ああぁぁ~・・・やっぱりそうなんですね、山岸先生

ページをめくる毎に何だか暗くなるんですが。。。
でもきっと、こういう展開にする事は最初から山岸先生は決めておられたのでしょう。
大まかな結末は連載を初める前にいつも決めておく・・と以前おっしゃっていましたし。
現実のバレエの世界というのはかくも厳しいものなのですね。
容赦ないです。
でもそういう現実に目を背けずに描き切るところは、さすがは山岸先生。
「この世の中は妬み、嫉み、ひがみで出来ている・・・」とは美輪さんのお言葉ですが、才能豊かに生まれついたが故に課せられる苦悩、悩み、苦しみ。。。
千花ちゃんはこれらを振り払い、そして乗り超えるには、まだまだ心が成長しきっていなかったのかな。
強く見える人ほど、実は内面は弱く苦しんでいる・・というのもよくある話ですが、
「あの子は大丈夫だから。きっとやってくれるはず。頑張って!」
なんて周りが期待し過ぎるのは要注意ですね。
これって現代の子育て、そして人との関わりにもそのまま当てはまる気がします。
気持ちが沈んでいる人、傷ついている人に、無理に「大丈夫、頑張って!!」というのは、
例えるなら足を骨折して歩けない人に「マラソンをやりなさい」と言っているのと同じぐらい、つらく酷いことのようです。
そして最悪の結末を迎えてしまわない為にも、苦しんでいる本人から発せられるちょっとした「助けて!」のサインも、周りの人間が見逃してはダメなんですね。
これは、決して漫画の世界の中だけの話では済まされない現実におこりうる問題でもあると思うので、自分もよ~く肝に命じておきたいと思います。
それにしても、精神世界、霊的世界を描かせたら、やはり山岸先生はピカイチです。鳥肌が立ちますよ。。。
今更ながら、う~む・・山岸先生の描かれる世界は奥が深いです。
今後、六花(ゆき)ちゃんがこの現実をどう乗り越え、成長して行くのか。
まだまだ先は長そうです。
もしかしたら、山岸先生の今までの連載物の中で「テレプシコーラ」が最長になる可能性も大きいかも?
そうそう、読者待望の9巻が、7月22日に発売だそうです
