このブログでは、仕事についてはまったく書いてないので、
本読んで、フィギュアみて(高橋君応援して)、ゴルフして、たまに旅行行って、
仕事してんのかよ

(それほど考えてないか(笑)
一応仕事もしてます

昨年もいろいろなワンちゃん、猫ちゃんを診察して、
それぞれの飼い主さんも含めて、大変だったこと、よかったな~~と思ったこと、
多々ありました。
その中で、猫ちゃんの生き様の点という点でちょいと感動したお話

飼い主さんは、英語の先生をしているアメリカ人の女性で、
飼えなくなった犬達や捨てられた猫達をほっておけなくて、数頭の犬と猫を飼っている方です。
たくさん飼っていらっしゃるのに、きちんと予防や治療をされています。
でも、あまりに動物が増えてしまって、引っ越しを余儀なくされて、
市内だけれど、引っ越しをされました。
猫ちゃんたちも引っ越し当初の1か月ほどは家の中だけで飼っていたけど、
そろそろ慣れたかなということで、外にも出したそうなのですが、
一匹の猫ちゃん(Dちゃん)が帰ってこなくなってしまったのです。
数か月たって、あきらめていたところに、
ひょっこり帰ってきたDちゃん

飼い主さんは、すっごく嬉しそうに興奮ぎみで、すぐに病院に連れてきたのですが、
見た目は元気そうでしたが、体重は1キロほど減ってました。
(できれば、様子みてから連れてきてほしいです(笑)
家で落ち着いてから、なにかあったらまた連れてきてねと帰しましたが、
案の定、下痢してますということで、再来院したそうです。
そして、便検査の結果
マンソン裂頭条虫&壷型吸虫の虫卵が大量に検出

といってもなんだかわかりませんね(笑)
この二つはどちらも猫の腸に寄生する寄生虫です。
そして、どちらも中間宿主であるカエルやヘビを食べることによって、
感染するものです。
中間宿主:ある種の寄生虫が成虫になるために、寄生しなくてはならない動物のこと
(赤字のところが中間宿主です)
マンソン裂頭条虫は猫の腸(成虫)→便の中の卵→ケンミジンコ→へビやカエル→猫
壷型吸虫は猫の腸(成虫)→便の中の卵→ヒメモノアラガイ→ヘビやカエル→猫
というように、いろいろな動物の体の中で成長しながら、
次々と捕食されることによって最後に猫の体内に寄生して、成虫になるのです。
この2種類は犬科の動物にも寄生します。
Dちゃんは、家出している間、がんばってカエルやヘビを採って食べていたんだね

と思ったら、なんかほんとに褒めてあげたくなりました。
家出してたのは、春から夏にかけて、秋に帰ってきた。
カエルやヘビがたくさんいるときでよかったね

山口が田んぼがたくさんある田舎でよかったね

駆虫薬を使ったら、寄生率が高かったためか、
体が弱っていたためか、脱水症状起こして、数日点滴しました・・・
その後は元気にしているそうです。よかったよかった。
田舎で獣医をしてると、都会ではお目にかかれない病気を見ることが結構あります。
特に寄生虫関係は大学の実習でも見たことないお方を目にすることも(笑)
がんばって狩りをしていたDちゃんにも感動したけど、
きちんと寄生している?寄生虫にも、ちょっと感動した私はだいぶ変でしょうか?
とにかく、無事に帰ってきてよかったね

もう飼い主さんを心配させないでね

そして、寄生虫って面白いですよ(笑)