
原因不明の病に倒れ、入院を余儀なくされている母のことが
常に気がかりで仕方ないのだが、実はもう一つ、気がかりな事が
ある。それが、写真のエケコの存在だ。
エケコとは南米ボリビア地方に昔から伝わる幸福をもたらす人形
のこと。いわば、日本でいうところのお守りである。
ペルーやアルゼンチンなども、このエケコに欲しいものを背負わせ
自分のところにそのような「幸」を運んできてくれるよう祈る。
数年前にある日本の女性が、それまで全く男性との縁が無かったのに
南米旅行の際に買ってきたエケコにお願いした途端、彼氏ができて
結婚にまで至ったという話を某TV局が取り上げたため、日本でも
エケコブームに火がついた。
そのエケコが、今年の元日、突然、私が通う神社に姿を現した。
それも四社を合祀している霊験あらたかな神聖な場所に
「我こそ神なり」と言わんばかりの態度で、祠をバックに正面
切って両手を挙げて直立していたのだ。
これでは合祀された「四神+1エケコ」に祈ることになる。
八百万神を受け入れる度量の大きい我が国であっても、正月早々、
異国のビニールドール神を受け入れても良いものか???
と思った。
それに、本来、エケコはたくさんの「幸」を背負っているもの
なのだが、目の前のエケコは何一つ背負っていない。
単なるお気楽人形だ・・・。
「幸」を一つも背負っていないので、両手を挙げて立つ姿
は、まるで「降参ポーズ」のようだ。見るからに縁起が悪そう
に映った。
しかし、チキンな私は、その人形を脇に寄せることが、
どうしてもできなかった。そんなことして、祟りでも起きたら
・・・と想像するだけで、身の毛もよだつ。
結局、エケコの事は見て見ぬふりをして、手を合わせてしまった。
さて、翌日、気になったので、もう一度、神社に行ってみると、
誰が置き直したのか、エケコは四社の祠の側面に置かれていた。
両手を広げ、まるで崖から飛び降りるような恰好だ。
この状態が、もう4箇月も続いている(怖)。
私が新年の門出を祝う、めでたい日に「幸」を背負っていない
エケコに手を合わせてしまったことと今回の母の病との間に何か
因果関係があるのではないかと、思い悩む日々である。
いったい、誰がこんなもんを神社に置いたんじゃ!!ボケっ!!
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