建築士だからわかる〇〇教えます

もったいない?あなたの知らない(かもしれない)世界

先日、Facebookでつながっている方の投稿で、

以下、Facebookの投稿から一部抜粋です。

『ワイン卸の方から電話があり、先日ご紹介したワインの傷物が出ました!!2000円引きになりましたー!
因みにどんなものがあるの?と聞いたら、ラベルの一部がちょっとだけ破れたとか、瓶に少し擦り傷がついたとか。当たり前だけど中身には何にも関係ない。
でもいつものところ(ホテルとか、お店とか)は値引きしても買ってくれないから、私みたいな中身だけ飲めればいい、と言う人に一人一人電話している、と言う事らしい。(笑)
ワインの卸も大変だ。倉庫代もかかるし。温度管理が必要な保管庫じゃないとダメだろうし』

ワインのことは詳しく存じ上げませんでしたが、輸入してくる商品については確かにラベルが破れたり瓶に擦り傷がつくことは国内輸送よりも多くなりそうです。
そういったワインは正規の値段で売れないために個別に販売しているらしいのですね。

これは農産物にも同じことが言えます。
私がお手伝いしている有機農家さんのところで収穫される大根や人参、里芋やじゃがいもなどは先が割れていたり、キズがついてしまったものは売り物にならず、廃棄処分せざるを得ない現状を目の当たりにしています。私はお手伝いのお礼としてキズものの野菜をたくさんいただきますが、もちろん味にはまったくかわりはありません。
なかには大きくなりすぎたために売り物にならず、加工用として安く販売する場合もあります。多少大きくなったとしても味に変わりはなく、有機野菜ですので安心して食べることができます。

実は建築業界にも同じことがあります。
キズものや型落ちと言われるもの。キズモノといいましても使用にはなんら支障をきたすものではありません。しかしこれらも売り物にならないために廃棄処分される場合があります。
中にはそれらの傷物を安く購入して販売されている工務店さんやビルダーさんもおられます。

一方、このところの食材などの価格が値上がりし安いスーパーなどがとても人気となっております。

いまの世の中、キズモノのワイン、キズモノの野菜、キズモノの商品もきちんと受け皿があり、売る店があれば、買う人はたくさんいると思うのですが、そんなに簡単なことではないのでしょうか?

私は見た目がきれいな野菜よりも農薬や化学肥料が使われていない安心して食べられるキズモノの野菜の方が魅力を感じます。
ワインもラベルが破れていても中身には全く関係ありません。

私が大地を守る会に在籍した際に目の当たりにした光景は集められた野菜の検品作業ではねられる野菜や商品の多さです。
二度ほど上司に廃棄処分になる野菜を販売したり、当時大地が運営していたレストランで使用するなどできないのでしょうか?と相談したことがありました。もちろんたくさん出る単一野菜を大量にレストランで処理をするのは難しいことでしょう。しかしそこはシェフの腕のみせどころでもあるのではないでしょうか?

今回はFacebookでつながっている方の投稿から日々感じていることをお伝えしましたが、有機野菜や住宅の建材だけでなく、ワインなどでもいろいろなところでキズモノが正規ではうれないという状況があるのだなぁ、と改めて思いました。

私が自分の事務所を大きくしたい理由の一つにこれらの「もったいない」商品をなんとかしたいという想いもあります。
いち設計事務所ではなかなかこれらのもったいない商品を使い切ることもできませんし、メーカーも聞く耳を持ってくれません(笑)
前にもお話しさせていただきましたが、メーカー側は商品取引額(量)により、仕入値も変りますし発言力も違ってきます。まずはこちらが力をつけなければいくら理想を口にしようともテーブルにさえつけないというのが現状です。また事務所が大きくなりお客様が増えればキズモノの野菜や商品を紹介することも容易となり販路もひらけるように思います。

キズモノでも安心安全なものを、キズモノでもおいしいワインを(笑)

これらのことは消費者からは多くの賛同を得られるのではないでしょうか?
もしかしましたらキズモノは売れない、売ってはいけないという販売する側の勝手な思い込みもあるのではないでしょうか?

ひとつだけ、野菜の値段が上がり日々の支出が増えたとお考えのみなさま。
以前のblogでもお伝えさせていただきましたがお近くの農家さんのお手伝いをされてはいかがでしょう?週に一日だけでも農家さんはとても喜んでいただけます。そしてそのお礼として私などは野菜をたくさんいただいております。
ワインの卸業者さんの話もヒントになりますね。卸業者さんと懇意になってキズモノが出た際に連絡いただける間柄になることでお安く商品を購入することができるかもしれません。
少しだけ視点を変えれば、いまの価格高騰の状況も乗り越えられる知恵がありそうです。

運のよいことに私は有機農家さんの生産の場を目の当たりにできることと、有機野菜の卸業者の手伝いを数か月という短い間でしたが垣間見ることができたこと、大地を守る会という流通業に住宅部門という部署は違えど在籍できたことがとてもよい経験になりました。

業種は違えどもキズモノでも安心して食べられるおいしい食材を、安く皆様の手に届けられる仕組みをこれからも考えていきたいと思います。

ひと・すまい・くらし一級建築士事務所
https://www.hitosumai.com/

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