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国立中学受験専門 ひのき塾

国立中学受験専門塾として、様々な情報を発信してまいります。

大教大附属天王寺中学校 令和4年入試を占う②

2021-08-25 16:43:00 | 日記

「点数だけにとらわれない学び」

「本質的な学び」

「主体的対話的深い学びの実践」

「難しいことをわかりやすく、わかりやすいことをおもしろく、おもしろいことを奥深く そんな授業を実践する」

附天中の先生が発するこのようなメッセージを耳にすると、半世紀以上にわたって人気校であり続ける理由がわかるような気がしました。

その附天中が今変わろうとしています。校長先生が新任され、この1年「学校が変わってきたな」と感じていました。定期テストの実施回数や時期の変更、授業方法の変更など附天中に通う塾生から伝え聞く様子は、やもすれば変化を嫌ってきた従来の附天中とは大きく異なるものでした。

「主体的対話的深い学びの実践」

教育改革に基づく新しい学力観に対応するための附天中の変化は、とても好意的に受け取れるものです。正直ワクワクしてきました。

 

学校の指導方針がはっきりすれば、その指導方針に賛同し、マッチする生徒を欲するのは当然の流れです。その意味では、今回の入学試験の内容変更は納得できるものです。では、具体的にどのような変更がなされたのでしょうか?変更点に注目したいと思います。

試験日程ですが、

 

一次テスト   1月15日(土) 午前9時集合  国語(9:3010:0060点満点  算数(10:2011:0060点満点

 

一次合格発表  1月17日(月) 午前10時から12時まで(ネット発表+学校掲示)

ここまでは、従来と変わりがありません。(出願期間が12/1~12/13までと長くなり、Web出願となりました。)大きく変わったのはこの後です。

 

2次テスト   1月18日(火) 午前9時集合  検査Ⅰ(9:3010:10)検査10:3011:10)検査11:3012:10

 

合格発表    1月21日(金)10時から12時まで(ネット発表+学校掲示)

 

ところで、検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲとは何者なのでしょう?

 

「形骸化した副教科実技テストに代わる今までの枠組みにとらわれないテスト」という表現がピッタリかもしれません。

 

検査Ⅰ・・・自然・理工・ものづくり 40分 70点満点

「主に理科や算数、図工などの基づいた知識や技能、見方・考え方をはたらかせることで解決する問題を出題する。」

といったもので理科を中心に算数、図工の融合問題となりそうです。教科横断する出題には、前もった対策が必要となります。

 

検査Ⅱ・・・情報活用  40分 70点満点

「主に、社会や理科、算数、国語などに基づいた知識や技能、見方、考え方をはたらかせることで解決される問題を出題する。」

といったもので社会を中心に理科・算数・国語の融合問題となりそうです。こちらも教科を大きく横断する出題となってきますので、前もった対策準備をしておかなければ、試験当日何もできないまま終わってしまうなんてことになりかねません。

 

検査Ⅲ・・・健康安全・社会生活/文化・芸術   40分 70点満点

「主に、社会や家庭、体育及び、図工、音楽などに基づいた知識や技能、見方・考え方をはたらかせることで解決される問題を出題する。」

といったもので社会をベースに副教科の知識を幅広く盛り込んだ融合問題となりそうです。こちらも同じく教科横断する出題となります。副教科の教科書に基づく知識は必須です。そしてそれをいかに組み合わせていくかがポイントとなります。しっかりとした対策が必要になってきます。

もうお気づきかとおもいますが、国語・算数より検査Ⅰ~Ⅲの方が配点が高いのです。1次試験を合格した後、1次の結果に2次試験の結果を加えての合否判断となったとき、検査Ⅰ~Ⅲの出来具合が大きく影響するということです。この辺りに新しい附天中入試の合格のカギがかくれていそうです。

ひのき塾では、検査ⅠからⅢの対策を早速8月末から始めてまいります。今まで副教科実技対策で学んだことを生かしながら、教科横断型授業に取り組んでいきます。

塾生の皆さん。ご安心ください。そして、是非ご期待ください。感動合格を目指してともに邁進していきましょう。

 

9月19日実施の「大教大附属天王寺中そっくり模試」は、新しい入試システムに沿った形で行います。

 


令和4年 大教大附属天王寺中学校入試を占う①

2021-08-25 16:40:00 | 日記

気になるニュースが飛び込んできたのでお伝えしようと思います。実は、ずっと燻ぶっていた情報なのですが、<o:p></o:p>

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「1学年4クラス編成の現体制を見直し3クラス編成にする」というものです。<o:p></o:p>

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 当然この変革に伴い募集人員は減少されます。令和3年の募集人数は、男女合わせて144名となっており、これをA組からD組までの4クラスに等分しますので、1クラスあたり36名ということになります。これを3クラス編成にし、1クラスあたりの人数は、現状を維持するものとすると、募集人数は、36×3=108名ということになります。もちろん、この中には、附属小学校からの連絡進学者も含まれますので、一般入試からの合格者数は更に少なくなります。<o:p></o:p>

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 現在附属小学校からの内部進学者数は、令和3年度入試をもとに推測すると、男子が10名前後で女子が20名前後となっていますので、今後3クラス編成になり更に男女同数を堅持された場合、一般入試からの合格者数は<o:p></o:p>

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男子…108÷2‐10=44名(令和3年度 合格者63名)  女子…108÷2‐20=34名(令和3年度 合格者53名)<o:p></o:p>

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内部からの連絡進学者数は、毎年異なってくるので、上記の人数は一つの目安の域を超えませんが・・・<o:p></o:p>

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うーん、厳しくなりそうです。<o:p></o:p>

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 気になる変更時期ですが、正式な発表がまだなされていないので、予測の域を出ないですが、令和5年入試(現在小5生)からとなりそうです。<o:p></o:p>

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 附天中の学校説明会は、次年度の入試のことだけの説明にとどまることが多いので、8月の入試説明会では、2年後のことに触れられないかもしれませんが、コロナ対策による選抜方法の変更も含めて、注目したいポイントといえます。


奈良女子大附属中学校 令和3年入試を占う①

2021-01-14 18:22:00 | 日記

昨日、奈良女子大附属中学校の令和3年一般入試の出願者数が発表されました。<o:p></o:p>

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男子・・・224名    女子・・・301<o:p></o:p>

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というものでした。これは、昨年に比べ、男子は31名少なく、女子は9名少なくなっており、全体として40名の減少となっています。<o:p></o:p>

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ご存知の通り、奈良女子大附属中は、中学受験解禁日から5日後の入試となるため、実際の受験者は出願者数から少なからず減少します。この減少幅ですが、直近の5年間平均を求めると、男子42名、女子37名となっております。よって実際の受験者数予測は・・・と進めたいのですが、今年は例年通りにいきそうにはありません。<o:p></o:p>

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コロナ禍の影響により、大教大附属天王寺中学校の入試が縮小され1日入試となったため、合格発表が2日早められ水曜日発表となったからです。<o:p></o:p>

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これにより、奈良女入試の前日に附天中の合否結果が分かってしまうため、<o:p></o:p>

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附天中合格者で、附天中が第1志望の受験者は、奈良女入試を欠席する可能性が高くなります。<o:p></o:p>

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このため、今年は例年以上に、学力上位者層を中心にして出願者が減少します。今まで経験したことのない奈良女入試になりそうです。<o:p></o:p>

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では、どの程度の受験者数になるのでしょうか。<o:p></o:p>

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附天中合格者のうち、40%の生徒が奈良女を併願しているとして、その半数が奈良女入試を欠席したと仮定すると、令和3年の奈良女入試の受験者数は<o:p></o:p>

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男子・・・2244262×0.4×0.5=約170名     女子・・・3013746×0.4×0.5=約255<o:p></o:p>

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となります。直近5年間の受験者数の平均が、男子・・・210名  女子・・・296名 から比較しても大きく減少しており、男女とも今までの奈良女入試の中で<o:p></o:p>

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最も少ない受験者数になりそうです。<o:p></o:p>

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次に競争倍率ですが、奈良女子大附属中学の合格者数は年度によって大きく異なります。附属小からの連絡進学合格者数は、ほぼ安定しているのにもかかわらず一般入試の合格者数は、安定しているとは言いにくい状況です。<o:p></o:p>

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年度によって10人以上の差が生まれてくるのは、奈良女の内部事情としか言いようがないのですが、「追加合格を極力出さないように苦慮されているなぁ」という印象は持ちます。<o:p></o:p>

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附属小学校の受験者数が減少してからの直近3年間の合格者数平均は、<o:p></o:p>

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男子・・・68名    女子・・・58名<o:p></o:p>

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となっており、これにより競争倍率は、<o:p></o:p>

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男子・・・2.5倍    女子・・・4.4倍<o:p></o:p>

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となり、かなり優しい印象をもちます。<o:p></o:p>

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ただ、このままだと男女格差が鮮明になってくるので、男子の合格者数を減らし、女子を増やすという操作を行う可能性は十分にあり得ます。


大教大附属天王寺中学校 R.3入試を占う②

2020-12-26 13:34:40 | 日記
女子に注目してみましょう。女子の出願者数204名は、2年ぶりの200名越えとなりました。合格者数を例年通りの47名と仮定すると競争倍率は、4.34倍となります。これを直近5年間で比較してみると

4.89  ⇒  4.17  ⇒  4.33  ⇒  4.22  ⇒  4.34

ほぼ例年通りと言える範囲内にあるといえます。私としては、「男子と同じく神戸大附属中との併願が活発に進み、直近5年で最も多く集まるのでは」という思いがありました。少し肩透かし感が否めないところですが、

神戸大との併願者が思いのほか少なかったのでしょうか?

実は、少し気になる動きがありました。

駸々堂テストの受験者数をご確認ください。9月の第9回で、



ようやく2年前の人数に戻りましたが、今年は附天中を第1志望にしている女子がかなり

減少しているのです。コロナ禍の影響で受験をする生徒自体が減少しているのかもしれませんが、駸々堂の流れは、男子とは反対の方向へ向かっていました。

「いつも通りの入試なら明らかに減少していたが、副教科が無くなり、受けやすくなったことと、神戸大附中との併願が可能となったことで、例年通りの入試となった。」と考えるのが自然なのかと思っています。



受験者の学力層に変化はあるのでしょうか?第4回で平均偏差値が大きく下がりましたが
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それ以外では、ほぼ横ばいです。ただ、一度も上回ることがなかったことも気になります。javascript:void(0)

R.3の附天中女子の入試は、ほぼ例年通りと推察できます。

附天中R.3入試を占う①

2020-12-23 16:40:00 | 日記

コロナ禍のため、縮小して行われることになったR.3入試ですが、その概要をまとめてみます。

① 副教科実技テストを取り止め、1次と2次の2日間入試から、1次のみの1日入試へ。

② テスト科目は、国算理社の4教科入試となり、各教科とも、テスト時間を30分でそろえ、配点も4科均等の100点満点とする。

となりました。特に注目すべきは算数で、今まで40分であったテスト時間が30分に短縮されたため、問題数を減らし、テスト問題を易しくするという発表がなされました。実際には、どの程度易しくなるのかはわかりませんが、本来なら別に触れなくてもいい部分である、問題の難易度について、あえて言及するということは、かなり易しくなって高得点の争いになるのかなと予測できます。このようなときは、少しのミスも許されないという傾向がより強くなります。

先日、願書の提出が行われました。

男子206名 女子204名 という出願者数で、例年通りの合格者数(男子62名 女子47名)を見込んだ場合の競争倍率は、男子3.32倍、女子4.34倍となります。

この数値を、例年と比較してみます。

まず、男子からです。男子の出願者数が女子より多くなることは、H.27年度入試以来6年ぶりのことでとても珍しいことです。(この年の男子の倍率は、3.44倍でした。)競争率の5年変化をあげてみますと、

3.18  2.66  2.54  2.76  3.32

直近5年間で今年が最も高い数値と言えます。

では、ここまで男子が増えた理由はどこにあるのでしょうか。

真っ先に思い浮かぶのは、

≪副教科実技テストが無くなったことにより受けやすくなった。≫

ということです。昨年、京都教育大附属桃山中が副教科実技を入試科目から外したところ、受験者数が急増した。ということからも納得しやすい理由ではあると思うのですが、それだけではないような感じもします。

≪神戸大附属中学との併願が可能になった。≫

例年は、神戸大附中の入試日が、附天中入試の2次試験日と重なっていたため、併願は不可能だったのですが、今年は附天中が2次入試を行わないため、併願が可能となりました。三ノ宮近郊から大阪寄りにお住いの方にとって、附天中は十分通学圏に入ってきます。この方々が、附天中を併願校に選ぶことは十二分に考えられることです。

≪附天中の男子人気が上がって来ている。≫

実は、附天中の男子人気が昨年から上がって来ています。女子と比較しても明らかに上がってきています。

駸々堂テストのデータをご紹介します。<o:p></o:p><

駸々堂テストで附天中を第1志望にしている男子の人数の3年間の推移を表しています。

入試要項の変更が発表されたのが、9月下旬でしたので、

男子出願者数の増加が、要綱の変更だけではないことがわかります。

さらに注目すべきは、増えている生徒の学力層です。

男子人気が学力上位層で広がっていることをうかがい知れるデータです。第3回から第5回まで、すべてにおいて人数がふえており、平均偏差値が最も高くなっています。

附天中男子のR.3入試は手強くなりそうです。