「病院なんて絶対に行かない!」
そう言い切る娘の姿に、私たち親は何度も心を痛めました。
私たちの娘・美咲(仮名)は、思春期を迎えた頃から情緒が不安定になり、突然怒りを爆発させることが増えました。
些細なことで泣き叫び、時には物に当たることもありました。
家族で話し合おうとしても、「放っておいて!」と拒絶され、まともに向き合うことができませんでした。
次第に昼夜逆転が進み、家から出ることもなくなり、食事もほとんどとらない日が続くようになりました。
私たちは心配でたまりませんでしたが、何よりも困ったのは、精神科の受診を強く拒否していたことです。
・娘の拒否と親の葛藤
「私は病気じゃない!なんで病院なんか行かなきゃいけないの?」
娘に精神科の受診を勧めるたびに、この言葉が返ってきました。
親としては、少しでも状態をよくしてほしいという思いで提案しているのに、娘にとっては「病気扱いされている」と感じるようでした。
無理に連れて行こうとすれば、さらに強く反発し、ますます関係が悪化することは目に見えていました。
しかし、このままでは娘の状態が悪化する一方だと感じた私たちは、何とかして受診へと導く方法を探すことにしました。
そして、ネットでたどり着いたのが JECセンター でした。
・JECセンターとの出会い
JECセンターは、心理を中心にパーソナリティ障害を専門とした数少ない民間の入所宿泊施設であり、精神的な問題を抱えた娘を受け入れ、家族と共にサポートしてくれる施設です。
私たちはすぐに問い合わせをし、まずは私たち親だけが相談に伺いました。
「お子さんはさみしさがあり、それをうまく言語化出来ない、伝えられないということがある。
それをまずは聞くことが大切です。私たちが力になりますので、時間をかけてやることが必要」
スタッフの言葉を聞き、焦る気持ちを抑えて根気よく進める決意をしました。
・段階的なアプローチ
まず、私たちは 「強制ではなく、選択肢を与える」 という方針を意識しました。
「ちょっと話を聞くだけでもいいんじゃない?」
「実際に施設を見てから判断してもいいよ。」
そう伝え、JECセンターの訪問や下見を少しずつ提案していきました。
最初は完全に拒否していた娘も、「行かなくてもいいなら…」と渋々ながらも話を聞いてくれるようになりました。
また、スタッフの方とも密に連携し、娘が抱えている不安を一つひとつ解消できるように努めました。
例えば、施設の写真や動画を見せたり、利用者のエピソードを紹介したりすることで、「ここなら安全かもしれない」と思ってもらえるよう工夫しました。
・親の決断が道を開く
最も重要だったのは、 「親の意思の強さ」 でした。
「私たちはあなたを見捨てない。」
「本気であなたのことを考えている。」
この姿勢を貫くことで、少しずつ娘の態度にも変化が見られるようになりました。
私たちがブレずに向き合い続けることで、娘の心のどこかに「信じてみようかな」という気持ちが芽生えてきたのかもしれません。
—— そして、ついにその日が訪れました。
娘・美咲(仮名)が 精神科の受診を自ら申し出た その瞬間、私たち家族は信じられない思いでした。
「私、病院に行ってみようかな……。」
あれほど拒否し続けていた娘の口から出たその言葉に、私たちは驚き、そして胸が熱くなりました。ここに至るまでの道のりは決して平坦ではありませんでしたが、JECセンターとの連携、スタッフの支え、そして親としての決意が、娘の心を動かしたのだと感じました。
では、どのようにして娘の気持ちが変わっていったのか。その過程をお話ししたいと思います。
・JECセンターの環境が安心感を与えた
娘がJECセンターへ電話や訪問を重ねる中で、まず大きかったのは 「女性専用施設であること」 でした。
「ここなら、変に気を使うこともないかも……。」
娘は男性の視線を気にする傾向がありましたが、JECセンターは女性専用のため、余計な不安を感じることなく安心できたようです。
スタッフも女性が中心となっており、気持ちを打ち明けやすい環境だったことも大きなポイントでした。
また、施設内は開放的で温かみのある空間になっており、「病院」のような堅苦しさはありませんでした。
そのため、「ここなら自分らしく過ごせるかもしれない」という希望を持てたのだと思います。
・ペット共生型施設で心を開くきっかけに
JECセンターが ペット共生型施設 であったことも、娘の心を動かす重要な要素でした。
実は、娘は幼い頃から動物が大好きで、特に犬や猫には心を許しやすい傾向がありました。
しかし、精神的に不安定になってからは動物と触れ合う機会も減り、以前のような穏やかな表情を見せることも少なくなっていました。
JECセンターのスタッフが「うちには動物と一緒に暮らせる環境があるんだよ」と伝えた時、娘の表情が少し変わったのを私は見逃しませんでした。
実際に訪問した際、施設で暮らすインコや猫が穏やかに過ごしている姿を見た娘は、「ここなら落ち着けるかもしれない……」と感じたようです。
そして、自分で猫を飼うと決め、世話をするうちに、自然と心を開いていきました。
「この子がいるなら、私も少し頑張れるかも。」
娘の中に、小さな希望が芽生えているのを感じました。
・スタッフと家族の尽力が娘の気持ちを変えた
JECセンターのスタッフは、決して無理強いすることなく、 娘の気持ちに寄り添いながら 接してくれました。
「今は不安かもしれないけど、一緒に考えていこうね。」
「病院に行くかどうかも、無理に決める必要はないよ。」
そんな言葉をかけながら、少しずつ 「自分で決めていい」 という選択肢を娘に持たせてくれました。
また、親である私たちもJECセンターと連携しながら、娘に対する接し方を変えていきました。
以前は「何とか病院に行かせなければ」と焦るばかりでしたが、 娘のペースを尊重し、安心できる環境を整えることに意識を向けました。
その結果、娘は次第に「病院に行くことは、自分を大切にするための選択肢なのかもしれない」と考えるようになっていったのです。
・娘が自ら受診を申し出た瞬間
JECセンターでの生活を重ねるうちに、娘は少しずつ自信を取り戻し、気持ちの安定を感じられるようになりました。
そんなある日、娘がふと口にしたのです。
「私、病院に行ってみようかな。」
その言葉を聞いた時、私たちは驚きと同時に、大きな安心感を覚えました。
無理に説得したわけではなく、 娘自身が納得して決めた という事実が何よりも嬉しかったのです。
・JECセンターを頼ることで得られたもの
最初は、娘がここまで変わるとは思っていませんでした。
しかし、JECセンターと連携し、 「娘を無理に変えようとするのではなく、安心できる環境を整えること」 に注力したことで、少しずつ変化が生まれました。
娘にとって、 女性専用という安心感や、ペットと触れ合える癒しの環境が、大きな支えとなった のは間違いありません。
そして、JECセンターのスタッフが根気強く寄り添い続けてくれたこと、私たち親も変わる努力をしたことが、娘が自ら受診を決めるきっかけになったのだと思います。
今、同じように 「娘が精神科を拒否していて、どうしたらいいかわからない」 と悩んでいるご家族の方がいらっしゃるかもしれません。
私たちの経験が、少しでも参考になれば幸いです。
もし、誰にもすがれず、一人で抱えている親御さん「どうしても受診させられない」「病院以外の選択肢を探している」 という方、または「どうやって連れて行けばいいのか」「連れて行きたくてもいけない」などでお困りの方もいると思いますので、ぜひ一度JECセンターに電話又はメールにて相談してみることをおすすめします。
親だけで抱え込むのではなく、専門的な支援を受けることで、解決の糸口が見つかるかもしれません。
私たちは、JECセンターに出会えたことで、娘と向き合うことの大切さを学びました。
そして何より、 娘自身が「自分を大切にする選択」をできるようになったこと が、一番の収穫でした。
JECセンターは、親と娘、両方の未来を支えてくれる場所です。
私たち家族のように、迷い、悩みながらも前に進みたい方にとって、きっと大きな力になってくれるはずです。
ホッと安心できる未来がここの場所にはあります。
*本コラムは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の回復実績を持つ
元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した”心理休養"に基づいています。
家庭内暴力、パーソナリティ障害、
ホスト通い、メン地下、メンコン、パパ活など
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担当:佐藤
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