
エミール・ガレ
オブジェ“手”
ガレが白血病で亡くなった1904年に制作されたオブジェ“手”。
オルセーの所蔵だが、ここを訪れたときはもうゴッホやモネに夢中でガレのガラス作品が飾られていたことなど知る由もない。
このオブジェを2週間前のTV東京の“美に巨人たち”がとり上げていた。
他の花器や壷など綺麗なピンクや紫、緑といった色で装飾性豊かに制作されたものに較べるとこのオブジェは地味である。
実際の手とはちょっとサイズが違う。色も肌色ではなく透明で少し黄色がかっている。
指には貝殻がついており、海藻が手にまきついている。
ガレが健康を害していたときの作品かと思うと、ガレの揺れ動く心を映しているようにもみえる。
夜、暗い部屋でこの“手”をみると不気味な感じがするかもしれない。
<解説:引用>