Reading Digest 18

とにかく本好き。活字中毒者の備忘録です。

もうすぐ期末

2008-03-16 07:17:46 | Weblog
大下英治著「黒幕―昭和闇の支配者〈1巻〉 (だいわ文庫)」「政商―昭和闇の支配者〈2巻〉 (だいわ文庫)」、第一巻は戦後最大のフィクサーと呼ばれた児玉誉士夫、第2巻は一代で国際興業グループを築いた昭和の政商と呼ばれた小佐野賢治の伝記。二人とも徹底的に悪い。でも、なんというかそれなりに筋が通っているというか、昨今のホリエモンや折口雅博(グッドウイルね)なんかと全然迫力が違う。まあ、時代が違うといったら身も蓋もないんだけれど。共に巨大な資金力をバックに保守政党に影響を与えていく過程は発展途上国の政治プロセスそのもので、これぞ「金権政治」。今もあんまり変わっていないのかもしれんが。ドラマチックに書かれているきらいはあるものの、裏昭和史面白いです。

次の本は全然別の内容。本書「常識破りの組織に変える 33人の否常識」は著者がビジネス界及び社会企業界の著名人33人に呼びかけて、いかに既成概念を打ち破り、成長していくかというヒントを書いている本。面白いのは全員が匿名で書いているので、誰がどれを書いたかが分からないこと。ビジネス中心だけど例えばこんな内容もある。「恐怖心はもっとも役立つ感情だ。しかし不安とは偽りの恐怖心であり、人生を崩壊させる感情だ。人が不安になるのは、目の前の現実を受け入れようとせずに、将来起こりうる悪い結果を思い浮かべるからだ」。大阪出張の新幹線の中で一気に読みました。