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孤妃視了

中国時代劇ドラマ73作目を観終えた(全45話)



ヌルハチの後金からホンタイジの清朝時代が舞台。
ネット小説家の歩悠然はスランプで契約破棄寸前だったが、
女真族一の美女トンガ(ブシヤマラ)の記述に巡り合って、
彼女を題材にした物語を書いて再起を計ろうとする。

トンガが幼少の時に族長の父がヌルハチとの戦に破れたため、
兄のブヤングは部族を守るために妹をヌルハチに嫁がせる。
婚姻を拒絶したトンガはヌルハチの庇護のもとで育てられ、
ヌルハチの息子チュエンやダイシャンの兄弟とは幼馴染。

トンガの面倒を見ていたのがイェヘ部出身の叔母モンゴで、
病気を患って床に伏すと、息子のホンタイジが見舞いに来る。
トンガが赤子にホンタイジと命名して弟のように可愛がり、
眉目秀麗な青年となった甥と会うのは久しぶりだった。


ヌルハチは美しく成長したトンガに俺に嫁げと催促するが、
トンガは温和で優しいダイシャンと惹かれ合っていたため、
ダイシャンが父王に二人の関係を認めさせる事を願っていた。
トンガは彼の兄チュエンからも熱烈に求愛されているのだが、
ヌルハチは息子達がトンガに手を出さぬよう牽制し続けていた。

奔放なトンガは自由を求めて何度も衝突や問題を起こし、
そんな彼女を支えたのはダイシャンでもチュエンでもなく、
弟のような存在のホンタイジと侍女のゲタイであった。
自分と一緒に逃げよう、永遠に愛する、仲を認めてもらう・・・
結局ダイシャンは父からトンガを奪うことは出来ずに破局。

王の妃たちの確執、部族間の争い、トンガの恋路が描かれ、
ホンタイジが妃を娶る事になるとトンガは失意に駆られる。
ホンタイジもトンガに恋心を抱いていて二人の仲を隠すため、
トンガの侍女ゲタイがホンタイジに嫁ぐことになる。


トンガ役の女優は他の時代劇でも見たことがあるが、
女真族一の美女という設定はちょっと荷が重い感じかな。
小説家の歩悠然がトンガになりきって史実に飛び込む・・・
そういう設定なので微女でも仕方ないのかも知れないけど、
中国は美しい女優が豊富なので見劣りしてしまう。

次から次に求愛される展開に違和感があるんだよなぁ。
童顔なせいか物語が進行しても年齢差や関係性が掴みにくい。
トンガがヌルハチの寵愛を受けている頃にアバハイが嫁ぎ、
その後、アシゲ・ドルゴン・ドドと男児を産むのだが、
アバハイ女優も老化しないから何年経ったのかが分からない。

史実に絡めつつ物語は進行していって中華劇定番演出の、
死んだと思って崖から落とされるけど助けられて生き延びる。
流行病に罹っても主要人物は感染しない。主役は回復する。
で、死んだはずのトンガはホンタイジが密かに回収して看病、
歩悠然の名で側室にして他の妃と接触させずに寵愛する。


すぐに周りにバレるがホンタイジはトンガは既に死去して、
自分が寵愛しているのは別人の歩悠然だと押し通すことに・・・。
ホンタイジの妃が主人の寵愛を得ようと謀略を練るのだが、
そこまで大きな展開もなく事件はすんなり解決する。

ヌルハチに反抗したチュエンが捕われて死刑になり、
やがてヌルハチも病を患ってトンガと再会後に死去する。
アバハイが権力を手に入れようと画策するが失敗して殉死となる。
他の物語ではアシゲ・ドルゴン・ドドが母の死に恨みを抱き、
権力を手にしようとホンタイジと水面下で牽制し合うのだが、
この物語ではアバハイの息子たちはホンタイジに従順だった。

ホンタイジがハンの座に就き、権力を手に入れるのだが、
歩悠然と狩りに出かけた先で敵に襲われてトンガは死亡する。
え〜っ!と思ったら現代パートで小説家の歩悠然が入院中。
原因不明で倒れて昏睡状態が続いたため、編集長の意向で、
彼女の担当編集が代わりに執筆して物語を終わらせたという。

目覚めた歩悠然は死んだままでは終われないと続きを執筆。
戦地で屍の脇で目覚める歩悠然、そこにドルゴンの兵が現れ、
彼女はドルゴンから求愛される。幕営から逃げた歩悠然は、
臣下の元で世話になりつつホンタイジとの再会を目指す。


いろいろ障害が立ちはだかると思いきや簡単に再会、
ホンタイジは死者の蘇りを祈祷師に祈らせ続けていたという。
で、歩悠然が生き返った事にするのは都合が悪いので、
ホルチン部と内密に話し合ってブムブタイの姉という事にし、
姉のハルジョルに成りすましてホンタイジに嫁ぐことになる。

ここで強引にトンガ→歩悠然→ハルジョルへの強引な転換。
史実ではホンタイジから深い寵愛を受けた女性となっている。
架空人物主役モノだと史実に影響しないように最後に死んだり、
死んだことにして実は密かに生きていたという終幕が多いのだが、
今作は史実の女性になり、永遠の愛を誓い合って終幕する。

タイムスリップ系が流行って趣向を少し変えた作品なのかな。
小説家が描いた世界という事で史実とは違うかもよ!?
そういう前提で描いているのは巧みなのか稚拙なのか・・・
生涯7回嫁いだ女真族一の美女という肩書が揺らぎすぎて、
重荷になった感が強い。魅力的な女真族の美女で良かったのに。
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