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菜食史(ルネッサンス期以後)

2020-07-10 10:17:10 | 補正下着
菜食主義はルネッサンス期に蘇り、19世紀・20世紀にはより広範に広がった。

17世紀の西欧で菜食の考えに変化が訪れた。イギリスの宗教家 Thomas Tyron が 『健康、長寿、幸福への道』(1683年)で、「聖書創世記には、『肉を供してはならない』と記載している」という理論的な主張の他、健康問題を強調した。18世紀になると、特にイギリスで、神経系の研究による人間と高等動物の類似性が発見され、苦痛についての生理学的な推測によって、人間と動物は近い関係にあるという認識が育まれた。

19世紀、1810年代のアメリカで、菜食を会員の条件としたキリスト教の一派である聖書教会派が創始された[4]。1822年にキリスト教を社会的な教義に格上げしようとする福音主義が、イギリスで西欧世界初の動物愛護法(マーチン法)を成立させると、動物への残虐行為を避けることに注目が集まり、菜食主義に関する書物も増加した。さらに、医師が健康のための食事法について報告するようになった。

1847年9月30日にはイギリスベジタリアン協会(英語版)が組織され、活力のための菜食主義を訴えた。(後には、動物実験や絹や革製品に反対する等、社会全般の改革運動を奨励した)1850年にはアメリカベジタリアン協会が、1866年にドイツベジタリアン協会が設立され、1908年には国際ベジタリアン連合が設立された。

20世紀初頭になるとジョン・ハーヴェイ・ケロッグが菜食主義の医学的側面を強調して推進者となり、動物性タンパク質が腸内細菌を繁殖させ細菌の毒によって健康を害するという自家中毒説は広く知られるようになった。ケロッグ兄弟が考案した菜食者用シリアル「ケロッグ」は有名になった。菜食主義を実践するセブンスデー・アドベンチスト教会の人々の健康を調査して菜食の健康面がさらに注目された。

1971年には、フランシス・ムア・ラッペが食肉の効率の悪さや、環境への悪影響を列挙し、生態系の問題を訴えた。哲学者のピーター・シンガーは1975年の『動物の解放』を書き動物の権利についての討論が行われるようになった。


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