パルクールいしざわかずやのブログ

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パルクールでのケガに関する論文が発表されましたね。

2015年07月10日 16時00分00秒 | parkour
こんにちは。カズヤです。
以前、私のブログで「パルクール論文を紹介しましょう」というテーマで、パルクールに関する海外の論文を紹介しました。

今までで、最新のパルクールに関する医学論文は、2014年6月にイランのシラーズ大学にある研究センターのスタッフが書いた「Spinal cord injury in Parkour sport (free running): a rare case report.」でした。ダブルフロントフリップという動きをした結果、脊髄損傷をした症例に関して発表しています。

そして、2015年春に新たに発表されたのが、バージニア医科大学 脳神経外科 バージニア·コモンウェルス大学健康システムに努める3名の医師が書いた
「Multiple unilateral traumatic carotid-cavernous sphenoid sinus fistulas with associated massive epistaxis: a consequence of parkour.」
です。
これはパルクールで生じた鼻へのケガに関して発表しています。中身は専門用語だらけで私でも分からない手術の方法や治療方法について書かれていて、パルクールなんて言葉はほぼ出てきません。しかしながら、パルクールによって生じるケガは甚大な損傷や被害に至る可能性が高いということを書いています。


私は今まで発表された英論文をまずは全部読んできましたが、身体能力を上げることや発達のプロセスなどに関するモノよりもケガに関するモノが圧倒的に多いですよね。つまり、ケガが多いってことなんでしょうね。日本でも、私もそうですが、怪我をするトレイサーが本当に多いと感じます。

パルクールは本来、総じた意味で「強く」なることが目的だったはずです。

それなのにケガをしてしまうような行為を多く行い、結果ケガをしている…。

それはもうパルクールじゃなくなってしまっているよ。

私は、SENDAI X TRAINという組織で日本のパルクールを底上げしたいと思っているし、私自身もパルクールを楽しみたいと思っている。
みんなで笑ってパルクールするためには、ケガしちゃダメだよ。

ケガしないように楽しもう。

たまにはこういう論文読むのも、勉強なるぜ!学生さんなんか、ほら、英論文読んでるとかって、なんかカッコいいじゃん?
やってみなよ。笑


【告知】
※この練習会は主催者の石沢が個人的に開催しているものです。SENDAI X TRAINとは関係がないものです、

仙台パルクール練習会

2015年7月12日(日)13:00~17:00
宮城県仙台市青葉区榴ヶ岡公園内スケートボードパークにて仙台パルクール練習会を行います。
無料、自由参加、途中参加・抜けOK。
特に指導などは行いませんが、みんなでパルクールを楽しむために開催しますので、どうしても指南が必要な方はお申し出ください。
---------------
○ 注意事項 ○
・自由参加の練習会です
・参加される方は必ず運動着、運動靴でお越しください
・水分補給出来るものを持参してください
・危険行為等が見受けられた場合には参加をご遠慮していただきます
・怪我や事故は自己責任となりますのでご了承ください
・中止の場合にはAMまでにお知らせいたします

お互いにマナーを守り、楽しく体を動かして行きましょう!!

ついでに教室主催の危険性も知っておこう

2015年07月08日 07時00分00秒 | parkour
こんにちは、仙台のカズヤです。

前回の「個人練習の危険性を知っておこう」というテーマのブログですが、


結構好評だったようで、こんな質問を匿名希望サンより頂きました。

<Q.ブログ内に「二次的被害に関しても、教室管理者が責任を持ってその場を治めている訳ですから、個人への責任の追及はありません。」という記載がありましたが、教室管理者はどのような責任を追及されるのですか?>

この質問は今回の危険性に関して、とても大事な「核心的質問」ですね。
今回はこの質問に答える形でブログを展開したいと思います。


まず、前回ブログからの復習ですが、言葉の意味を確認していきましょう。

・二次的被害:ケガや事故だけではなく、法律や地域条例などの社会的問題を被ること
・責任:二次的被害を訴える人や地域、団体、組織に対する責任を指す

これを確認したうえで、さっそく読み進めていただきましょう。


現在、多くのパルクール団体や組織がパルクールの練習会や体験会などを開催しており、地域ごとのコミュニティとして集まってパルクールを楽しんでいるかと思います。これは当然誰かが「集まろうぜ」「みんなでパルクールしようぜ」という声掛けをし、その声掛けの下に集まり、実施しているのだと思います。

教室でも同様に告知をし、その告知の下に集まり、パルクール指導を受けているハズです。

ここまでに話は何も問題はないのですが、ここからはだいぶ気を付けて実施しないといけない点です。


「練習会、体験会、教室の主催者は『あなた』であり、その場で生じるケガや事故、二次的被害に対する責任は『あなた』にある」という点です。


匿名希望サンの質問にもありましたように、どのような責任が追及されるかというと、


ケガであれば治療費だけではなく、重大な後遺症が残る場合にはその期間の仕事や生活補償も追及されます。

事故であれば物損がある場合には弁償はもちろんです。人損があればケガ同様に治療費だけではなく、その後の生活までを補償する必要があります。

日本にはパルクールの保険がありませんので、すべて10割負担です。(USAにはパルクール保険があります)
人一人の治療費+生活費、しかもそれが長引けば長引くほど、その金額は大きくなります。主催者である「あなた」は支払えますか?

二次的被害の例として、まず場所が挙げられます。その場所がパルクールを実施していい場所ではなかった場合、下手したら法律や地域条例に引っ掛かります。たとえ公園だとしても何をしてもいい訳ではなく、不法占拠や独占とみなされることもあります。責任者はその責任としては謝罪や罰金などの可能性もあります。

また練習会や教室への参加者と周辺住民とのトラブルに関しても、主催者はその解決はもちろん、再発を予防するための対応策を取る事が責任として必要になるでしょう。場合によっては公的な場に赴く必要性があります。
さらには、金銭・物品トラブルでも同様の事が生じます。金銭・物品の盗難は各自で管理…とは言いつつも主催したのは「あなた」ですから、当然責任が生じます。これも公的な場に立つことになるのは、やはり主催者である「あなた」です。

これらの責任は、「あなた」の想いは関係ありません。パルクールが好き、やる場所がない、みんなで遊んでいただけ、事前に責任を取れないと言って(書いて)ある…など話したところで、世の中はそんなに甘くないのです。問題が起きれば、対応し責任を取らなくてはいけないものなのです。大人か子供かは関係ありません。むしろ子供だと親が責任を取ることになるでしょうから、なおさら気を付ける必要がありますよね。


だいたい、質問に対しての説明は出来ましたでしょうかね。。
非常に重い話題にしてしまった気がして申し訳ありません。。


しかし、このくらいを想定してなおSENDAI X TRAINはパルクールの練習会や教室を開催しています。これからも開催していきます。(もちろん正当にです。)

その理由は、パルクール文化を絶やさないためです。
パルクールが心底好きで、好きで好きで仕方ないからです。

でもそれでも不安だったから子供たちには許可をもらった屋内で教えて、パルクールパークも富谷に作ってそこで指導はやります。
隠れてこそこそなんかしません。堂々とパルクールがしたいのです。


日本全国で我々と同じように地域の信頼を得て場所を確保していくというのは、非常に難しい話ではあるように思います。
でも誰かがスタートを切らなければ、これは始まらないです。

まずは私イシザワがやってみます。

イシザワがモデルを作ります。

日本のパルクールはトテモイイ!(外人風口調)と思ってもらえる活動をします。

パルクールの保険も考えています。

将来は日本全国にパルクールパークがあり、誰もがパルクールを知っていて、気軽に参加できるものにしたいと思っています。

(…なんだかマニュフェストみたい)

最後に、

私はパルクールの練習会、教室の積極的開催に賛成です。しかしながら、危険を冒してまでやる必要はないと思っています。
私のブログを見て、気をつけながら開催すればいいのです。

この情報が、少しでもパルクール界の役に立っていることを願っています。



<さっそく練習会・セミナーなどの案内>
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【仙台パルクール練習会】

2015年7月12日(日)13:00~17:00
宮城県仙台市青葉区榴ヶ岡公園内スケートボードパークにて仙台パルクール練習会を行います。
無料、自由参加、途中参加・抜けOK。
特に指導などは行いませんが、みんなでパルクールを楽しむために開催しますので、どうしても指南が必要な方はお申し出ください。
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○ 注意事項 ○
・自由参加の練習会です
・参加される方は必ず運動着、運動靴でお越しください
・水分補給出来るものを持参してください
・危険行為等が見受けられた場合には参加をご遠慮していただきます
・怪我や事故は自己責任となりますのでご了承ください
・中止の場合にはAMまでにお知らせいたします
・この練習会は主催者の石沢が個人的に開催しているものです。SENDAI X TRAINとは関係がないものです
お互いにマナーを守り、楽しく体を動かして行きましょう!!

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【トレイサー向けコアEx.の活用法】
2015年8月29日(土) 9:00~12:00(3h)
○ 座学
・コアエクササイズとは?
・コアエクササイズの盲点
・トレイサーに必要なコアとは?
○ グループワーク
・フォームの違いによる筋活動の違い
・運動発達段階に応じたコアエクササイズ
○ ディスカッション
・いつでも動きだせる身体を作るには?
・アイディアのシェア

< 対象の方 >
・パルクール実践者(トレイサー)
・地味だけど効果的なトレーニングをしたい方
・我こそはストイックだという方
・しなやか且つパワフルな動きを求めている方
・コアエクササイズの新しいアイディアを学びたい方
・トレイサーの経験談を聞きたい方
・パルクールの動きやエクササイズを取り入れたい方

お申込みはこちら
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個人練習の危険性を知っておこう

2015年07月06日 07時30分00秒 | parkour
こんにちは。仙台のカズヤです。

こちらもいよいよ梅雨な感じがし始めています。(※ 私のせいではありません)
パルクールをしている時の雨ほどがっかりしてしまうことはないですよね。まぁでも、雨だからこその練習っていうのも実はあると思っていますがね。


さて、
前回のブログでは「個人練習より、教室練習の方が上達が早い理由」というテーマで書かせて頂きました。
ですので、今回はその続きとして書かせていただこうと思います。

今回のテーマは、
「個人練習の危険性を知っておこう」です。

怖いですね。危険性ですって。

…はて、しかし一体、何が危険なんだと思いますか?

一人で練習して生じる危険性…

この先の文章を読む前に、10秒くらい考えて声に出して挙げてみましょう。



挙げましたか?




では続けましょう。

前回のブログの内容では日本パルクール協会さんのデータをお借りすることにより、
日本全体の68.4%の人がパルクールを個人で、なおかつその半数の35.8%の人が、練習も一人で行っているということが分かりました。

…ってことはですよ。私が言いたいのは単純に、


一人で練習しててケガしたらどうするのよ!


という事です。

もちろんそれ以外にも危険性は多くありますが、
一番はパルクールを実施する「あなた」の事が心配なんです。

これは私の壮絶な体験が根拠になっています。
あと名古屋のUTAの体験とか。
(以前のブログを参照してください:なぜパルクールの講習会をやるのか

この、以前のブログにはケガをした際の状況が書かれていないので今回のブログで詳細をお教えします。

私がサイドフリップを屋外(コンクリート上)で実施した際の出来事です。
Knee-in-toe-outと呼ばれる脚の形で着地してしまい、前十字靱帯は完全断裂、内側半月板と内側側副靭帯を損傷しました。

問題はこのあとでした。

私は近所のスーパーの駐車場の隅っこで「一人で練習していた」ので、10~15分の激しい痛みがわずかに和らぐまで、全くその場を動けませんでした。しかも車で来ていたので、(この後どうしよぅー…)ってかなり困りました。
携帯電話でチームメイト(侍族:ヒトミさん)に電話しましたが、当然のごとく仕事があり助けには来れず、私は最終的になんとか足を引きずって車に乗り、病院に行きました。

この体験からも言えるのですが、ケガや事故はいつ何時発生するか分かりません。

またケガや事故だけではなく、もし気付かずに不法侵入していて、警察のお世話になるならまだ良くて、ヤ○ザさんなどに「○○○万円で勘弁してやる」みたいな話になることもないこともないですよ。
そうなったらもう困るのは自分だけではないはずです。

本当にそこで練習して大丈夫ですか?自分ひとりの判断で動いていい場所ですか?
自分がそこで動くことで問われる責任は本当にありませんか?

「いやいや、考えすぎでしょ?」

「極端な話だよ」


…って思ったあなた。


世の中知らな過ぎです。

私の周りにはパルクールではありませんでしたが、街で楽しく飲んでいるだけで本当にお金を要求された先輩(※ 石巻出身)だっています。
私は公園でパルクールをしていて、公園を占拠していると言われた経験もあります。

このくらい考えて動いてないと、なにかあった時は親や家族に泣きつくハメになります。
自分の行動くらい自分で責任を取るためにも、このような考えは必要なものです。


では逆に、教室練習ではこのようなケガや事故、二次的な被害を避けられるモノなのでしょうか?

結論から言えば、
「個人練習と比較して、だいぶ避けられます」

まずケガや事故は管理してくれる人(指導者)がいるため、よほど無茶をしない限りは避けられます。
二次的被害に関しても、教室管理者が責任を持ってその場を治めている訳ですから、個人への責任の追及はありません。

そういった意味では、個人練習よりだいぶ安全に練習ができると言えるのです。

以上のような個人練習で考えられる危険性を踏まえ、その上で安全に、楽しくパルクールを実施できることを切に願っているわけですよ。僕はね。

最後まで読んでくれてありがとうございます。
ここまでパルクールの話したわけだし、次は実際にパルクールしましょう!


…というわけで、最後にちょっと告知があります。


【みんなでパルクールしよう!仙台パルクール練習会】
日時:7月12日(日)13:00~18:00
場所:宮城県仙台市 榴ヶ岡公園内
参加: 自由(途中抜け、途中参加可能)
費用:無料
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○ 注意事項 ○
・自由参加の練習会です
・参加される方は必ず運動着、運動靴でお越しください
・水分補給出来るものを持参してください
・危険行為等が見受けられた場合には参加をご遠慮していただきます
・怪我や事故は自己責任となりますのでご了承ください
・中止の場合には前日までにお知らせいたします
お互いにマナーを守り、楽しく体を動かして行きましょう!