私は子供の頃、鉄腕アトムのマンガに夢中になった世代である。
愛くるしい容姿で空を飛び、怪物ロボツトや悪漢を懲らしめるアトムはヒーロー
であり、ワクワクしてページを開いたものである。
このアトムの生みの親は言わずと知れた手塚治であるが、ジャングル大帝や宝島、
リボンの騎士など登場人物やストーリーが今でも鮮明に蘇る。
このころ「少年」や「冒険王」と言う少年向け雑誌があったが、その冒険王に
「小松崎しげる」 という作者が居た。こちらはマンガではなく精密に描いた
挿絵風の物語で、頭にターバンを巻いた正義の魔王が活躍するという筋書で
あったと記憶するが、人の名前などとんと出てこないこの頃なのに
こうして書いている最中にも鮮明にその姿が蘇るから不思議である。
マンガ上の鉄腕アトムの生みの親は「お茶の水博士」であるが、人類が労働者
として作り酷使されて来た何十万というロボットが、巨大な人口頭脳の指揮の下
人間を襲うというシナリオがあった。
現在、人間とロボットのチェスや将棋の対戦など面白がられているが、人間が
逆立ちしても将来のAIの頭脳に勝てる訳はない。
手塚治がマンガで書いた人間とロボットの戦いのすストーリーは、科学技術の
進歩がこのような間違った方向へ進まないようにという警鐘であろう。
それにしても手塚治は凄い。
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