<ジャンクルーズVO.>かずの言の葉便り

ジャンクルーズボーカル「池永憲彦」の独りブログはじめました。

アタラクシアー孤の葉の落ち先ー

2007-08-31 13:00:55 | 言の葉
人は忘れる生き物だから
時間が経てば気持ちを落ち着かせる事は出来る

でも
忘れようと頑張った想いは忘れようとした分
完全に忘れる事は
出来ないんじゃないかな

それは
小さな木の葉のように

少しのifと切なさを
残したまま

ゆらゆら
ゆらゆらと

浮かんだり
沈んだりしながら

いつまでも
漂っているのだ

身体に害を与える事もなく

ココロを揺さぶる事もなく・・


2007-08-30 13:56:08 | 言の葉
やっと
やっと

部屋が涼しくなった

裸で寝てたら風邪ひきそうになったぐらい

目を閉じると
蝉の声が聞こえる

暑い時の蝉の鳴き声は
暑さを際立たせるのに
涼しい時の蝉の声は
とても寂しく感じる

まるで夏が終わってほしくないって言ってるみたい

誰の為に命を削ってまで
そんなに鳴いてるのか

「僕はここだよ」って
自分の存在を知ってもらうために
最後の最後まで
鳴き続けて
死んじゃうんだね

何年も何年も土の中で
夏を待ってたのに
ひと夏も生きれない

だから
僕はしっかり聴くの

彼らの命の声を

一生懸命生きた証を
この耳に植え付けるの

もうすぐ夏が終わる

また来年君に会えるまで
僕は頑張る

今年の夏は
去年ほど派手じゃなかったけど
いい夏だったよ

ありがとう



はぁと大爆発

2007-08-29 17:49:04 | 言の葉
苦しみ、悲しみ、切なさ、喜び、
極度の感情が曲を産み、
言葉を産む

此の胸の想いが
いっぱいになって
外に出たがるからだ

産まれたての曲は
赤ちゃん同様裸だ

服を着せ、少し話せるようになってからみんなの元へ届けられる

今日産まれたこの曲が

みんなの元へ届くのは
いつだろう

あなたの心に話しかける事が出来るかな?

ふるさとの偉大なチカラ~ONOMICHIの空、海、星、歴史、仲間、家族、音楽、寺、神社、色々!~

2007-08-13 19:56:21 | 言の葉
目的があっての帰郷も
沢山の喜びを与えてくれた尾道だったけど
目的のない帰郷でこれだけ沢山のものを貰ったのは初めてだった。

なんだかんだで心が疲れてたんだろう
だからこそ感じる力も
いつも以上だった。

すでに帰ってきた時に尾道の景色を見るだけで
心が動くのを感じた。

福山駅から山陽本線に乗ると建物続きの2号線の中、突然尾道の海と街が視界いっぱいに広がる。
これは本当に沢山の人に見せてあげたい光景の一つだ。
今回は少しでも早く着きたかったので、
新幹線で新尾道まで行ってそこで妹に向かえに来てもらったけど、
184号線は小さい頃から愛用してた思い出の道路だ。
だから海がなくても、
景色が綺麗じゃなくても自分にとっては最高の眺めだ。
「帰ってきたー!」
その気持ちだけで
心が浄化されてくる

初日は古くからの友達に飲みを誘われたので、
近くの好きな居酒屋に行った。
良き友達との時間は
なんもカッコつける事ない、自然体な時間だった。お互いの仕事の話でさえあまりしなかったぐらいだ
本当に楽しかった

滅多に会えなくても
彼らの毎日の中の
ほんの少しの時間でも
自分の存在が楽しい会話を引き起こすような
大きい人物になりたいと思った

次の日に僕の兄貴分にジェットバイクで海に連れて行ってもらった。
いつもと違う海
海から見る海は同じ場所でも全然違ったように見えた。
海から見える空は
想像以上に広くて
白い筆で乱暴に書いたみたいな雲やおじいさんのお髭みたいな雲や
ぽつんと取り残された小さな雲や
空と海を繋ごうとしてる
建設中の入道雲が
夏の空を彩っていた

小さい頃に憧れた空は
こんな感じだったなって
あまりにも美しさに
涙が出そうになった。

小さな悩みで
くよくよしちゃダメだ
って思った

お昼とかは家の手伝いとか料理とか色々したけど
夜は今回あまり予定を決めずに全てその場の流れに任せた。
いつも完全な計画を立てて動いていたので、こんな時ぐらいはきっと流さるまま、導かれるままにいいだろうって思い、
偶然出会ったり誘われたりした所に顔出した。
そのせいで今回会いたいのに会えなかった人も沢山いた
尾道は会いたい人に全員会ってたら1カ月以上いないと無理だという事がよくわかった

次の日の夜は
母親と妹と三人で
海に星を見に行った。
もちろん花火も持参だ

星なんてよく見てたのにって思ってたけど
行ってみたらびっくり。
プラネタリウムでしか見た事ないぐらいの星達が
空一面に輝いてた。
3人で寝転がって同じ星を見て流れ星で同じようにびっくりしていっぱい笑って花火振り回して
本当に楽しかった

これだけ今までの人生で一緒に生きてきて3人で星だけの為に海来たのが
初めてだった事に驚いた。
目を開けたら満天の星
目を閉じたら波の音
家族の笑い声

どんな闇の中でも自分が輝けば
闇自体が自分を更に引き立ててくれる。
自分はあの星のようになりたいって思った

今回何よりもでかかったのは父親の元気な顔が見れた事
奇跡を見てるのと同じなんだなと思うと
「ありがとう」の言葉しか出てこない

大事な釣り道具が出てきた事に喜んでた事が
1番嬉しかった。
行く気満々って事だから。

今回大事にした事は
いつもお参りに行ってる
場所へおかんと一緒に
廻る事だった。

お墓は一人で行ってきた。池永の御先祖様は尾道に沢山の貢献をした立派な人ばかりだと言う。
特にひいおじいさんは
かなりすごい有名な人だ。
だからその血が流れてる
自分が故郷に何か
したいと言う気持ちになるのは当たり前の事なのだ。

音楽は沢山の可能性がある。
御先祖さんがやった事じゃなく、出来なかった事
を自分がやりたいって思った。

おかんが
お弁当を作り、突然千光寺に食べに行こうって言った。
考えてみたら二人で行くのは小さい頃依頼だったかな?
おかんが弁当を見ながら言った。
「はだしのゲンを見て自分が小さい事で悩んだ事が恥ずかしい。あの苦しみに比べたらなんて事ないね。あの頃は目刺し一つ食べられなかったんだもの」

広島人にとっての「はだしのゲン」
当たり前のように見てきたあの物語を今見ると
心に突き刺さる。
色んなものが突き刺さる
全国の人がはだしのゲンを知る事になったのがすごく嬉しい。
あの物語は沢山の事を教えてくれるから
ただいけないって否定するだけじゃなく、
話は戦争の事だけど
人間の究極の形を書いた 壮大な話だと思う。

原爆は客観的に見ても
その恐ろしさはわからない
それはB29と同じ目線の空からきのこ雲を眺めるようなものだと思う

はだしのゲンはゲンと同じ経験をした作者書いたものだからこそ
あの恐ろしさがリアルに伝わってくるのだ

今の平和が
戦争で亡くなられた人達と被害にあった人達の涙の上に築きあげられたものだと言う事を
忘れてはいけないと思った

そうゆう事を考えながら食べたお弁当は
深い深い味がした
幸せは後で振り返って思うより今目の前にある幸せを今感じる事が出来、
大切に出来る事の方が
いいと思った。

千光寺にお参りに行った後はおかんが突然鎖山にのぼりたいと言い始め、
鎖をつたって岩山をどんどんのぼり始めた。
びっくりしたがてっぺんから眺める景色は最高だった。

それよりおかんのインパラのような脚力に驚いた。

元気に動ける事って
それもまた目に見える幸せの一つなんだなと思った。

次の日に帰る予定だったが手伝う事が出来たので
少し残る事になった。
予定外の滞在だ

その時間があいた時に
高野山にお参りに行った。
尾道から車で一時間くらいの場所だ。
一時間って事はそれだけ
会話も弾む。

楽しい時の会話は尚更だ。
その時にした会話を
必ず叶えようと思った。

お参りは
報告と感謝の気持ち

それだけで充分だ。
欲望たっぷりの願い事は
口に出さない方がいい
お参りする時間の無駄に成り兼ねない

お参りすると
沢山力をもらった気になる。
その「気になる」事で
すでに御利益はもらってるのだ

叶ったらおかげさま
叶わなかったら自分のせい

何においてもその気持ちが大事だと思った。

大きな夢を叶えるには
小さな夢を叶える喜びを
知る事だ。
だから目標を立てる事が大事なのだ

目標と夢は本人次第では
同意義語
解釈の違いだ。

大きな夢に向かって小さな目標を少しずつ叶えていくこのリズムに乗る事が大事なんだと思った。
(いや、しがみついてでも乗り続けると言った方が正しいかもしれない)

世羅の緑いっぱいの道路
を見ておかんが言った
「こうゆう所に来るとパワーもらえるね」

全くその通りだと思う。

この人生のうちに
パワーと感動をもらいに色んな所に一緒に行きたいから
今頑張ろうと思った。

帰ったら従姉妹のおばちゃんがいて久しぶりに話す事が出来た。
初めておばちゃんの恋の話が聞けた。
あの短い時間で聞くような話じゃなく、
もっとじっくり聞きたい話だった。

愛する人と一緒にいれる
と言う事はそれ自体が
奇跡に近い事なんだなと思った。

そんな話をしてる最中に
偶然通りかかった人物にびっくり

僕の音楽人生にはかかせない人物で共に夢を追いかけた音楽仲間だ

彼がライブを聴きに行ってる最中だと言うので
自分もチケット買ってそのライブハウスに入った。
そしてその後当たり前のように飲みに行った。

偶然は恐ろしいぐらい
Timelyに訪れる。
彼もまた今回重要な人物だったのだろう
僕の東京音楽生活がまた
楽しくなりそうな話を
いっぱいした

その日は彼と一緒に
ステージに立ってる夢を見た。
彼は今月上京してくる。

彼は僕が同級生で背中を追いかけたただ一人の人物だ。
運命は面白いように流れてるものだ。
仲間を送ってきたのか
刺客を送ってきたのか
そのぐらい自分にとって
重要な人物が近くに来る この喜びは言葉では言い表せない

彼がこれから
どれだけ音楽の楽しさといい意味での恐怖を与えてくれるかが楽しみだ。

同じ立場にいる解り合える友には
説明も気のきいた言葉も
必要ないと思った。
そこに魂があればそれでいいのだ

最後の日は
おかんとまた、
お参りに行く。
どうせなら今まで行った所は全部行こうと思ったからだ。

一つ目は
家の近くの古い神社。
どれだけ古いと言うと
この辺りで実は1番古い神社らしい

誰かが守ってる様子もなく、古びてたのでおかんが水変えたり榊を飾ったりしてるらしい。

僕も置いてあったほうきで掃除した。
なんかすごくいい事してるみたいで気持ちよかった

自分がいい事って感じる事って進んでするべきだと思った

何においても
見返りを求めてはいけない
それを求め始めると
悲しみや苛立ちが増えてただ自分が損するだけだ

その後は
浄土寺瑠璃院という
展望台がある所に行った。
ここの場所に来ると
尾道がより愛おしく感じるのだ
言の葉での「チチノオシエ」で紹介した場所で
元々はおとんに連れて来てもらった所だ。

よく晴れた景色は
いつも以上に鮮明で美しい。
愛する街を見ながらこの街で育った事、この家族と共に生きてきた事を心から誇りに思えた

この変わらない景色を
大切にしなきゃいけない
自分が頑張った事の先にこの街に住む人の笑顔が
ほんの少しでもあるのなら
それはどれだけ価値のある事だろう

夢を追いかけるのは
小さい頃に思ってた
以上に大変な事だけど

少し帰るだけで
これだけの事を考えさせてくれる故郷って
他にないんじゃないかと思う。
そこに愛する家族と応援してくれる人達が住んでるのだ
頑張る理由はそれだけでええ

充電はたっぷり出来た

また今日から
頑張るぞ!

でっかい夢を
叶えるために!
心から笑い合えるために!

ありがとう

歌舞伎弁当の世界

2007-08-05 14:49:38 | 言の葉
新幹線に乗ると必ず食べる歌舞伎伎弁当

蓋が開いた瞬間に
頭の中がカチャカチャ動き出す
まず1番に目につくものは
ご飯のおかずになりそうなものだ

その後少しずつ周りを
見渡し、食の段取りを
始める

今日もご飯のおかずにならなそうなものから手をつける事にしよう。
楽しみ方はそれぞれだ

まずは
ぱっと見た感じ
たいして心が動かないもの
「レンコンとひじきの惣菜」
意外にうまかった。
ひじきが好きなので
思わぬ贈り物だった。

そして筍の煮物
こうゆう薄味のものは先に楽しむのがBEST
柔らかくてうまい
筍の香りを楽しむ

そしてそのすぐ下にある緑色の
漬け物
なんだっけ?この味
おじいちゃんによく食べさせて貰った味・・
ど忘れ!

これは塩味がきいてるのでとっておこう。
白米界に行った時にもしもの事があったらまずいからね
おかずが足りなくなる事だってあるかもしれないから


そしてその下の黒豆・・・
最初は処理するぐらいの気持ちだった。
僕は黒豆があまり好きではなかったから

でも今日始めて黒豆をうまいと思ってしまった。
まだ黒豆を美味しいと感じる歳ではないと
自分に言い聞かせていたが、ついにこの日が来てしまった
人生の第4世紀に来た事を実感する。
黒豆ってこんなに旨かったんだ。
今までも同じ味だったんだろう
俺の舌が追い付けなかっただけなんだ。

2007/8/5 13:30
池永憲彦

黒豆記念日としてここに記す事にしよう

黒豆を楽しんだ後は
センター2階席の
「煮物界」
ここは白米界へ繋げてくれる重要なエリアだ。
薄い味から濃いめの味へ、白米に向かって確実に階段を上ってると実感出来る場所である

クラス分けはこんな感じ。

E・人参(食べれないので審査対象外)
D・里芋
C・カボチャ
B・こんにゃく
A・椎茸

審査員特別賞・さやえんどう(いつ食べても美味しい)

Dから順に食べていくのだが、
ご飯は8俵に分けられているので、このBクラスのこんにゃく辺りから白米を食べ始める。
幸せを噛み締める瞬間だが、やっぱAクラスの椎茸の時にその幸せを始めて感じるのだ。
なんせ醤油味が強い食べ物だからね

米8俵にこのおかずの数は合わないのだが、
白米界には一つで2俵も食べれる大物が控えてるから大丈夫なのだ

椎茸を経て
ついに白米界へ

最初に待ち構えているのは焼き鮭だ

醤油じゃなく、塩鮭なのでよく味あわないと楽しめない。
皮近辺血合い辺りが最も味が濃厚なので、
はじをまず最初に食べてしまい、血合いの部分を残しておく

そして一気にご飯と食べる
比較的でっかい食べものなのでもうすでに
白米2つはいける

後米は4つ

ん?
その前に白米界にあるまじき薄緑の食べ物発見・・
ブロッコリーとかまぼこみたいだ
食べてみたが、とても白米の事を考えて作ったとは思えない
さっと食べて何もなかった事にしておこう


そしてついにここで1番の大物
「鷄の照り焼き」が登場 !!

もちろんこれで二ついけるし、
曲で言うと

「サビ」の部分だ。

1番盛り上がる時間
そして流れるように
Cメロに行く瞬間

しまった!!!

梅干しが置いてあった
所の米を照り焼きと一緒に食ってしまった!

いつもなら煮物界で
修行のつもりで食べてしまう場所なのに
久しぶりの新幹線弁当に
抜けていたみたいだ

悔しい・・

あまりにも動揺して
照り焼きを考えずに食べてしまい、白米が最初の計算から1俵ずれてしまった

そんな時に再登場するのが緑の漬け物
さっき残しておいたやつだ

やっぱ人間いつももしもの事を考えて行動すべきだと
思う瞬間であった
勝利に浸ってテンション上がったとこで
サビの次のCメロへ

味は照り焼きが1番うまいのだがなんせこいつはとんかつな上になんとソースがついているのだ

だからご飯を食べる為だけに作られたものだから
最後にとっておくのだ

この幕ノ内の幕を閉じる最高の役者さんは
厚焼き卵だ

まさに有終の美
甘美とはこの事なり

口に入れた瞬間に
優しさが香る甘味が広がり、恍惚な気分へと
導いてくれる

達成した喜びと
お祭が終わった
切なさが
同時に訪れる瞬間だ

ありがとう
と言う言葉が脳裏に
浮かぶ

僕が奏でる
歌舞伎弁当の音楽は
ここでおしまいだ

また舞う日まで
この気持ちをとっておこう

それでは
また会おう

幸せの切符

2007-08-02 00:12:54 | 言の葉
おかんと俺の小さな
共通点
昔からある詩集
「世界の詩」の愛読者である事だ

特にEuropeの方の詩人が
好きでシェリー、キーツ、エリオット(生まれはアメリカだったかな?)、ヴェルレーヌ、ランボー、バイロン、ハイネ、の本は今もたまに読んでいる

昔実家に帰った時に
おかんが学生の頃読んでた「ワーズワース」の詩集が出てきたので、
東京に持って帰った

しばらくしてから
その詩集をゆっくり
読んでたら
なんと本に挟まって
干からびた四つ葉のクローバーが出て来たのだ

自分より年下の
おかんは一体どんな意味を込めて挟んだのだろう

どんな願いがこもってるんだろう

閉じ込められた幸せは
長い年月を経てやっと外の空気に触れた

まさか何十年も先に
自分の息子が
このクローバーを見つけるなんて思ってもみなかった事だろう

あのクローバーは高校時代のおかん
高校時代のおかんが、
本から出てきて俺に話しかけてるみたい

しかもお互いに誰かわかってないって設定でさぁ

なんかの映画みたいじゃない?

そうか!

この四つ葉のクローバーは高校時代のおかんが俺に届けに来た「幸せの切符」かもしれない

「早く未来のわたしを幸せにしてね」
って

その幸せの切符を
俺に渡しにきたんだよ

そうだったのか

わかったよ!

その切符はちゃんと
届けるよ!

頑張んなきゃね

ありがとう