ひさらのきまぐれ。

多趣味だけどどこかぼんやりな私(ひさら)の気まぐれブログ。
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国宝 三井寺展(サントリー美術館)

2009年02月14日 | 展覧会(美術館・博物館)
サントリー美術館で開催中の「国宝 三井寺展」見てきました。→サントリー美術館「国宝三井寺展」

三井寺は、縁があって子供の頃から何度も足を運んできたし、たまたま半年程前にもゆっくり寺宝を眺める機会があったので、なんとなく身近なお寺。

それも今回は、秘仏=普段お寺にはあるけれども扉を閉めてあって見られない仏像たちを公開するというのだから、これを逃す手はない。

本来仏像や仏画というものは、お寺の建物、敷地、環境そういった全体的なものと一体化してこそ意味があると思ってはいるので。出来れば現地で見たいと思うのだけれど。こういった展覧会においてはそれなりの鑑賞ポイントがあるので、そこを意識して見ていくようにしています。
たとえば仏像の背中。お寺の中では仏像というのは正面にドンと鎮座してることが殆どで、その後ろまで回りこんで見ることは大抵できません。作り手にしても見えない部分と分かってはいるのだけど、それでも正面と同じだけの丁寧な仕事が施されているので、これをチェック。
案外観音立像なんかは後姿がセクシーだったりするのですよ(笑
お軸や装飾品なども薄暗いお堂の遠くにあってじっくり眺めることはできないから。そういうところを重点的に。

今回はなんといっても黄不動ですね。不動明王は私の中で特別思い入れのある仏像なもので、気合が入ります。(十月はお不動さんの月、毎月二十八日もお不動さんの結縁日。十月二十八日生まれの自分としては、何よりのお守りなのですw)
ただ…。事前のチェックが甘くて、本当に見たかった国宝の黄不動(軸装)は展示時期を外してしまってましたうううー。
こういうことがあるので、事前のチェックは大事です。ぐすぐす。

見られた中でのお気に入りは、重要文化財の如意輪観音像。これがもうね、美しいのですよ。
うっとりと夢見心地の像。
間近で見ると、案外大きいので驚きます。
冠の装飾(細かく揺れるつくり)なんかも、見つめているほどに引き込まれます。不思議と古さを感じないのですね。
私の大好きな仏像の一つです。

それと注目は狩野光信の障壁画。たまたま先日、光信についての講義を聞いたばかりだったので大いに興味をもって見ることが出来ました。
襖絵などは、展示ケースに入ってはいるのだけれど照明に工夫がしてあって。通常の展覧会用の明るさだけではなく、ロウソクの炎で見たら(実際に描かれた当時の見え方)どんな感じに見えるのか、双方を見比べられるような実験的な展示がされていました。

金箔の光り方というのは、本当に表情があるのですね。
光が直接当たっているのも勿論ですが、影が差している時の光り具合というのも今回感じ取ることが出来た気がします。
秀吉が作ったという伝説のある黄金の茶室。再現したという展示も見たことがありますが、キンキンキラキラなんという悪趣味!と、その時は思わず笑ってしまいましたが。案外、ロウソクによる照明方法だったら、炎のちらちらした揺らぎで表情が豊かに出たりするのかもしれません。

…ドウナノカナ。

今月はまだまだ見てない展覧会がいっぱいだぞー。
大変だ。

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