先ほど、北海道への視察から戻ってきました。
雪祭りで賑わう札幌を抜け、こども病院や農場の視察を行ってきたのですが、大変有意義な視察となりましたので皆さまにご報告したいと思います。
現在、我が福岡市でも移転問題で大揺れのこども病院ですが、北海道では、従来施設の「北海道立小児総合保健センター」を移転し、小児総合保健センターと札幌肢体不自由児総合療育センターを一体化した「北海道立子ども総合医療・療育センター」をスタートさせています。
福岡では都心からの距離が問題視されていますが、北海道も広大なところですから、都心からはかなり距離があります。
しかし、北海道の場合は従来施設への改築統合だったこともあり、大きな問題もなく、スムーズに運営できているようです。
施設や診療科目も非常に充実しており、胎児期から一貫したから障害・疾病の予防・除去・軽減の医学的リハビリテーションを実施するなど、総合的なケアが可能です。
福岡でも、こども病院の診療科目等の拡充に向け、学ぶべき点が多々あるように思います。
農場視察では、近隣への臭気問題の配慮から始まった糞尿処理プロジェクトを取り上げ、詳しくお話を聞かせていただきました。
農場で飼育動物が排泄する糞尿を肥料として使うことは日本古来からの有効な農法ですが、臭気の問題から近隣住民に負担がかかりやすいものです。
そこでこれまで多くの農場関係者の皆さんが頭を悩ませてきたわけですが、現在では処理施設を作って糞尿を発酵させ、発生したガスによって発電する技術がすでに実用化され、実際に運用を行っている農場があるとのことで、見せていただいてきたのです。
大きな費用がかかることですから、まだまだ黒字化には遠い道のりが残っているとのことですが、元々は臭気対策ではじめたプロジェクトで、農場で使用しているほとんどがまかなえる発電施設ができたわけですから、やはりこの成果は大成功だといえます。
エコ発電のひとつの可能性として、すばらしい技術を目の当たりにすることができました。
福岡は驚くほど暖かい気候が続いていますが、今週末を過ぎるとまた寒さがぶり返すそうです。
皆さま、急激な温度の変化で体調など崩されませぬよう。ご自愛ください。
写真はゴミ埋立地をイサム・ノグチ氏の設計で美しく生まれ変わらせたことで有名な、モエレ沼公園のガラスのピラミッドです。