遂にモアパワーCPUの初期試作が出来上がり、早速東京モーターショーの往復で街乗り&高速走行テストをしてきました。
特別不具合も無く、まずは第一段階として無難な仕上がりです。
高速での加速感とエンジンの吹け上がるフィーリングは、良くも悪くもノーマルと変わりませんでしたが、低回転でのトルクがノーマルよりも増した感じが有ります。
もちろんこれから細かいセッティングを行なって行きますのでご期待下さい。
そして一夜明け、昨日シャシダイナモによるパワーチェックを実施してみました。
結果、最高出力にはさほど変化は出ていませんでしたが、低回転域のトルクの立ち上がりが格段に向上しており、走行時の体感と全く同じ結果を実測数値でも確認する事が出来ました。
ノーマル状態ではエンジン回転数が約2400rpmでほぼピーク値に近い値に達し、その後はカタログ値の最高トルク回転数である4000rpm付近までほぼフラットなトルク特性を示していました。
これに対しチューン後は既に1500prmでノーマルの最高トルクを6kgm上回るトルク特性を示し、低回転域のトルクがはるかに太くなっている事がわかりました。
ノーマルの1500rpmでの発生トルクと比べると20kgm以上もアップしています。
実際の街乗り走行では実はこの辺の回転域は大変重要です。
特に都心のように発進・停止を繰り返す状況においては、発進時の燃料消費量は大変大きなウエイトを占めてきます。
そこでこのように1200rpmから即座にトルクが立ち上がり1500rpmで既にピークに達する事で、アクセルの踏みすぎも解消できると共に、市街地でのクルージングに於いても低燃費効果が期待できます。
FXに限りませんが、60km/h前後の市街地巡航速度域ではエンジン回転も1500rpm前後となりますのでこの回転域でのトルクアップは実用性能を大きく左右します。
次のステップは中回転域から高回転域に掛けてのトルクアップが課題となりますが、
ただやみくもに最高出力を上げれば良い訳では無い事は皆さんもご存知の事と思います。
エンジンにはパワーが有るに越した事は無いものの単にパワーだけではなく、その車に合った特性と言うものが重要です。
パワー(出力・馬力)というのはトルクが上がることで得られるものです。そしてその最高トルク値が同じであるならば、その発生最高トルクが得られる回転数が高いほどパワー(出力・馬力)も大きくなります。
ですから単にパワーアップだけを狙うなら、いかに高回転型の設定を施すかに終始すれば良い事になります。
しかし、実際にはレーシングカーをセッティングしているのではなく、あくまでも実用車の領域でのモアパワーを求めている事を踏まえて、セッティングを進めて行きます。
製品化が出来ましたら皆様にもご提供して行けると思います。
完成目標は来月(11月)上旬です。楽しみにお待ち下さいね。