ジャッキーのつれづれ日記

ゆめつげ

しゃばけシリーズの畠中さんの本。





「ゆめつげ」
畠中 恵
角川文庫







常に危機感のある話だった。
主人公の弓月主体過ぎて、
もちょっと弟との絡みとかお父さんのこととか
そういうのがあったらおもしろかったな。

夢告について弟との間に誤解しかないような、
弟は理解したい、兄はうまく説明できない、
そんな感じで歯がゆいのよね。

青戸屋のはハッピーエンドなのか?
夫婦のわだかまりを自分らじゃ解決できないから、
周りを巻き込んだ、みたいな。子供らがかわいそ。
つうか、伊之助がいちばんかわいそうだった。

彰彦権宮司、すごいかっこよい。
変わりゆく世の中が不安で、
今がなくなることなんて考えられなくて、
でもまだみんな知らないから、知らないうちに
自分がなんとかしようとしたんだよね。
他人に何を言われようが、きっと後でわかるから。
ううん、わかんなくてもいいんだよね。
自分の決めたことを貫くためには、
どう思われようが関係ないんだよ。

うあ、ちょーかっこよい。

でも後の世のうちには結末がわかるから、
哀しい気分になった。
でも最後、弓月の穏やかな夢告で、
変わった世の中で、変化を楽しんで、
笑ってるのが見えたから、
受け入れるしかない哀しいことも
後の世を想って受け入れて、
今を生きるという選択は
なんて素敵で、明るいのだろうと思った。

なんて幸せなんだろうと想った。

ちょっと複雑な話も入ってくるので、
「しゃばけ」のノリで読むと、
あれ?って思うかも。
でもせつない、あったかい、
今の人にはない心意気の話でした。
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