管理人でJuly 08のAkiroです。日本でもINSEADを一躍有名にしたブルーオーシャン戦略をチャン・キム教授に直接指導を受けながら学ぶことができました。マーケティングの授業などで”これってブルーオーシャンだよね”などと何度もコメントされるブルーオーシャン戦略ですが、ブルーオーシャン戦略そのものを教える授業はそれほどありません。コアのストラテジーのコースで1回あったのと、エレクティブではBlue Ocean Strategy Study Groupというコースがあるぐらいです。
Blue Ocean Strategy Study Groupは授業はなく、学生のグループがブルーオーシャン戦略の本を読んである製品・サービスを分析し、この結果をチャン・キム教授に報告して指導してもらいます。僕たちのグループはiPhoneを選び、ブルーオーシャンの6PathやBuyer Utilityなどのフレームワークに従ってiPhoneを分析しました。
iPhoneはスマートフォンとMP3プレイヤーに機能を追加した製品であり新たなマーケットも作り出していないので、ブルーオーシャンではなくレッドオーシャンの製品だという結論でチャン・キム教授とディスカッションしました。そこでチャン・キム教授に言われたのは”iPhoneはレッドオーシャンの製品かもしれないがウォークマンのようなブルーオーシャンになる可能性もある。iPhoneの成功・失敗をブルーオーシャンの観点で分析して、どうやったらブルーオーシャンになるかの提案をするのがブルーオーシャン戦略の使い方だ”とのことでした。チャン・キム教授はアップルのスティーブ・ジョブズにもブルーオーシャンについてアドバイスをしているそうで、僕たちにもスティーブ・ジョブズにアドバイスする立場で考えるように指示されました。その後考えてみるとiPhoneにはウォークマンのようにその時代を代表する製品にするためのアイディアが見つかり、ブルーオーシャン戦略の本来の目的を理解したのでした。
さらにブルーオーシャン戦略はキャリアにも応用でき、僕たちINSEADの学生は競争を勝ち抜いてきたレッドオーシャンの学生だと言われました。ビジネススクール卒業後のキャリアでは自分のブルーオーシャンを探すためにブルーオーシャン戦略を使おうと思いました。