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天窓・ガラス屋根に係る救急事故について

2008年07月30日 22時07分40秒 | 防災あれこれ

天窓・ガラス屋根に係る救急事故について

天窓・ガラス屋根に係る救急事故の発生状況

~3年間で15人もの受傷者が発生~

 平成20年6月18日、杉並区内の小学校屋上で採光用天窓に児童(11歳男児)が乗ったところ、天窓が破れて墜落する救急事故が発生しました。東京消防庁管内では、平成17年4月から平成20年6月17日までに、天窓・ガラス屋根から墜落した事故で救急搬送された受傷者が15人(速報値)発生しています。

 【天窓からの墜落に係る救急事故をみると・・・】

1  小学生の年齢層(6歳から12歳)に多く発生
2  学校以外に、マンションやアパート、公園内の公衆トイレでも発生
3  高所からの墜落となるため、大きなケガ(中等症以上)に至る事故が多い

こうした傾向があげられます。
子どもを持つ方や、天窓・ガラス屋根を有する施設の所有者や管理者は、事故防止に十分注意してください。
 天窓・ガラス屋根に係る救急事故の発生状況は、次のとおりです。
(平成17年4月1日から平成20年6月17日までの速報値)

(1)年齢層別・初診時程度別受傷者数

  程度
年齢  
軽症 中等症 重症 合計
5歳以下 0人 2人 0人 2人
6歳から12歳 4人 4人 1人 9人
13歳以上 4人 0人 0人 4人
合計 8人 6人 1人 15人
(凡例) 軽 症:入院の必要がないもの
中等症:生命に危険はないが、入院の必要があるもの
重 症:生命に危険があるもの

(2)発生場所別受傷者数

発生場所 受傷者数
マンション・アパート 8人
学校 2人
公園内の公衆トイレ 2人
その他 3人
合計 15人
キュータ

こんな事故が発生しています

(1)  マンション屋上で、花火大会を見ようと子どもを抱いて天窓上を歩いた際、天窓が破れて階下の住居に墜落し、子どもが受傷した。(1歳女児・中等症)
(2)  マンション地下1階にある機械室上部の天窓で遊んでいたところ、天窓が破れ約2メートル下に墜落した。(9歳男児・重篤)
(3)  マンションで、ガラス製の通気口の上で飛び跳ねて遊んでいたところ、ガラスが割れて約2メートル下に墜落した。(11歳男児・中等症)
(4)  マンションのエントランスのガラス屋根に乗って遊んでいたところ、ガラスが割れ、約4メートル下に墜落した。(4歳男児・中等症)
(5)  公園の公衆トイレの屋根に登り、屋根上の天窓に乗ったところ、天窓のガラスが割れ、約3メートル下に墜落した。(8歳男児・中等症)
(6)  一般住宅で、屋上にある天窓の上に乗り、花火大会を見ていたところ、天窓が破れて約5メートル下の3階の床に墜落した。(11歳男児・中等症)

事故防止のポイント

(1)

天窓・ガラス屋根には乗らないよう指導する。

 受傷者は、小学生に多く見られます。これは、その年齢層の子どもに天窓・ガラス屋根の強度について、危険性の認識が十分でないことが考えられます。
 天窓・ガラス屋根上に乗ると破損する可能性があることを、十分に指導する必要があります。

(2)

天窓・ガラス屋根に乗れない環境をつくる。

 天窓・ガラス屋根を有する施設の管理者等は、子どもが天窓・ガラス屋根に至る足場となりそうなものを取り除く、天窓に乗らないように柵を設ける、又は安易に天窓・ガラス屋根のある場所に立ち入ることができないよう措置しておくなど、事故につながる要因を排除することが重要です。
 なお、屋上等に至る出入口を施錠する場合は、非常の際に容易に避難できるよう配意してください。施錠方法に関して、詳しくは、最寄りの消防署にご相談ください。