お出かけの朝（尾瀬出発編）

その日は、いつもより早く目覚めました。

ＧＷの北海道旅行から二週間、山に向かうのもかれこれ一か月以上昔の遠い記憶となっていましたから、身体も心も喜んでいるのは無理もありません。前日からきちんと準備をして、いつもより少し早く寝たりとしているのですから、よっぽど待遠しかったに違いありません。ここまで楽しみにしていると、マーフィの法則により、起きたら雨といったオチが待っていそうですが、朝から良い天気で雨の心配は全くなさそうです。

車移動のメリットの一つは、荷物量を気にせずに目的地に行けること。この日もザックや靴などを絶妙なバランスで両手に抱え、駐車場まで持って行きます。「今から行けば、あのコースも見られるかな？」と目的地での行程を想像をしつつ、トランクを開けて荷物を詰め込もうとリモコンを押しました。


・・・あれ、音鳴った？

いつもの『ピピッ』という音もハザードも光らなかったかなと、ドアに手を掛けると、案の定、開いていません。角度を変えて再びボタンを押しますが、何故か応答がありません。 いやな予感を抱えつつ、両手に抱えていた荷物を降ろし、鍵でドアを開けるとオートロックも全く反応無いようで、室内灯もつきません。こうなると、長年乗っていない素人でも分かりますが、バッテリーが上がってるとしか思えません。案の定、セルを回しても、カチッ・・・シーン・・・とエンジンどころか何のリアクションもありません。

朝 4時30分
家の近所の駐車場にてバッテリー上がりにより、出発から 5分にして行動不能


・・・終わった。＿|￣|○

外に置き去りの荷物をどうしたものかと、取りあえず車に詰め込もうと助手席を開け・・・あぁ、開かないんだった・・・と、ワタワタしていると、助手席のドアがちょっと浮いていることに気が付きました。バッテリー上がりの原因は、ここにあったようです。毎日利用していれば、すぐに気が付いてこんな問題は起こらないのでしょうが、休みの日にしか乗らないことが災いしたようです。

集合住宅の駐車場ですから、周りに車はあるとはいえ、こんな時間では、誰か来るとは思えません。こうなるとJAFを呼ぶしかなさそうです。朝一で出発できず、何もできずにただJAFを待つ状態は、テンションをタダ下がりとさせるには十分でした。今日の外出は、近場に変更かと諦めて荷物を家に戻してしまいましたが、人々が動き出すより早い時間であることが幸いしたのか、JAFの迅速な対応により、何とか5時30分までに解決となりました。これなら出かけられそう、といそいそ荷物を車に詰め込んで出発となったのでした。

そういえば、JAFの人が何か言っていましたっけ。ええと、確か

「充電されるまで1時間位はエンジン停めないでいて下さいね」

でしたっけ。

予定より早めに来て対応してくれたので、準備もバタバタしたまま家を出ることになってしまったのがやや心配です。何か忘れ物でもしてないかと・・・


あ、トイレ行きたいんだった (´Ａ｀)


トイレでも行こうかと思っていた所に、JAFからの電話があったため、待たせては悪いと思い、そのまま家を出てしまったのが運の尽き。エンジンをかけたまま、トイレに行くなんてことは出来ない小心者の自分としては、どの程度まで走っておけばバッテリー充電がされるのかと、自分の限界を推し量りながら、高速道路を闇雲に走り続けたのでありました・・・。