ときどき落ち栗拾い

クリスチャン・ベイルの好きなところを拾ってみたり映画の思い出落としたり

「ある貴婦人の肖像」ノーカット版

2009-10-30 22:44:54 | 栗拾い
NHK衛星第2で放送されたノーカット版でとりあえず、クリスチャン=ロジエ君の出演シーン確認。
以前録画してたのはコロセウムの場面がまるまるカットされてたのだな。
あるとないとじゃ大違い。結構印象深いキャラじゃないの。


ロジエ君は主人公イザベル(ニコール・キッドマン)の夫オズモンド(ジョン・マルコヴィッチ)の前妻との娘パンジーに求婚する若者。
出演当時のクリスチャン君22歳、ぴっかぴかだ。まるいデコ全開でかわいい。
そして(珍しく)歳相応の普通の青年役だったりする。


幼い時から修道院で育てられた箱入り娘と、どこで出会って恋に落ちたのか。
最初ロジエは夫妻の親しい友人であるマダム・セレナに相談する。まずは外堀から埋める常套作戦。
年収は家柄はこれこれで、そこそこの暮らしはできるはずです。
お父上は豪勢な暮らししてらっしゃるし(実際はイザベルの金を蕩尽してるのだが)、少しは持参金ももらえないかな~なんてちょと計算高い面もあったりして、実際的な話しぶり。
次いで茶会の場面と夜の舞踏会のシーンへ続くのだが、オズモンド氏に正式に申し込んだ(らしい※1)ロジエ君はけんもほろろに断られ、お嬢様と口をきくことさえ禁止されてしまう。
せめて彼女が預けたブーケを持たせてくださいとイザベルに願い、同じ名のパンジーの花を胸に差して柱に凭れ、他の有力候補者と踊る彼女を見つめるばかり。
これが打ち萎れてるばかりのヤサ男なら別だが、眼差しに憤りと暗い情熱にじませてるあたりがクリスチャン君らしい。


この後コロセウムを散策するイザベルとパンジーの前に、もう一度ロジエが現れる。父の遺品の収蔵品を売ってお金を作ったから、どうか結婚させてくれと訴えるのだ。
結局父親によってパンジーは再び修道院へ送られる。若者たちの恋は反対されればされるほど逆に燃え上がっていき、対照的にイザベルと夫との関係は冷え切って、ついに彼女は欺瞞に耐えられなくなる。
イザベルは愛し愛されるパンジーを羨ましいと思っただろうか。夫の意向に従わなくてはとロジエを退ける理由に、嫉妬も少し混じっていたのかって考えるのはイジワルかなぁ。


美貌のイザベルと慇懃無礼暴君オズモンド

イザベルは遠回りはしたけど、未来に希望をもてそうなエンディングだから置いといて。
オズモンドという男が支配していた物語、彼が不幸にした女性たち(妻、娘、姉、そして愛人すらも)の物語の方に、より引かれるもんがあるんだけど。
パンジーとロジエ君の二人がどうなったか気になるので、ちょっくら原作借りて~と検索かけたら文庫3分冊の大長編じゃないの。。。orz



※1 だってオズモンドとロジエが直接会話するシーンがないんだよ。マルコビッチと約10年ぶりの再共演だったのに監督イケズー。


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