福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 4月のイソップ童話
4月20日のイソップ童話
オオカミとサギ
♪音声配信
オオカミが骨をのどにつきさして、痛くてたまらないので、だれかぬいてくれないかと、さがしまわっていました。
するとちょうどよいことに、サギがむこうからきました。
オオカミは、
「すみませんが、のどに刺さった骨をぬいて下さい。お礼はきっとしますから」
と、たのみました。
サギはオオカミののどの奥へ首をつっこんで、骨をぬいてやりました。
そして、
「さあ、約束のお礼を下さい」
と、いいますと、オオカミは、こう答えました。
「おい、きみ、オオカミの口の中につっこんだ頭を、かすり傷1つなしに、ぶじに出せただけで、じゅうぶんではないのかね。まだそのうえに、お礼が欲しいのかい?」
このお話しでわかるように、悪いやつに親切にしても、恩がえしは期待できません。
お礼のかわりに、ひどいしうちをされずにすめばさいわいだと、いうことになるのです。
おしまい
きょうの豆知識と昔話
きょうの記念日 → 逓信記念日
きょうの誕生花 → かいどう
きょうの誕生日 → 1959年 片山まさゆき (漫画家)
きょうの新作昔話 → ほっとけ(仏)
きょうの日本昔話 → 病気のお見舞い
きょうの世界昔話 → 水晶のオンドリ
きょうの日本民話 → 養老の滝
きょうのイソップ童話 → オオカミとサギ
きょうの江戸小話 → しゃっくりざむらい