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偶象と抽象

2010-07-11 23:40:40 | 雑記
写実派?
抽象派?
よく聞かれる

正直分ける意味が解からない

古典的手法だとか
現代的手法だとか

何故分けたがるのかが解からない

「ただの絵画です」
そう答えるしか術がない


ずっと前にこんな話を聞いた
「見えているものをそのまま描くんじゃない
自分が見えたと思うことを描くから
それが美学になるんだな」

裸の大将で有名な画家
山下清画伯がそんなことを口にしたという

ああ・・たしかにそうだ
美しいと思うものも
穢れていると思うものも
素敵だと思うものも
わざとらしいと思うものも
人それぞれの個性のなかで千差万別のもの

レアリズムもキュービズムも写実も抽象も無い

自分に見えている世界 現実 理想郷 妄想 空想
それを目の前の白い画用紙にぶつけたくて
想いのままに筆を振るってる

何も思い浮かばなくなったらそこで終わり

それまでは・・
自分にとっては総てがリアルな世界

たったそれだけの事なのに
やたらカテゴライズしたがる人たちがいる


見える世界が変わったら
描く手法が変わったら
俺のレッテルはまた張り替えられ
賛否も入れ替わり
今の俺自身の姿は
過去の偶像になって
棄てられてしまうのだろう


やるせない

俺は・・俺を描いてるだけ
俺だと思っている内なるものを
ただ・・描いてるだけ

絵画ってなんだろうか?

2010-07-11 10:21:13 | 雑記
ずっと昔、まだ画学生だった頃
「才能のあるものが絵を描かないということは犯罪と同じだ」
と教師が言った

犯罪と同じ・・
描かないことが罪・・
何故?

描けない者に描かせようとする試みか・・
それともただの気まぐれな叱咤か・・
あの当時
描く事よりも生きるという事のほうが感心事だった

強制されて・・
矯正されて・・
共生させられる

強い反発心の中で
身勝手な世界観が育まれていった

「絵の学校」
誰もが軽々しく芸術を語り
誰もが軽々しく他人の生き方を踏みにじり
誰もがもがき苦しむことすらなく消えて行った

「時期尚早の教室」
今も昔も変わらない
所詮・・ただの学校だ


「自分の世界観の中で生きる」

あの当時
俺はそれを教えて欲しかった


描くべき時が来たら
もちろん描く

描くべき時じゃ無いから描かない

上を目指す事ばかりを
誰もが望んでるわけじゃない


ただ・・
描きたいから描いてるだけだ