生野 宏宜の石彫

彫刻家 生野 宏宜 の宇宙
高知県の清流仁淀川の川原石に彫刻をすることで何かを社会に発信したいと考えています。

仁淀川の川原で

2005年10月09日 10時51分40秒 | Weblog
初めまして。
これから紹介する作品は全て、高知県にある 仁淀川(四国で最も水質のいい一級河川)の川原で拾ってきた石に彫刻したものです。

彫刻の素材として川原の石は不利です。  等質ではないしヒビや穴が隠れているかもしれません。  硬すぎたり脆すぎたりします。

それにもかかわらず 川原石にこだわるのは、どこかのどかで、優しくあたたかな「気配」がするからです。

長年流れに磨かれた形はどれも個性を主張し、それぞれの歴史を語りかけてきます。

気の遠くなるような歳月を掛けて仕上げられた曲線は 人の技の及ばない完成度に達しており、美しさとともに 心を癒す力さえ持っています。

今年四国に上陸した台風14号が去った後、1m近くのオオサンショウウオが遭難しているのを 救助する機会に恵まれました。  
この写真は、その時の印象を作品にした物です。

タイトル:「河童 オオサンショウウオと出会って」
高さ:13cm (台から24cm)
長さ:30cm
制作年: 2005年
素材:仁淀川の川原石 チャート(火打石の原料になる硬い石)

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