*** june typhoon tokyo ***

磐田×FC東京

■ アウェイで痛い連敗

 6月に入り、磐田は公式戦でナビスコ予選で川崎に勝った後は神戸、名古屋、仙台と3連敗。しかも、それぞれ1-3、0-2、0-4と複数失点での敗戦が続いている。一方東京は、C大阪には2-0で勝ったものの、不甲斐ない試合だった横浜F・M戦、試合巧者を見せ付けられた柏戦では無得点の1勝2敗。踏ん張りが必要となる時期だ。

 確かに負傷者や離脱者は多い。しかし、それに関係なく自分たちが推進するべきサッカーが出来るか。そこが重要だ。やるべきサッカーをやった結果、相手との実力差、質という面で差があるのならば、致し方ない部分もあるだろう。だが、今季の東京は選手層から考えてもそこまで落ちるべきものをもっていない。つまり、自分たちのサッカーを確実に実践していけば、個々のパフォーマンスに多少の質の差が見られるかもしれないことを除いては、勝ち点の積み上げは決して難題というものではないはずだ。

 後半開始から約25分の間、長谷川と田邉がポジションを変え、田邉が前へ出ることでボールが収まるようになる。磐田のディフェンスラインも下がり気味になり、東京は決定機が続いた。谷澤の左からのクロスに頭で合わせたルーカス、田邉のスルーパスにあと一歩届かなかった谷澤、谷澤のフリーキックで相手GKが飛び出しフリーとなった森重のヘッド、右エリア奥深くへ走ったのち中央へ向いた長谷川のシュートはサイドネット……。
 辛い時間をやり過ごした磐田は70分、大きなサイドチェンジのボールを巧みに収めた宮崎がそのままゴールエリアへドリブル進出。角度のない位置からのセンタリング気味のボールが、GK権田が飛び出していたこともあり、権田の右脇をすり抜けてサイドネットへ突き刺す2点目。ガックリときた東京とは反対に動きが戻ってきた磐田は、その後CKの流れからチョが森重の前へ身体を入れてのヘディングを決められ3点目を挙げる。
 東京も途中交代で登場した河野が左エリアから放ったシュートが決まって1点を返すが時既に遅しで、アウェイで敗戦を喫した。

 磐田は開始早々6分、山本康の速めのクロスに頭で合わせた山本脩が先制。ファーストチャンスを確実に決めて、試合を有利に運ぶことに成功した。東京は幾度と迎えた決定機を決められない。その差がもろに出た試合といえる。そして、その先制点は、椋原のイージーなクリア(パス)ミスを少ない足数で奪われたものだ。
 中断以降、東京がやろうとしているサッカーは、横浜F・Mを除いては、それほど悪くない。ただ、前線でのためを作るための動き、この試合でいえば、ルーカスへの楔のボールとそのサポートの動きが良くない。パスの出し手と受け手、その次の3人目の動きが必要となる。その距離感がまだ遠いためにルーカスが孤立、相手もルーカスへの縦パスへのプレッシャーを速めることでその次のプレーの選択肢を減らすことが容易となっている。そのあたりをしっかりと突き詰めて、動き出しやパス・スピードなどをしていかねばならないだろう。

 さらには、パスの精度だ。先制された場面でも、ディフェンスラインからさあビルドアップしていくぞという時に、椋原が相手に安易にミスパスしてしまい、ゴールを決められている。東京が前がかりで行こうと体重移動した時に手数をかけずにシンプルな攻撃での失点だ。それらはその場面だけではなく、中盤で、たとえばボランチの位置から縦へパスを送ろうとする時に安易にミスを重ねることが多い。パスを出してからの動き出し、そして早い正確な判断、それらが連動して質や精度の高いパスや攻撃が生まれるのだ。もっといえば、パスを出す前のフリーランニング(以前は羽生が積極的に行なっていたが)をすることで、楔役への負担も減り、連動性が生まれるのだが。

 さて、次は第17節。リーグ戦の折り返しとなる。相手は今季低迷しているG大阪が相手だ。移籍した今野も在籍し、これまで以上に負けられない試合となる。開幕前の記事でも述べたが、今野にはブーイングを浴びせるくらいの意識で臨まないといけない。磐田戦では決定機を逃して以降、連続して失点するなどメンタル面に課題を残した。強い意識を持って、リーグ後半への勢いをつける戦いをしてもらいたい。


◇◇◇


<J1 第16節>
2012/06/30 ヤマハスタジアム

磐田 3(1-0、2-1)1 FC東京

【得点】
(柏):山本脩斗(6分)、宮崎(70分)、チョ・ビョングク(84分)
(東):河野(89分)

観衆:13,923人
天候:晴、無風
気温:23.6度
 

≪MEMBER≫

GK 20 権田修一
DF 02 徳永悠平
DF 05 加賀健一 → MF 17 河野広貴(78分)
DF 03 森重真人
DF 33 椋原健太
MF 04 高橋秀人
MF 07 米本拓司
MF 39 谷澤達也 → MF 28 幸野志有人(90+3分)
MF 08 長谷川アーリアジャスール
MF 27 田邉草民
FW 49 ルーカス → FW 11 渡邉千真(63分)

GK 01 塩田仁史
DF 14 中村北斗
DF 30 チャン・ヒョンス
FW 24 重松健太郎


監督 ランコ・ポポヴィッチ


◇◇◇




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