岩手のファイナンシャルプランナー岩崎純のブログ

FP岩崎が日頃感じたことを書きたいと思います。

ライフプランについて

2018-01-27 09:54:59 | FPの話
ライフプランを考えるときに、老後が心配なので定年までにウン千万貯めましょうとお話することがあります。

勿論、そのように設計して考えるのは大事です。

でも働き方改革によって、見込んでいた残業代が出なくなったり、増税や社会保障費の負担増加で、今後は思うように貯蓄出来ないのではないかと思います。

また、大学の授業料も過去の流れから考えると今よりも値上げになると想定しておくべきです。

一般的なFPであれば、今後これだけ厳しい世の中になるので、少しでも家計を節約しましょうとアドバイスすると思います。

しかしながら、今の現役世代は既に削れる部分は言われなくても削減していて、堅実に家計をやり繰りしています。

子ども一人につき学費が1000万円かかるとか、年金受給額が削られるとか、あまり考えすぎると、うちは子供1人でいいかな、というように更に少子化に追い打ちをかけ、悪循環になります。


これらの問題を解決するには、私は、より長く働くことが一番良いと考えています。

今は、再雇用まで含めると65歳が定年と思いますが、今後は75歳まで働き続けるように計画を立てるべきと思います。

会社はそこまで雇ってくれないかもしれませんが、自分で仕事を探す気持ちが大事という意味です。

そう思えば、健康に過ごさねばと自ずと意識が働き、歳を取っても新しいものに挑戦する意欲が湧くはずです。


人とのつながりについて

2018-01-27 09:23:46 | 仕事
今は人と会わずに物を購入することができる時代です。

例えば本を買おうと思えばネットで検索し、アマゾンでクリックするだけで自宅のポストに希望の品が届きます。

書店に買いに行ったけど在庫切れで買えなかったということを回避できる便利な世の中になりました。

ネットと仮想店舗と物流の発達で、消費者は「利便性」と「経済的優位性」を手に入れることができました。

つまり便利で安く物を手に入れることが出来るようになったのです。


一方、失いつつある物もあります。

人とのコミュニケーションです。

何かを買おうと思ったとき、商品の良し悪しや流行りの商品を知るのはネットの口コミで代用可能です。

でも、接客の仕方・され方、立ち振る舞いの勉強、相手との距離感の取り方、口の利き方、クレームの対応の仕方など、現場でしか学べない機会が減ってきています。

もっと言えば、書店に行って可愛い店員さんに一目惚れして、思い切って告白して、あっけなく振られるといった失敗の経験値を積む場が奪われているのを私は最も危惧しています。

書店に行って目当ての本はなかったけど、ばったり昔の友人に会って、ちょっとお茶して話をしたらストレスが無くなったというように、一見無駄と思えるけど、大事なことが減ってきている気がします。


欲しいものがすぐに手に入らなくても、それを受けとめる心のゆとりは持っていたいものです。

老後の定義について

2018-01-22 12:04:42 | 仕事
私の仕事は、老後の生活が破綻しないようにライフプランを考えたり、保険の設計をしたり、住宅ローンの見直しをすることです。

その際の「老後」の定義はこれまで一般的に65歳以上と考えられてきました。

でも、今後はそのラインは70歳(もしくは75歳)で線引きしないといけない時代がきます。

公的老齢年金の給付開始年齢もこれまでは70歳が上限でしたが、今後はそれ以上も選択肢になります。

そもそも人間が80歳で必ず死ぬと決まっていれば60歳を境にして「現役」「老後」と分けられますがそうではありません。

今後、医療の発達で100歳まで生きる人が増え続け年金・医療・介護を必要とする人がそれに伴い増加するので、その財源を稼ぎ出す年齢層が60歳以下だけでは成り立たないのです。


私は、その境目は75歳になっていくだろうと考えています。

根拠は、人生80年の時代で60歳までを現役とすれば4分の3の年代が支える側です。

人生100年時代で、同様に4分の3が支える側として単純計算すると75歳が区切りになるからです。

75歳まで働き続けると考えると溜息がでますが、実際に今でも70歳を過ぎていても元気に働いている人はいます。

実際に70歳で出来る仕事がどれだけあるかとか、法律の整備等、課題は山積ですが、まず、個人々々が75歳まで元気で働ける身体造りや、技術の習得、人脈作りをする心構えは必要だと思います。