「やりたいこと」を棚上げしてでも「やらなければならないこと」を難しい局面が来ても途中で投げ出してはいけないということを子どもに求めているわけです。
このような「育ってほしい姿」が10項目に渡り記載され、これらを達成することが小学校への円滑な接続において重要と強調するなど、保育所を小学校への準備のための施設と規定しています。また、この「10項目」を達成するために保育計画を策定し、評価し、改善しなければならないとしています。
保育所は小学校への準備施設ではありません。この時期の子どもの興味関心は1人ひとり違い、できること、できないことも違います。月齢による差も大きい時期です。それを画一的に10項目もの「育ってほしい姿」が保育の最終目標として打ち出されていることに私は違和感を覚えます。
この「育ってほしい姿」に照らして、子どもたちの「できる」「できない」という単純な評価が広がるならば、乳幼児期にしか味わえない喜びや楽しみを満喫し、その日、その時を幸せに生きるという、すべての子どもが持つ権利を奪いかねないのではないでしょうか。
さらに、現在の保育現場は保育士不足や子育てに悩む親の増加、親の忙しさなど、多様なことに取り組まねばならず、保育現場は大変な状況です。こうした中で、保育士に10項目にわたる「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の視点で子どもを「評価」をさせるのは負担がさらに重くなるのではないでしょうか。
そこで、2つのことを求めます。
まず、各保育園でつくられている「保育計画」について、今回の「指針」を参考にしながらも各保育所がそれぞれの実情に応じて作成することを今後も尊重すること。
2つ目に、保育士に「指針」の10項目にわたる「幼児期の終わりにまで育ってほしい姿」の視点で、子どもを「できる子」「できない子」と「評価」する保育ではなく、あくまで子どもの自主性を伸ばす保育を進めることを求めますが区の見解をお聞かせください。


次に、学校給食の無償化について質問します。
学校給食は、給食を食べるということを通じて、栄養バランスの取れた食事のあり方を学ぶとともに、みんなで準備や会食をすることによって社会性を養うなど、単なる昼食ではなく、教育活動の一環です。
私はそうであるならば憲法26条2項の「義務教育はこれを無償とする」という条文にある通り学校給食は本来無償にするべきだと思います。しかし、学校給食法により給食経費のうち食材費は保護者負担になっています。
その給食費ですが、子育て世代の負担軽減や子どもの貧困の解決のために学校給食の無償化をおこなう自治体が広がり、現在、全国で80を超えています。
文部科学省も公立小中学校の給食の無償化に関する全国調査に乗り出しました。実態を調べ、今年度中に結果をまとめて成果や課題をつかみ、国としての支援策の検討などに生かすとしています。
東京ではいくつかの自治体で給食を無償化しています。また、先の東京都議会議員選挙では、わが党とともに、自民党、公明党、民進党など各党が「学校給食の無償化」を公約に掲げました。学校給食の無償化はいまや大きな流れになってきています。
千代田区は今年度から小学校で1食10円、中学校で15円、給食費の負担軽減をおこなっています。しかし、「格差と貧困」が広がる中、求められているものは学校給食の無償化に大きく踏み出していくことではないでしょうか。
そこで、改めて、学校給食の無償化を検討することを区に求めますがいかがでしょうか。
また、そこに向かうまで、せめて主食については区が補助するなど段階的な施策を検討していいと思いますがいかがでしょうか。おこたえください。

続いて、区営東松下住宅について質問します。
区営東松下町住宅が完成し半年が過ぎました。住民の方も入居から半年近くがたち、新しい生活に慣れ始めたからでしょうか、この間、住民の方から様々な要望や改善を求める声が寄せられています。
この間、党区議団は住宅のみなさんにアンケートを行い、そうした声をうかがってきました。いくつかご紹介します。「IHコンロが高くていまだに買えず、毎日電気鍋で料理している」「お風呂のが電気での追い炊きの為、お湯が温まるのに1時間ほどかかる」「扉が鉄製で重く、ストッパーがないので手押し車がドアに挟まれ出入りにひと苦労する」「区の新聞を窓口においてほしい」「大きいスーパーがない」「子どもが集まる広い公園が近くにない」などです。私は一つひとつの要望についてここで質問することはしません。
そこで、区として住宅にお住まいのみなさんに要望を聞き、改善できるところから改善することを求めますがいかがでしょうか。

さて、住民のみなさんにご意見をうかがう中で、住宅のコミュニティについての声を多数聞きしました。例えば、外神田住宅から移ってきた方は「以前は家の風通しの為にドアを半開きにする家も多く、気軽に声をかけておしゃべりしていたが、ここはドアを閉めっぱなしにしなければならないので、交流がほとんどない」。またある方は「ドアに名前がないので隣人の顔が見えない」。「困ったことがあっても気軽に聞けず、どこに言って良いかもわからない」という声です。コミュニティづくりには課題があることを感じました。
一方、この間、合築の高齢者優良賃貸住宅の運営事業者である「イチゴの会」が1Fの交流室を開放して、東松下町会と子ども向けのイベントやお祭りを開き、町会と区営住宅のみなさんとの交流が進められています。大変意義ある取り組みだと思いますが、住宅の参加者はまだ一部に留まっているようです。
区営住宅には高齢者の一人暮らしの方も多く、このような取り組みを通じてコミュニティを形成していくことが求められていると思います。
千代田区第3次住宅基本計画では、この間増え続ける新しいマンションの住民と地域とのコミュニティづくりのために、区や関係機関とマンション居住者等が集まり、協議する場を地域ごとに設けることやまちみらい千代田と連携し、マンション防災計画の策定や、地域と連携した防災訓練の実施などを支援するとしています。
区営東松下町住宅でも住宅のコミュニティづくりのために区がさらなる支援を強めることを求めますが区の考えをお聞かせください。
これからもしっかりと住民に寄り添う姿勢を区政に求め、質問を終わります。
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