清々しい敗北感

ご存知の通り、ラクビーＷ杯 日本vs南アフリカ戦敗退となりましたが、ベスト８入りという事で、日本ラグビー界における快挙となりました。

私は、試合終了後も、しばらくテレビを見ていて感じたことがあるのですが、
選手たちの表情が、短時間のうちに、落胆から、満ち足りた表情へとダイナミックに変化して行ったこと。
それは、”勝つ”という呪縛から解き放たれた、優しくリラックスした獅子の顔、、、。
戦いの場であるグラウンドでの事だったので、正直、一瞬、ものすごい違和感を覚えました。

でも、次の瞬間、私の頭をよぎったのは、
もしかしてこれは、全ての事をやり尽くした者だけが味わうことのできる、至福の境地なのか、、、ということ。
負けた悔しさよりも、目前の事実を冷静に受け止め、同時に、次にやるべきことが腑に落ちている感じとでも言うか、、、。
未来に対する怖れのようなものが一切感じられない、雄大で明るい笑顔。

ここに至るまでに、沢山の事を犠牲にしてやってきたと、どの選手も言っています。
妙な表現ですが、「一点の曇りもない敗北感」だったのかもしれません。
そして、この「清々しい敗北感」なるものを味わう者には、未来への希望と勇気が与えられるんだなと。

確実に段階を追って、更に上を目指して行って欲しいと、心から思いました。