新しい職場の人に誘われ、ワカサギ釣り大会に行ったのだった。
休みだというのに朝5時過ぎに起き、待ち合わせの場所へ6時に集合。
総勢20名弱で出発、途中コンビニへ寄る。
俺は全く釣りをやらないので、テレビでよくやっている氷の上に穴をあける奴しか知らない。
今回行く場所は全く凍っておらず、ボートで漕ぎながら好きなポイントで糸を垂らす方式らしい。
水が凍ってはいなくても、風を遮る物のないボート上は相当寒いらしく、俺はかなりの厚着をしてきた。
それでも寒さが酷いらしいので、ボートの上で暖かいものを食べるのが習わしになっているらしく、
それでコンビニへ寄ったのだ。
インスタントのとん汁を手にしてレジに並んだが、何しろ我々の団体が20名近くいるので、レジに中々
辿り着かない。
夜勤のバイトが気を抜く早朝。
いきなり大量の客が来たのでは、バイトもたまったものではないだろう。
30分程車を走らせ、目的の場所へ到着。

池と聞いたが、結構な大きさだった。
釣り具をレンタルしてくれて飯も食えるような店が何軒かあり、そのうちの1軒に陣地を構える。
釣りが趣味の後輩に釣り竿は準備しておいてもらった。
釣り竿と新聞紙にくるまれた餌を持ってボートへ向かったが、一緒に乗り合わせる新入社員の男の子も
釣りなどした事が無いらしい。
よりによって素人二名のチーム編成とは。
ボートに乗り込み餌を付け始めたが、新人君が悲鳴を上げる。
「コレを触るんですか?」
その餌は赤虫という。
太さはコンビーフの繊維くらい、長さは1cm程度、色はワインレッド、朝の光を浴びヌラヌラと輝く
大量のそれが、新聞紙の上でうねうね蠢いている。
気色悪い。
釣り好きの後輩にコレ以外に餌はないのか尋ねると、「サシならあります」と言われた。
サシというのはハエの幼虫らしく、頭付近を軽く摘まむと頭が膨らみ、その部分に針を刺した
あとで胴体部分を切断して餌にするらしい。
気色悪い上に面倒くさい。
新人の針に赤虫を付けてやり、いざ出発。
と思ったら、新人はボートの漕ぎ方を全く知らなかった。
全然前に進まない。
漕ぎ方をレクチャーして何とか釣りポイントに到着。
糸を垂らす。
巻き上げる。
ワカサギはいない。
糸を垂らす。
巻き上げる。
ワカサギはいない。
糸を垂らす…
というのを延々2時間くらいやっていたが、新人の釣り竿が一匹も釣れないまま壊れた。
ボートを岸に戻し、新人は竿を買いに行った。
竿を買って戻ってきた新人と入れ替わりでトイレに行くと、トイレを借りに行った店の
おばちゃんから「アンタ違う店の客でしょ」などとブツクサ言われたので、予定よりも多めに
用を足してきた。
そして、12時に終了予定の釣り大会、11時50分に俺の竿が壊れた。
終了。
新人はこの数時間の間で赤虫を触れるようになり、
ワカサギを釣り上げ、
最初は触れなかったワカサギを触れるようになり、
ボートまで結構な速度で漕げるようになった。
彼には得るものがあった。
同じ時間を過ごしたはずの俺は、何かについてスキルアップする事は無かった。
絶対に釣り上げてやると心に決めた瞬間に竿が壊れた。
総勢20名弱の中で俺一人だけが、一匹のワカサギすら釣り上げられ無かった。
お湯をくれるはずのボートも結局現れず、とん汁の封を開ける事さえ無かった。
二度と行かない。
休みだというのに朝5時過ぎに起き、待ち合わせの場所へ6時に集合。
総勢20名弱で出発、途中コンビニへ寄る。
俺は全く釣りをやらないので、テレビでよくやっている氷の上に穴をあける奴しか知らない。
今回行く場所は全く凍っておらず、ボートで漕ぎながら好きなポイントで糸を垂らす方式らしい。
水が凍ってはいなくても、風を遮る物のないボート上は相当寒いらしく、俺はかなりの厚着をしてきた。
それでも寒さが酷いらしいので、ボートの上で暖かいものを食べるのが習わしになっているらしく、
それでコンビニへ寄ったのだ。
インスタントのとん汁を手にしてレジに並んだが、何しろ我々の団体が20名近くいるので、レジに中々
辿り着かない。
夜勤のバイトが気を抜く早朝。
いきなり大量の客が来たのでは、バイトもたまったものではないだろう。
30分程車を走らせ、目的の場所へ到着。

池と聞いたが、結構な大きさだった。
釣り具をレンタルしてくれて飯も食えるような店が何軒かあり、そのうちの1軒に陣地を構える。
釣りが趣味の後輩に釣り竿は準備しておいてもらった。
釣り竿と新聞紙にくるまれた餌を持ってボートへ向かったが、一緒に乗り合わせる新入社員の男の子も
釣りなどした事が無いらしい。
よりによって素人二名のチーム編成とは。
ボートに乗り込み餌を付け始めたが、新人君が悲鳴を上げる。
「コレを触るんですか?」
その餌は赤虫という。
太さはコンビーフの繊維くらい、長さは1cm程度、色はワインレッド、朝の光を浴びヌラヌラと輝く
大量のそれが、新聞紙の上でうねうね蠢いている。
気色悪い。
釣り好きの後輩にコレ以外に餌はないのか尋ねると、「サシならあります」と言われた。
サシというのはハエの幼虫らしく、頭付近を軽く摘まむと頭が膨らみ、その部分に針を刺した
あとで胴体部分を切断して餌にするらしい。
気色悪い上に面倒くさい。
新人の針に赤虫を付けてやり、いざ出発。
と思ったら、新人はボートの漕ぎ方を全く知らなかった。
全然前に進まない。
漕ぎ方をレクチャーして何とか釣りポイントに到着。
糸を垂らす。
巻き上げる。
ワカサギはいない。
糸を垂らす。
巻き上げる。
ワカサギはいない。
糸を垂らす…
というのを延々2時間くらいやっていたが、新人の釣り竿が一匹も釣れないまま壊れた。
ボートを岸に戻し、新人は竿を買いに行った。
竿を買って戻ってきた新人と入れ替わりでトイレに行くと、トイレを借りに行った店の
おばちゃんから「アンタ違う店の客でしょ」などとブツクサ言われたので、予定よりも多めに
用を足してきた。
そして、12時に終了予定の釣り大会、11時50分に俺の竿が壊れた。
終了。
新人はこの数時間の間で赤虫を触れるようになり、
ワカサギを釣り上げ、
最初は触れなかったワカサギを触れるようになり、
ボートまで結構な速度で漕げるようになった。
彼には得るものがあった。
同じ時間を過ごしたはずの俺は、何かについてスキルアップする事は無かった。
絶対に釣り上げてやると心に決めた瞬間に竿が壊れた。
総勢20名弱の中で俺一人だけが、一匹のワカサギすら釣り上げられ無かった。
お湯をくれるはずのボートも結局現れず、とん汁の封を開ける事さえ無かった。
二度と行かない。
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