松本華園ブログ

南房総市(旧三芳)の切花生産者の日記です

後継者不足

2009-08-04 22:29:30 | まつも

 

今日は、晴れ

水分を補給してもしても

汗がだくだくと出てしまう一日。

夏です。8月です!!!

 

 

最近

農業についていろいろ問題が取り上げられていますが

その中で、農業後継者不足について言われていますが、

ほんとに不足しているのだろうか?

と疑問に思うことがあります。

 

今の生産現場では、機械化が進み

品種改良の結果、多く収穫でき

生産効率というのが飛躍的に向上していると思いますが。

米などでは、生産調整をするくらい

過剰になっていますよね。

野菜なども、豊作すぎると、

価格急落を防ぐため、出荷せずそのまま耕してしまいます。

 

休耕田と言うけれど

もし、深刻な後継者不足をもたらしているくらいなら

米不足になって、価格高騰しているはず。

生産力がそれを上回っているのではないでしょうか?

1人の生産効率というのがすごく高いので

逆に言うと、供給過剰なところもあるのでは?

 

花の現場でも、本当に過剰な時は

運賃、箱代が出ないような値段がつく時もあるし

台風が来ないような年は、

各地豊作で、やはり生産過剰になりやすいし

価格も低迷ぎみ。

消費者にとっては、ありがたいですが

それでは、経営が成り立ちません。

 

生産者自体が過剰なのでは???

 

 

よくテレビなとで

農業の高齢化、後継者不足で

耕作放棄地が多くみられる。

大規模経営をしざるをえないけれど

山間部などの土地が転々としているようなところでは

合理的な経営は不可能だと。

そのため若手の後継者がいなく、

年をとっても、所得の少ない農業では

米だけではやっていけず果物などを栽培し、

年金をもらってようやく生活をしていると。

 農業ってたいへん

お年寄りも苦労している。

というような内容。

 

 

うちの地域でこんな状況があります

この地域は、野菜や花の栽培が盛んな

一帯でありますが、直売所も多く存在しています。

そこの直売所でおきている現状。

 

お年寄りに多い事柄なのですが

野菜などは特に、季節物になると

品質に大きな差というものがなくなります。

そして、季節物というのは誰でも割と簡単に

作れるので、時期によっては、量が多くなり

他の生産者さんとかぶって相当な量になります。

 

お店に来るお客さんの人数っていうのは

決まっているので、そうすると

売れ残りが多く発生します。

すると自分の物は、全部売りたいので価格をさげます。

他の人も価格を下げると

自分のが売れなくなるのでまた価格を下げます。

それでも売れないと、一袋の量を増やします。

他の人よりもっと量を増やします。

そうして、全体的に安売り合戦となってしまいます。

 

年金を貰って、やっているお年寄りに、

生産物を売って、それだけで生計を立てている人。

この人が勝てると思いますか?

 

見た事があるのですが

なんだこりゃって思ったのが

チンゲンサイが二つ入って50円

白菜1玉50円とか・・・

売値が50円で、販売委託料引かれて

いったいいくらの利益が出るのだろうか・・・

 

この地域で、直売所の収益を主に

生計を立てている若い生産者って

結構いるのですが、みんな口ぐちに言います。

お年寄りに値引き合戦を簡単にされてしまうと

やっていけなくなると。

 

一概には言えませんが、

高齢化が進んだからといって

今の農業、将来に不安があるみたいなことを言っていますが

若手の生産者が経営していくうえで

経営していくには、厳しい環境が今あるから

担い手というのが不足しているのでは

ないでしょうか?

 

若者が農業をやっていくには

現状厳しいまわりの環境があるから

簡単に農業をやっていくことが

できないのではないでしょうか?

世の中のシステムが、

そうしにくくできてしまっているという現状。

 

 

 

なんだか問題点がごっちゃになりすぎて

本当に問題にすべきな事が

すり替わって、誤魔化されてる気がしてなりません。

 

この業界で思うことがあるのですが

農業ってほんと特殊なもので

生き物を扱っているので

工場と違って、商品が出来たので

ただ売るっていう単純なものではないし。

すごく多くの技術や知識が必要だし。

その特殊さっていうのが伝わっていない気がします。

 

世間のイメージと実際の現状。

なんだか違和感を日々感じることがあります。