アユの産卵数が半減 琵琶湖周辺11河川、水量不足で遡上困難 2009年10月14日(水)
琵琶湖に注ぐ川でアユの産卵時期を迎えているが、今季の産卵数は平年の半数にとどまっていることが、13日までの滋賀県水産試験場(彦根市)の調査で分かった。主要河川の水量が少なく、アユの遡上(そじょう)が困難になっていたことが原因と見られ、試験場は「今後のアユの個体数に影響するかもしれない」と気をもんでいる。
琵琶湖のアユは8月下旬から11月初旬までの間、河口から数キロの砂利に産卵する。試験場は毎年、姉川(長浜市)や知内川(高島市)など主要な産卵場となる11河川で産卵量を調査している。
2日までの調査で、死んだ卵を除いた有効産卵数は、平年の平均92・3億粒を大きく下回る47・2億粒。特に、ピークを迎えるはずの9月下旬からの産卵数が少なく、シーズン合計でも、平年平均の124億粒を割り込む可能性が高い。
試験場によると、少ない雨量で川が渇水し、遡上できない大量のアユが湖岸や河口付近にとどまっている姿が確認されている。一方で、アユの魚群調査では平年の4倍の数が確認されており、親魚は多いが、産卵につながっていない結果になっている。
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