今年に入ってから葬儀を出した喪主さんとその弟さんから、揮毫を依頼された。
葬儀式での引導に用いた餞の一句を、色紙に書いて欲しいとのこと。それは、法然上人の句の中でも特に有名な歌だ。
露の身は ここかしこにて 消えぬとも
心は同じ 華の臺ぞ
色紙の方は、勤行式を参考にして書いたので、一部漢字が異なっている。
流罪になった法然上人は、別れの際に九条兼実公に返した歌だ。
その大意は、「露のようにいつかは消えてしまうようなこの身であっても。お互いに心は、蓮台の上にあるからね」
中陰二七日になる12日に届けることにする。色紙に書けるくらいに、書道を学んでおけばよかったなぁ。