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「先生」にはなれそうもない高校教員の日常あるいは非日常

とある田舎の公立高校に勤務する、駆け出しの社会科(地理歴史科)教諭の悪戦苦闘・現実逃避の記録

朝の読書、やめたい

2008年02月16日 | 我思う。ゆえに・・・
始業前に5~10分間、読書をする、「朝の読書」。
今では小中学校、高校の半分が実施しているらしいです。

うちの学校でもやっています。
しかし、うまくいっていません。
「朝の読書」を担当している係では、来年度から廃止しようとしています。
僕も賛成です。


まず、生徒が本を持ってきません。
教科書や筆記用具すらない状態ですから、読書用の本なんてあるはずありません。

そこで、各学級に約5000円の予算で本が配置されることになりました。
しかし、5000円では十分な本が買えません。
生徒全員に行き渡らせるためには、ブックオフで買ってくる必要がありますが、
そうすると、生徒が興味を持ちそうな本をそろえることができません。
仕方がないので、自腹を切って、生徒が手に取りそうなものを揃えてみました。
でも、生徒達は、一通り読んだらそれでおしまいです。
自分で本を持ってくるという行動にはつながりません。

では、生徒は何をやっているかと言うと、
半分以上の生徒は教室にいません。遅刻してきます。
いる生徒はケータイをいじっているか、
化粧をしているか、じっと時間が過ぎるのを待っているか、のどれかです。

始めのうちはクラスにある本棚から本を渡していたのですが、
最近は、「もうこれ読んだからいらない」という反応です。

本来の「朝の読書」は授業ではないということなので、
指導・評価の無い、自由な読書の時間ということです。

しかし、それではうちの学校では成立しないので、
一時間目の授業内で実施しています。
でも現状では成立しているとは言いがたい状況です。

朝の読書の効用として、「遅刻が無くなった」とか
「おちついて授業に取り組めるようになった」とか言われますが、
うちの学校では、そんなことは全く見られません。
もっとも、朝の読書によるマイナス効果もありませんが・・・

僕としては、読書よりも、学習ドリルでもやらせた方がいいと思います。
「朝のドリル」って感じで。
読書でじっくりと読解力や人間力を付けていくよりも、
手っ取り早く基礎学力や学ぶ姿勢を身に付けたほうがいいと思うのです。


係の先生達はやめたいんですが、
校長が「続けたい」の一点張りのようです。

なんでも、「やめることは『後退』である」という理由らしいのですが、
それだったら、今の朝の読書がいかに形骸化しているか、
教員のストレスとなっているかを見て欲しいなあと思います。
校長室にこもっていては、改革はできません。
まさに、「事件は会議室で起こってるんじゃない!」です。

どうすれば、「朝の読書」やめられるでしょうか。
あるいは、この状態から「朝の読書」を機能させるには、どうすればいいでしょうか。


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