日本人が知らない世界と日本の見方 中西輝政 PHP
面白かった。買ってみようか。だいたいの事を知っているかと思っていたが、知らない見方がまだまだ多い。
p24 1916年に「ソンムの戦い」という・・・ソンムの戦いは三ヶ月間続き、計36万人が命を落としました。ほとんどがイギリスの若者で、彼らは訓練も受けておらず、・・マジで?三ヶ月で36万?あの悲惨なシリアの内戦より全然非道い。
p25 「ガリポリ作戦」・・・イギリス人とオーストラリア人を合わせて何十万人という死傷者を出しました。しかも、その上陸軍への補給が全く行われず・・・これも驚き、そんな愚かな事をあのイギリス人が行っていたとは・・・
p26 毎日「前進した」という発表をするもので、イギリスのある老人が距離を全部足したところ、とっくにベルリンの街を通り過ぎ・・・当時イギリスの政権は「人民の友」と呼ばれた左派リベラル・・・「大本営発表」・・・ええっ大本営発表は日本とかの国だけでなく、イギリスでもあったの?
p28 革靴を湯がいて食べたりしたほどです。・・・革靴って食べられるんだ。。。
p29 当時のイギリスは、いまの日本と同じように食料自給率が低く、・・・食料自給を怠ったのです。結果として、自給率が激減し、国民が飢えに苦しむことになった。
p31 実際、第一次世界大戦の原因を客観的に調べると、ドイツだけが悪い、とどうしてもいえないところがある。
p33 周知のように、第二次世界大戦では日本は敗戦国になりましたが、賠償については、それほど多くの額を取り立てられずに済みました。・・・これはアメリがが、第一次世界大戦の教訓を学んだからです。
p34 本来、戦勝国が領土を勝手に併合したり奪ったりするのは認められていない。ところが、現実には起こってしまったのです。
p35 ・・・第1次世界大戦・・・しかしこの大戦では、歴史上初めて戦果や犠牲者に関して政府が一面的な情報を流し、国民に愚かで不合理な戦争を、国家総動員で強いるようになった。
p42 どの先生からも講義の最初に「一回生は、レーニンの「国家と革命」ぐらいは読んでおいて」・・・読んだことなし。
p44 たしかに高校の政治経済や倫理・社会の授業でマルクスとエンゲルスの書いた「共産党宣言」ぐらいは読んでいましたが、・・・・読んだことなし。
p64 自分を理想主義に見せかける人が、最もマキャベリストだ、というのです。マキャベリズムとは、目的のために手段を選ばない権謀術数主義とされています。
p67 国際条約を一番破っている国はドイツだと言われています。考えてみれば当然で、ヒトラーもビスマルクも数え切れないほど破っていますし、フリードリッヒに至っては生涯、条約を破り続けました。ちなみに2番目はロシアで・・・そうなんだ、ドイツ、堅実なイメージあるが。まぁ今の歴史は戦勝国が作っているから、敗戦国は不利なところもあると思うが。
p70 ちなみに日本共産党の北方領土問題に関する基本的態度も「全千島を要求するのが日本の正しい立場」というものです。いま政府が返還交渉をしている北方四島は、国後、択捉、歯舞、色丹を指しますが、歯舞と色丹は千島でなく、北海道の沖の離れ小島にすぎません。
p74 「外交とは、正直で嘘をつかないことが一番効果を発揮すると、イギリス人は考える。・・・・・p75実際、「イギリス人は嘘をつく」が世界の通り相場といいながら、イギリス人を信用する人は多い。イギリスの商社、銀行もそうですし、いまでも世界中の企業がイギリスの保険会社を信用して、みんなロンドンで保険をかけたりお金を預けたりしますね。
p77 「嘘を滅多につかない人が決定的な瞬間に一回だけ嘘を着けば、それはものすごく効果がある。」
p88 戦争の原因を根本的に突き詰めていうと、いろいろ考えられます。たとえば・・・自分が正しいと信じ、怒り狂ったら何をやりだすかわからない。・・p89実際、敬虔な平和主義者で、「平和の理念」をいつも熱心に説いていた牧師が、米西戦争のときに突如、怒り狂って一晩で好戦論に転向するといったケースがありました、そして、「今こそスペインの悪魔と戦え」と街で叫ぶ。
p100 我々日本人から見て、日本に税金を払い、日本に帰属意識を持っている企業とそうでない企業は、やはり白と黒ほど違います。・・
p104 もっと陰険なやり方で日本を侵しにきた勢力もいました。・・・西郷隆盛や坂本龍馬に賄賂を渡し、「鉄砲を渡すから、これで幕府を倒せ。開国して自由貿易のマーケットをつくれ」と指示した。・・・そうなの?龍馬、2番目に尊敬していたのに。まぁでも内戦せずに歴史作ったんだからえらい。
p110 四方から攻められやすい、・・・近代日本が軍事大国にならざるを得ない宿命的な要因が、開国したときからあったのです。これはいまも変わりありませんから、パクス・アメリカーナが終焉すれば、再び似たような宿命に直面する可能性があるのです。
p111 「大東亜戦争肯定論」・・・読んでみたい。
p113 西洋では市場経済というものは、労働者と資本家の契約によって決まります。とはいえ契約書にハンコが押してあれば、何をやってもよいのか。契約はそれほど神聖なものなのか。このような「正義の観念」は文明によって少しずつ、あるいは大きく違います。
p128 フランス人は・・見た目・・・そんなことで騒ぐのは無知識階級の人間で、知識階級は男女とも知性が最大の魅力となります。・・・まぁこれは大げさでしょ。美人好きはどこの国も一緒。
p131 逆に今の議会制民主主義は、民主主義の本質から外れています。代表者を選び、その代表者が議論するのですから、要は人任せです。これなら昔の絶対君主に任せるのと何が違うのか。
p173 今の若い人たちも、ぜひ「坂の上の雲」を読んでください。
面白かった。買ってみようか。だいたいの事を知っているかと思っていたが、知らない見方がまだまだ多い。
p24 1916年に「ソンムの戦い」という・・・ソンムの戦いは三ヶ月間続き、計36万人が命を落としました。ほとんどがイギリスの若者で、彼らは訓練も受けておらず、・・マジで?三ヶ月で36万?あの悲惨なシリアの内戦より全然非道い。
p25 「ガリポリ作戦」・・・イギリス人とオーストラリア人を合わせて何十万人という死傷者を出しました。しかも、その上陸軍への補給が全く行われず・・・これも驚き、そんな愚かな事をあのイギリス人が行っていたとは・・・
p26 毎日「前進した」という発表をするもので、イギリスのある老人が距離を全部足したところ、とっくにベルリンの街を通り過ぎ・・・当時イギリスの政権は「人民の友」と呼ばれた左派リベラル・・・「大本営発表」・・・ええっ大本営発表は日本とかの国だけでなく、イギリスでもあったの?
p28 革靴を湯がいて食べたりしたほどです。・・・革靴って食べられるんだ。。。
p29 当時のイギリスは、いまの日本と同じように食料自給率が低く、・・・食料自給を怠ったのです。結果として、自給率が激減し、国民が飢えに苦しむことになった。
p31 実際、第一次世界大戦の原因を客観的に調べると、ドイツだけが悪い、とどうしてもいえないところがある。
p33 周知のように、第二次世界大戦では日本は敗戦国になりましたが、賠償については、それほど多くの額を取り立てられずに済みました。・・・これはアメリがが、第一次世界大戦の教訓を学んだからです。
p34 本来、戦勝国が領土を勝手に併合したり奪ったりするのは認められていない。ところが、現実には起こってしまったのです。
p35 ・・・第1次世界大戦・・・しかしこの大戦では、歴史上初めて戦果や犠牲者に関して政府が一面的な情報を流し、国民に愚かで不合理な戦争を、国家総動員で強いるようになった。
p42 どの先生からも講義の最初に「一回生は、レーニンの「国家と革命」ぐらいは読んでおいて」・・・読んだことなし。
p44 たしかに高校の政治経済や倫理・社会の授業でマルクスとエンゲルスの書いた「共産党宣言」ぐらいは読んでいましたが、・・・・読んだことなし。
p64 自分を理想主義に見せかける人が、最もマキャベリストだ、というのです。マキャベリズムとは、目的のために手段を選ばない権謀術数主義とされています。
p67 国際条約を一番破っている国はドイツだと言われています。考えてみれば当然で、ヒトラーもビスマルクも数え切れないほど破っていますし、フリードリッヒに至っては生涯、条約を破り続けました。ちなみに2番目はロシアで・・・そうなんだ、ドイツ、堅実なイメージあるが。まぁ今の歴史は戦勝国が作っているから、敗戦国は不利なところもあると思うが。
p70 ちなみに日本共産党の北方領土問題に関する基本的態度も「全千島を要求するのが日本の正しい立場」というものです。いま政府が返還交渉をしている北方四島は、国後、択捉、歯舞、色丹を指しますが、歯舞と色丹は千島でなく、北海道の沖の離れ小島にすぎません。
p74 「外交とは、正直で嘘をつかないことが一番効果を発揮すると、イギリス人は考える。・・・・・p75実際、「イギリス人は嘘をつく」が世界の通り相場といいながら、イギリス人を信用する人は多い。イギリスの商社、銀行もそうですし、いまでも世界中の企業がイギリスの保険会社を信用して、みんなロンドンで保険をかけたりお金を預けたりしますね。
p77 「嘘を滅多につかない人が決定的な瞬間に一回だけ嘘を着けば、それはものすごく効果がある。」
p88 戦争の原因を根本的に突き詰めていうと、いろいろ考えられます。たとえば・・・自分が正しいと信じ、怒り狂ったら何をやりだすかわからない。・・p89実際、敬虔な平和主義者で、「平和の理念」をいつも熱心に説いていた牧師が、米西戦争のときに突如、怒り狂って一晩で好戦論に転向するといったケースがありました、そして、「今こそスペインの悪魔と戦え」と街で叫ぶ。
p100 我々日本人から見て、日本に税金を払い、日本に帰属意識を持っている企業とそうでない企業は、やはり白と黒ほど違います。・・
p104 もっと陰険なやり方で日本を侵しにきた勢力もいました。・・・西郷隆盛や坂本龍馬に賄賂を渡し、「鉄砲を渡すから、これで幕府を倒せ。開国して自由貿易のマーケットをつくれ」と指示した。・・・そうなの?龍馬、2番目に尊敬していたのに。まぁでも内戦せずに歴史作ったんだからえらい。
p110 四方から攻められやすい、・・・近代日本が軍事大国にならざるを得ない宿命的な要因が、開国したときからあったのです。これはいまも変わりありませんから、パクス・アメリカーナが終焉すれば、再び似たような宿命に直面する可能性があるのです。
p111 「大東亜戦争肯定論」・・・読んでみたい。
p113 西洋では市場経済というものは、労働者と資本家の契約によって決まります。とはいえ契約書にハンコが押してあれば、何をやってもよいのか。契約はそれほど神聖なものなのか。このような「正義の観念」は文明によって少しずつ、あるいは大きく違います。
p128 フランス人は・・見た目・・・そんなことで騒ぐのは無知識階級の人間で、知識階級は男女とも知性が最大の魅力となります。・・・まぁこれは大げさでしょ。美人好きはどこの国も一緒。
p131 逆に今の議会制民主主義は、民主主義の本質から外れています。代表者を選び、その代表者が議論するのですから、要は人任せです。これなら昔の絶対君主に任せるのと何が違うのか。
p173 今の若い人たちも、ぜひ「坂の上の雲」を読んでください。