また大変久々の投稿になってしまいました。この間に昨年の秋は来て去り、冬が来てクリスマスや新年を迎え、新年の雰囲気はとうの昔に消え去って、とうとう今日は1月30日。睦月も残すところあと1日となってしまいました。実は私生活で10月に離婚というものを生まれて初めて経験し、それに伴うアパートの処分などで元夫と色々な選択肢を考えたりしていて、このブログを書く心理的なゆとりがなかったのが理由です。離婚そのものは協議離婚だったのでさっさと成立し、家庭裁判所に書類を提出して10日くらいで離婚を認めるという通知が来ました。ただしどちらか一方の気が変わったりする可能性もあるので、通知を受け取ってから3週間は猶予の時間が与えられるため、実際に離婚が正式に成立したのは3週間後でした。その後もアパートの処分の仕方でなかなか良い結論が出ずにいて、いまでもふたり揃って同じアパートに住んでいますが、ついに今日アパートを売却する契約書にサインをすることになりました。買い手の希望で2ヶ月後にはこのアパートの改装に取り掛かりたいということで、その2ヶ月の間に私たちはそれぞれのアパートを探して購入し、引越しをしなければならないのでなかなか大変です。引越しは業者に頼めばすぐにすみますが、ここに住みたいと思うようなアパートを見つけるのが大変です。
スウェーデンでのアパートの購入方法は、オープンハウス式のお披露目(新築も中古も同じ方法)に行き、その時点で持ち主と不動産業者から提案されている価格に、購入希望者が上乗せして行く形で入札します。つまり同じアパートに興味を持っている人たちが複数いる場合(通常複数います)、その人たちの間で入札競売になるのです。このオープンハウスは通常日曜日の午後と月曜日の夜に30分くらいずつ行われます。私たちも3週間続けて、日曜日にはそういうオープンハウス式お披露目に行ってみました。毎回気に入った物件にお目にかかれるのですが、私たちは自分たちのアパートをまだ売っていないのでお金がないため、入札はできません。今日はそのアパートの売却がいよいよ成立するので、これから気に入った物件を見つけて購入することになります。幸い私たちは有能な不動産屋さんに出会うことができ、オープンハウスをせずに希望の価格を払ってくれる買い手が見つかりました。おかげでオープンハウスの面倒な手間が省けます。
離婚成立の直後、職場が新しい建物に引っ越しました。新カロリンスカ病院は世界で一番高くついた病院という噂で、当初の予定よりもずっと高くなった割に発見される不具合が絶えない病院で、マスコミでカロリンスカでまたまたこんなミスが見つかるなどというニュースが流れるたびに、またかという呆れ気分になる日々です。この病院の目玉の一つは、様々な配送をロボットが行うこと。ロボットと言っても手足があって人間みたいな姿をしたロボットではなくて、長方形の箱型なのですが、ロボットが進んで行く前に立ちふさがって邪魔をしたりすると、邪魔ですからどいてくださいと音声で語りかけます。下の写真は手ぶらのロボットが廊下を歩いて(?)いるところと、洗濯された服の入ったワゴンを運んでいるロボットの写真です。これらのロボット、どこにものを配送するかプログラミングをするのは人間ですから、間違ったプログラミングをされてどこかに行ってしまうことも多々あり、私の職場でも翌日使う無菌殺菌されたアプリケーターがどこか別のところに配送されてしまったなどという騒ぎが2回起こっています。
さて、同じアパートに住み続けているとはいえ、離婚したのですから私たちの行動は別々です。私はクリスマス休暇の一人旅を考え、10代の時から行ってみたいと思っていた、聖フランチェスコの生まれ故郷のアッシジに行くことに決めました。その前に友人夫妻から一緒にイスラエルに旅行しようと誘われてその気になっていたのですが、すぐに予約を入れなかったために飛行機代が跳ね上げってしまい、友人共々短い休暇でこれだけの飛行機代は払いたくないという心理状況になったので、それは取りやめにしてアッシジに一人旅をしたのです。職場のクリスマスの休暇を利用して、12月22日から26日まで4泊5日で出かけました。まずローマに飛んでそこから列車で2時間強の旅でした。朝とても早い飛行機でローマに飛んだので、その日の午後遅くにはアッシジに着くことができました。
アッシジの村自体は端から端まで歩いても20分もかからないほど小さなところで、ここに住んでいる住人は2000人ほどとのことです。クリスマスの時期のカトリックの村ですから、とてもいい雰囲気でした。私はストックホルムのクリスマスの喧騒、つまり街中のクリスマス・セールや、クリスマスのプレゼントと料理を考えるとすごいストレスだと嘆く同僚たちから離れたくて、静かなアッシジに行ったのですがこれは大正解でした。村全体が中世の街みたいで、多くの建物は1200年代に建てられたものです。私は家族経営みたいな小さなホテルに泊まって、毎日聖フランチェスコ・カテドラルに通い、クリスマスイヴの晩は深夜のミサに参加しました。私が泊まったホテルは聖クララ・カテドラルのすぐ隣くらいでしたから、ここにも毎日足を運びました。こんな小さな村なので4泊5日はちょっと長すぎる気もしますが、カテドラルに長いこと座って色々なことを考えられるのは、とてもいい機会でした。これから毎年クリスマスにはアッシジに行こうかと思っているくらいです。
クリスマスイヴの聖フランチェスコ・カテドラル
26日の真夜中過ぎにストックホルムに戻り、翌日と翌々日の2日間仕事をして29日から1月の最初の週いっぱい休暇で、大晦日はいつものように我が家で友人たちと過ごしました。今年の大晦日はこぢんまりとしていたのですが、その分みんなでゆっくり話ができてとてもよかったです。
大晦日は着物で過ごしました
1月の最初の日曜日は、近くで茶道を教えている友人(神経科の医師でもある)の家で初釜でした。私は盆略手前を友達と一緒に少し習い始めたのですが、濃茶や薄茶を点てたことはありません。濃茶は先生である友人が点てたものを私たち参加者がいただく形だったのですが、薄茶の方は少しお遊びが入って札を使ったくじ引きのような形で、お茶を飲んだ人は次には点てなければならないという方式でした。私はお茶を点てたことはなかったのですが、他の人たちがやっているのをじっくり観察していたので、正客を務めた人から細かいところは教えてもらいながら、なんとか点てることができました。下の写真は、この初釜でいただいたおせち料理とデザートです。全て先生のお手製です。
新年の心静かで楽しい日々はあっという間に過ぎ去り、普段の生活が戻りました。先週の火曜日からストックホルム大学の天文学部の夜間のコース”現代の宇宙論”が始まったので通っています。ヴァイオリンは相変わらず続けていて最近スランプを脱出できたようで、先週のレッスンでは先生からとても褒めていただけました。2月の末から2週間弱ブータンに行く予定だったのですが、新しいアパートを購入して引越しをしなければならないので、ブータン行きは延期することにしました。仕事面では、ロボットを使った腹部手術の手術室で仕事をしたいと思い、そこのチーフと面接をして検討中です。2週間前にロボット手術室で1日見学をさせてもらい、ここで働きたいという気持ちがますます強まっているのですが、実はトラウマ・緊急手術室の方が人手の必要性が高く、ロボット手術との組み合わせはどうかと持ちかけられています。トラウマ・緊急手術では、銃で撃たれた人とかお腹や背中にナイフが刺さったままで運ばれてくる人や、交通事故の怪我人などが来るそうで、別にそういう場面を見るのは私は全く問題ないのですが、週末の出勤が入るのでためらっています。ロボット手術のみで働けるかどうか、今週知らせが来る予定です。アパートも新しく買い直すので、できれば職場も変わって人生一新したいのですが、どうなることやら。
スウェーデンでのアパートの購入方法は、オープンハウス式のお披露目(新築も中古も同じ方法)に行き、その時点で持ち主と不動産業者から提案されている価格に、購入希望者が上乗せして行く形で入札します。つまり同じアパートに興味を持っている人たちが複数いる場合(通常複数います)、その人たちの間で入札競売になるのです。このオープンハウスは通常日曜日の午後と月曜日の夜に30分くらいずつ行われます。私たちも3週間続けて、日曜日にはそういうオープンハウス式お披露目に行ってみました。毎回気に入った物件にお目にかかれるのですが、私たちは自分たちのアパートをまだ売っていないのでお金がないため、入札はできません。今日はそのアパートの売却がいよいよ成立するので、これから気に入った物件を見つけて購入することになります。幸い私たちは有能な不動産屋さんに出会うことができ、オープンハウスをせずに希望の価格を払ってくれる買い手が見つかりました。おかげでオープンハウスの面倒な手間が省けます。
離婚成立の直後、職場が新しい建物に引っ越しました。新カロリンスカ病院は世界で一番高くついた病院という噂で、当初の予定よりもずっと高くなった割に発見される不具合が絶えない病院で、マスコミでカロリンスカでまたまたこんなミスが見つかるなどというニュースが流れるたびに、またかという呆れ気分になる日々です。この病院の目玉の一つは、様々な配送をロボットが行うこと。ロボットと言っても手足があって人間みたいな姿をしたロボットではなくて、長方形の箱型なのですが、ロボットが進んで行く前に立ちふさがって邪魔をしたりすると、邪魔ですからどいてくださいと音声で語りかけます。下の写真は手ぶらのロボットが廊下を歩いて(?)いるところと、洗濯された服の入ったワゴンを運んでいるロボットの写真です。これらのロボット、どこにものを配送するかプログラミングをするのは人間ですから、間違ったプログラミングをされてどこかに行ってしまうことも多々あり、私の職場でも翌日使う無菌殺菌されたアプリケーターがどこか別のところに配送されてしまったなどという騒ぎが2回起こっています。
さて、同じアパートに住み続けているとはいえ、離婚したのですから私たちの行動は別々です。私はクリスマス休暇の一人旅を考え、10代の時から行ってみたいと思っていた、聖フランチェスコの生まれ故郷のアッシジに行くことに決めました。その前に友人夫妻から一緒にイスラエルに旅行しようと誘われてその気になっていたのですが、すぐに予約を入れなかったために飛行機代が跳ね上げってしまい、友人共々短い休暇でこれだけの飛行機代は払いたくないという心理状況になったので、それは取りやめにしてアッシジに一人旅をしたのです。職場のクリスマスの休暇を利用して、12月22日から26日まで4泊5日で出かけました。まずローマに飛んでそこから列車で2時間強の旅でした。朝とても早い飛行機でローマに飛んだので、その日の午後遅くにはアッシジに着くことができました。
アッシジの村自体は端から端まで歩いても20分もかからないほど小さなところで、ここに住んでいる住人は2000人ほどとのことです。クリスマスの時期のカトリックの村ですから、とてもいい雰囲気でした。私はストックホルムのクリスマスの喧騒、つまり街中のクリスマス・セールや、クリスマスのプレゼントと料理を考えるとすごいストレスだと嘆く同僚たちから離れたくて、静かなアッシジに行ったのですがこれは大正解でした。村全体が中世の街みたいで、多くの建物は1200年代に建てられたものです。私は家族経営みたいな小さなホテルに泊まって、毎日聖フランチェスコ・カテドラルに通い、クリスマスイヴの晩は深夜のミサに参加しました。私が泊まったホテルは聖クララ・カテドラルのすぐ隣くらいでしたから、ここにも毎日足を運びました。こんな小さな村なので4泊5日はちょっと長すぎる気もしますが、カテドラルに長いこと座って色々なことを考えられるのは、とてもいい機会でした。これから毎年クリスマスにはアッシジに行こうかと思っているくらいです。
クリスマスイヴの聖フランチェスコ・カテドラル
26日の真夜中過ぎにストックホルムに戻り、翌日と翌々日の2日間仕事をして29日から1月の最初の週いっぱい休暇で、大晦日はいつものように我が家で友人たちと過ごしました。今年の大晦日はこぢんまりとしていたのですが、その分みんなでゆっくり話ができてとてもよかったです。
大晦日は着物で過ごしました
1月の最初の日曜日は、近くで茶道を教えている友人(神経科の医師でもある)の家で初釜でした。私は盆略手前を友達と一緒に少し習い始めたのですが、濃茶や薄茶を点てたことはありません。濃茶は先生である友人が点てたものを私たち参加者がいただく形だったのですが、薄茶の方は少しお遊びが入って札を使ったくじ引きのような形で、お茶を飲んだ人は次には点てなければならないという方式でした。私はお茶を点てたことはなかったのですが、他の人たちがやっているのをじっくり観察していたので、正客を務めた人から細かいところは教えてもらいながら、なんとか点てることができました。下の写真は、この初釜でいただいたおせち料理とデザートです。全て先生のお手製です。
新年の心静かで楽しい日々はあっという間に過ぎ去り、普段の生活が戻りました。先週の火曜日からストックホルム大学の天文学部の夜間のコース”現代の宇宙論”が始まったので通っています。ヴァイオリンは相変わらず続けていて最近スランプを脱出できたようで、先週のレッスンでは先生からとても褒めていただけました。2月の末から2週間弱ブータンに行く予定だったのですが、新しいアパートを購入して引越しをしなければならないので、ブータン行きは延期することにしました。仕事面では、ロボットを使った腹部手術の手術室で仕事をしたいと思い、そこのチーフと面接をして検討中です。2週間前にロボット手術室で1日見学をさせてもらい、ここで働きたいという気持ちがますます強まっているのですが、実はトラウマ・緊急手術室の方が人手の必要性が高く、ロボット手術との組み合わせはどうかと持ちかけられています。トラウマ・緊急手術では、銃で撃たれた人とかお腹や背中にナイフが刺さったままで運ばれてくる人や、交通事故の怪我人などが来るそうで、別にそういう場面を見るのは私は全く問題ないのですが、週末の出勤が入るのでためらっています。ロボット手術のみで働けるかどうか、今週知らせが来る予定です。アパートも新しく買い直すので、できれば職場も変わって人生一新したいのですが、どうなることやら。