こんにちは
NPO法人 伊勢志摩バリアフリーツアーセンターです。
今日は朝から雨
です。
そして、三重県・鳥羽市津波一斉避難訓練の日。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/63/0f0634662cd3a112547bceafea91abf8.jpg)
「朝9時に地震が発生し、津波警報が発令れたため、
鳥羽市指定の津波避難所に避難する」
という訓練を行いました。
昨年に引続き、伊勢志摩バリアフリーツアーセンターでも避難訓練に参加。
今年は2班に分けけ
●鳥羽一番街 → 鳥羽国際ホテル
●近鉄鳥羽駅 → JRの階段を下りる →日和山
のルートへ避難しました。
車いす3名を含む12名のボランティアらとともに
それぞれの避難場所に向かいました。
車いすで坂道を上がるのは、とっても大変です。
昨年の一斉避難訓練では、日和山の一番初めの坂の途中で、
リタイヤしました。
また、鳥羽一番街の避難訓練で上った鳥羽国際ホテルの坂では、
車いすを後ろから押すスタッフは、息も絶え絶え。
途中からは、従業員の方2名にも引っ張ってもらいましたが、
鳥羽国際ホテルの到着した時には、一番最初に到着した人から20分も遅れてしまいました。
そこで、今年検証してみたのが、
「JINRIKI(じんりき)」http://www.jinriki.asia/
車椅子緊急避難装置「じんりき」(けん引式車椅子補助装置)です。
これは、今年9月に東京で開催された、国際福祉機器展に出展されていたもので、
長野のベンチャー企業が考案した製品。
来年の発売に向け、準備中ということですが、
すでにマスコミにも取り上げられ、多くの自治体や団体の他、
海外からも注目されているそうです。
我々の(強引な?)依頼にお応えいただき
今回の避難訓練にあわせ、
長野から試作品を持って「株式会社じんりき」の社員4名がこの避難訓練に参加してくださいました。
代表取締役社長の中村正善さん、自ら使い方を説明
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/d6/60ce56a410148bf881ecab07ba2a2ed2.jpg)
16日(金) 鳥羽市社会福祉協議会 ひだまりにて
(写真中央が中村社長)
「じんりき」とは人力車をもじった商品名。
車いすにコの字型のけん引用バーを取り付ける事により、
人力車に早代わり!という優れものです。
鳥羽市では、地震発生後の津波に備え高台に避難しなくてはなりませんが、
車いすの方や足の不自由な高齢者の避難となると、非常に困難。
そこで、この「じんりき」が登場!
これを使うと、車いすの前のキャスターが浮きます。
そして、車いすを押すのではなく引くので、とても少ない力で楽に介助でき、
また、多少の段差や砂利道でも楽々走行できます。
私は、日和山に避難する班を担当。
近鉄鳥羽駅構内より、避難指示に従ってJR側に移動
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/65/c3d1fa0b3272e90a7da518dc74b37816.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/95.gif)
JR側の階段を車いすを担いで下ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/a8/b5292d42ef93dc8f38ab48e2c0307f5f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/95.gif)
そして、日和山の急な上り坂に突入!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/2b/3cbc97bcd5b6856c72d010087da4afd0.jpg)
今年整備されたアスファルトの坂を登って、楽々走行!・・・
と言いたいところですが、あまりに急な坂道なので、
訓練に参加している住民にも声を掛け、
6名で引っ張っていきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/8e/0f72d2484127f1e6649c9ff9d20b6040.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/1b/8711900645d0c9b161f71c8c5e454d0c.jpg)
結果、かかった時間は日和山の「橋」のあたりまでで、約10分。
一般市民が歩いて上った時と、ほぼ変わらない時間で到着することができました。
このじんりきの良いところは、一目瞭然なこと。
車いすの介助となると、知識や経験の無い人は、手が出しにくいものですが、
じんりきなら誰でもすぐに手伝うことができます。
今日も「すみませ~ん。傘をさしたままで良いので、お手伝いくださ~い」と声を掛けたら、
先を歩いていた女性4名がお手伝いをしてくれました。
通常、車いすは少しの段差でも、キャスターが引っかかってしまい走行しにくいもの。
加減せずスピードを出すと、キャスーが段差にひっかかり、つんのめってしまい、
大変危険です。
しかし、じんりきならキャスターが地面から完全に離れているので、
多少の段差なら、止まらずにそのまま突き進むことができます。
また、振動も後ろの空気タイヤが吸収してくれるので、
乗っている方も意外に楽なんですね!
体重も、背もたれにかかっているので、
多少スピードを出しても安定しています。
もちろん、引く力もとても少なく、
平坦な道なら、女性でも全く苦になりません。
車いすを「押す」から「引く」への発想の転換それが、こんなに威力を発揮できるとは、正直驚きです!
しかし、じんりきが活用できるのは、災害時だけではありません。
元々、じんりきの社員が、長野の上高地で車いす散策に活用できないか?と考案したそうで、
これがあれば、
●河原でのバーベキュー
●山道ハイキング
●草原のお散歩
●雪道での走行
も可能です。
デイサービスの利用者が、市民の森公園でのお花見にも使えそう!
スタッフがじんりきを引き、足の不自由な高齢者が車いすに乗り、
更に、ちょっと歩行に不安がある方には、歩行器かわりに、
車いすのグリップにつかまってもらうこともできそう。
また運動会には、「障害者が参加する障害物競走」なんていう種目も出来そうです!
そして特に威力を発揮しそうなのが、離島での介助。
急な勾配や、不規則な階段なども、
じんりきなら多くの箇所でクリアできそうです。
鳥羽国際ホテル側の班もじんりきを活用して、無事に避難所に到着しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/16/19d978801daba98877e0763156d8bd3c.jpg)
その後は、避難所運営訓練を実施している鳥羽東中学校へ移動。
許可を得て、体育館の中でも実演させてもらいました。
悪路にみたてたマットの上を、まずじんりきを使わずに走行。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/af/1ceba46fb73a4a010ae4f7d52b964e00.jpg)
マット1枚のところなら、なんとか進みますが、
マットが2枚重なっているところは、タイヤが深く沈みこんで、前に進みません。
そこでじんりきを使ってみると。。。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/a0/fb6b57bec49f070b7f76681e94585cb5.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/47/464a3df7a1070902dd06dbee3d7b3cf1.jpg)
楽々通過できます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/75/80a163f77ce96d07d3f33e71dec02741.jpg)
写真は、順に鈴木知事(車いす押していただいています)、木田市長、中村欣一郎議員。
体験していただきまして、ありがとうございました。
その他、消防本部の方や、地元住民の方々にも体験していただきました。
みなさん一様に「便利やなぁ~」「楽やなぁ~」と好印象でした。
先にも言いましたが、とにかく
じんりきの利点は一目瞭然なこと。
構造や操作が単純なので、初めての人でも、アプローチがしやすいというのが最大のポイントです。
これを見だけで、それぞれ地域での避難のイメージがつきやすくなると思うのね。
家族単位でも「おじいちゃんを車いすに乗せて、おばあちゃんにグリップを持ってもらって、
お母さんがひっぱって、子供がサイドからフォローする」と、シュミレーションができます。
また、防災倉庫に眠っている車いすも、
けが人や障がい者を搬送するだけでなく、
足腰の弱い高齢者の避難にも積極的に活用できそうです。
発売は来春になるそうですが、
まずは当センターでいくつか購入して、
みなさんに試してもらう機会を作っていきたいと思います。
おまけの写真は、今月6日に内宮周辺で行われた避難訓練の写真。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/46/daa1094c111ba61173538f0363e44544.jpg)
幼稚園児が大人が乗った車いすを、じんりきを使って引っ張ってます。
これがナント、前に進んだんですねぇ。
いかに少ない力で前進するかの証明になりました!
明日は伊勢市二見地区での避難訓練にも参加。
賓日館(ひんじつかん)から 伊勢・安土桃山文化村までの約3キロ(トンネルを使わないので)
を、じんりきを使って避難します。
明日の訓練では、要援護者である我々を、伊勢市消防本部の隊員が発見して、
避難所まで誘導してくれる予定です。
ご興味がある方、我々と一緒にトレッキング。。いやいや、避難訓練に参加しませんか?
午前8時40分、賓日館前集合です!
よろしく~。
NPO法人 伊勢志摩バリアフリーツアーセンターです。
今日は朝から雨
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/15.gif)
そして、三重県・鳥羽市津波一斉避難訓練の日。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/63/0f0634662cd3a112547bceafea91abf8.jpg)
「朝9時に地震が発生し、津波警報が発令れたため、
鳥羽市指定の津波避難所に避難する」
という訓練を行いました。
昨年に引続き、伊勢志摩バリアフリーツアーセンターでも避難訓練に参加。
今年は2班に分けけ
●鳥羽一番街 → 鳥羽国際ホテル
●近鉄鳥羽駅 → JRの階段を下りる →日和山
のルートへ避難しました。
車いす3名を含む12名のボランティアらとともに
それぞれの避難場所に向かいました。
車いすで坂道を上がるのは、とっても大変です。
昨年の一斉避難訓練では、日和山の一番初めの坂の途中で、
リタイヤしました。
また、鳥羽一番街の避難訓練で上った鳥羽国際ホテルの坂では、
車いすを後ろから押すスタッフは、息も絶え絶え。
途中からは、従業員の方2名にも引っ張ってもらいましたが、
鳥羽国際ホテルの到着した時には、一番最初に到着した人から20分も遅れてしまいました。
そこで、今年検証してみたのが、
「JINRIKI(じんりき)」http://www.jinriki.asia/
車椅子緊急避難装置「じんりき」(けん引式車椅子補助装置)です。
これは、今年9月に東京で開催された、国際福祉機器展に出展されていたもので、
長野のベンチャー企業が考案した製品。
来年の発売に向け、準備中ということですが、
すでにマスコミにも取り上げられ、多くの自治体や団体の他、
海外からも注目されているそうです。
我々の(強引な?)依頼にお応えいただき
今回の避難訓練にあわせ、
長野から試作品を持って「株式会社じんりき」の社員4名がこの避難訓練に参加してくださいました。
代表取締役社長の中村正善さん、自ら使い方を説明
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/d6/60ce56a410148bf881ecab07ba2a2ed2.jpg)
16日(金) 鳥羽市社会福祉協議会 ひだまりにて
(写真中央が中村社長)
「じんりき」とは人力車をもじった商品名。
車いすにコの字型のけん引用バーを取り付ける事により、
人力車に早代わり!という優れものです。
鳥羽市では、地震発生後の津波に備え高台に避難しなくてはなりませんが、
車いすの方や足の不自由な高齢者の避難となると、非常に困難。
そこで、この「じんりき」が登場!
これを使うと、車いすの前のキャスターが浮きます。
そして、車いすを押すのではなく引くので、とても少ない力で楽に介助でき、
また、多少の段差や砂利道でも楽々走行できます。
私は、日和山に避難する班を担当。
近鉄鳥羽駅構内より、避難指示に従ってJR側に移動
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/65/c3d1fa0b3272e90a7da518dc74b37816.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/95.gif)
JR側の階段を車いすを担いで下ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/a8/b5292d42ef93dc8f38ab48e2c0307f5f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/95.gif)
そして、日和山の急な上り坂に突入!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/2b/3cbc97bcd5b6856c72d010087da4afd0.jpg)
今年整備されたアスファルトの坂を登って、楽々走行!・・・
と言いたいところですが、あまりに急な坂道なので、
訓練に参加している住民にも声を掛け、
6名で引っ張っていきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/8e/0f72d2484127f1e6649c9ff9d20b6040.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/1b/8711900645d0c9b161f71c8c5e454d0c.jpg)
結果、かかった時間は日和山の「橋」のあたりまでで、約10分。
一般市民が歩いて上った時と、ほぼ変わらない時間で到着することができました。
このじんりきの良いところは、一目瞭然なこと。
車いすの介助となると、知識や経験の無い人は、手が出しにくいものですが、
じんりきなら誰でもすぐに手伝うことができます。
今日も「すみませ~ん。傘をさしたままで良いので、お手伝いくださ~い」と声を掛けたら、
先を歩いていた女性4名がお手伝いをしてくれました。
通常、車いすは少しの段差でも、キャスターが引っかかってしまい走行しにくいもの。
加減せずスピードを出すと、キャスーが段差にひっかかり、つんのめってしまい、
大変危険です。
しかし、じんりきならキャスターが地面から完全に離れているので、
多少の段差なら、止まらずにそのまま突き進むことができます。
また、振動も後ろの空気タイヤが吸収してくれるので、
乗っている方も意外に楽なんですね!
体重も、背もたれにかかっているので、
多少スピードを出しても安定しています。
もちろん、引く力もとても少なく、
平坦な道なら、女性でも全く苦になりません。
車いすを「押す」から「引く」への発想の転換それが、こんなに威力を発揮できるとは、正直驚きです!
しかし、じんりきが活用できるのは、災害時だけではありません。
元々、じんりきの社員が、長野の上高地で車いす散策に活用できないか?と考案したそうで、
これがあれば、
●河原でのバーベキュー
●山道ハイキング
●草原のお散歩
●雪道での走行
も可能です。
デイサービスの利用者が、市民の森公園でのお花見にも使えそう!
スタッフがじんりきを引き、足の不自由な高齢者が車いすに乗り、
更に、ちょっと歩行に不安がある方には、歩行器かわりに、
車いすのグリップにつかまってもらうこともできそう。
また運動会には、「障害者が参加する障害物競走」なんていう種目も出来そうです!
そして特に威力を発揮しそうなのが、離島での介助。
急な勾配や、不規則な階段なども、
じんりきなら多くの箇所でクリアできそうです。
鳥羽国際ホテル側の班もじんりきを活用して、無事に避難所に到着しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/16/19d978801daba98877e0763156d8bd3c.jpg)
その後は、避難所運営訓練を実施している鳥羽東中学校へ移動。
許可を得て、体育館の中でも実演させてもらいました。
悪路にみたてたマットの上を、まずじんりきを使わずに走行。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/af/1ceba46fb73a4a010ae4f7d52b964e00.jpg)
マット1枚のところなら、なんとか進みますが、
マットが2枚重なっているところは、タイヤが深く沈みこんで、前に進みません。
そこでじんりきを使ってみると。。。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/a0/fb6b57bec49f070b7f76681e94585cb5.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/47/464a3df7a1070902dd06dbee3d7b3cf1.jpg)
楽々通過できます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/75/80a163f77ce96d07d3f33e71dec02741.jpg)
写真は、順に鈴木知事(車いす押していただいています)、木田市長、中村欣一郎議員。
体験していただきまして、ありがとうございました。
その他、消防本部の方や、地元住民の方々にも体験していただきました。
みなさん一様に「便利やなぁ~」「楽やなぁ~」と好印象でした。
先にも言いましたが、とにかく
じんりきの利点は一目瞭然なこと。
構造や操作が単純なので、初めての人でも、アプローチがしやすいというのが最大のポイントです。
これを見だけで、それぞれ地域での避難のイメージがつきやすくなると思うのね。
家族単位でも「おじいちゃんを車いすに乗せて、おばあちゃんにグリップを持ってもらって、
お母さんがひっぱって、子供がサイドからフォローする」と、シュミレーションができます。
また、防災倉庫に眠っている車いすも、
けが人や障がい者を搬送するだけでなく、
足腰の弱い高齢者の避難にも積極的に活用できそうです。
発売は来春になるそうですが、
まずは当センターでいくつか購入して、
みなさんに試してもらう機会を作っていきたいと思います。
おまけの写真は、今月6日に内宮周辺で行われた避難訓練の写真。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/46/daa1094c111ba61173538f0363e44544.jpg)
幼稚園児が大人が乗った車いすを、じんりきを使って引っ張ってます。
これがナント、前に進んだんですねぇ。
いかに少ない力で前進するかの証明になりました!
明日は伊勢市二見地区での避難訓練にも参加。
賓日館(ひんじつかん)から 伊勢・安土桃山文化村までの約3キロ(トンネルを使わないので)
を、じんりきを使って避難します。
明日の訓練では、要援護者である我々を、伊勢市消防本部の隊員が発見して、
避難所まで誘導してくれる予定です。
ご興味がある方、我々と一緒にトレッキング。。いやいや、避難訓練に参加しませんか?
午前8時40分、賓日館前集合です!
よろしく~。
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