ボクシングがエンターテイメント化してしまった日

2006-08-03 03:51:33 | 格闘技
というわけで久しぶりに更新。

ご無沙汰だった間に世の中では色々ありました。
頭突き、淫行、ドラゴンズ優勝(はまだ少し先か)。

それはさておき、昨日はバイトもなく暇だったので、
話題の亀田興毅の世界初挑戦を見ていました。

「世界初挑戦の19歳の少年が世界王者の経験もある強敵に善戦した」
もし亀田興毅がTBSのバックアップでアイドルのような扱いを
受けていなかったなら、おそらくそんなふうに思ったはずです。

でも負けることの許されない人気先行のアイドルボクサーに
仕立てられた彼は勝ってしまいました。
ボクシング史上に残る不可解判定によって

終始亀田よりの解説をしていた畑山、鬼塚、竹原の3人も
判定を聞くまでは完全な敗戦ムードだったことからわかるように、
亀田の判定負けは素人目からも、関係者の目からも明らかでした。

それをひっくり返してしまった。
これはもう地元判定なんていう言葉で片付く問題ではありません。
テレビ局が判定に影響力を持っているのでは?と思ってしまいます。

僕はこれまでボクシングはあくまでスポーツであって、
K-1やPRIDEなどのエンターテイメント性の強い格闘技とは
明らかに異なるものだと思っていました。
しかし昨日の判定によりボクシングもエンターテイメントの
ひとつになってしまったように思います。

実力より人気があるほうが強い。
そんなスポーツが存在していいはずがありません。
実力が何より優先されるからこそすべてのスポーツ選手は
努力し、自分を高めていくのだから。
昨日の判定にはそんなことを感じさせられました。

それにしても今回の判定勝ちによって得をした人はいるのでしょうか?
勝ってしまった興毅選手は挫折するチャンスを逃してしまったし、
TBSは多くの亀田ファンを逃し、ボクシング界は人気が実力を
上回ってしまったという汚点を残してしまいました。

唯一の救いは亀田選手はまだ若く、これからの成長を見込めるということです。
今回の試合でおそらく初めて実力者と戦い、自分のレベルが
どのくらいなのかを理解しただろうから(そうであって欲しい)、
この疑惑の勝利次への糧にしてもらいたいものです。
張りぼてのチャンピオンが真のチャンピオンになる日がこればいいですが…

あとTBSと(トレーナーとしての)親父とは縁を切ったほうがよさそう。