友だちの発表から学びあおう

2008-01-31 | 学年通信
 28日(月),山梨を題材にしてそれぞれが研究テーマを設定し,4月から調べ,まとめきた成果の発表会を行った。すでに文化,観光,歴史,農業の4つの大グループ内では発表会を終えていて,今回はその大グループからの代表による全体発表会だった。
 発表グループは右の通り。それぞれが,11月に行われた宿泊体験学習での現地調査や体験活動等で得られた成果をもとに,工夫を凝らして発表していた。その中でも,特に印象に残ったのが2つあった。1つは,陽平,祐人,考明のグループによる「癒しの温泉」の発表。もう1つは,桂花,千尋,瑞希による「ぶどうの生産」の発表だ。
「温泉」の発表では,ほったらかし温泉と笛吹川温泉の2つを比べて,その共通点と人気の秘密を明らかにしていた。弱アルカリ性でぬるめの湯は長湯を可能にすること,また,露天の風呂からは富士山をメインとした雄大な自然の風景を眺めることができること。そして豊かな自然に包まれて長湯をすることにより,体ばかりでなく心も癒してくれることが人気の理由ではないかと結論づける。
 「ぶどう」の発表では,話のつながりがうまく,よく整理されていた。まずぶどうの栽培方法を中心とした基礎知識の説明,次に実際にぶどう狩りをしたり作業に使う昇降機に乗せてもらったりしての体験でわかったことや感じたことの報告,そして最後にぶどうを使った商品についての紹介と,発表がまるで物語でも聞くようにストーリーができていた。
 発表会は発表者自身にとっては自分たちの研究のまとめと表現の場,聞く者にとっては良いまとめ方や上手な発表の仕方を学ぶ場だ。2つの発表を参考にして,調査結果の分析の方法や,筋道を立てた報告の仕方などをどんどんマネしてみよう。
 さて,次からは,いよいよ修学旅行の取り組みが始まる。京都の町を舞台に,君たちに二日目の1日と,三日目の半日をグループ別自主行動にする。家族や先輩たちから,あるいは雑誌やテレビなどから情報を集め,どこへ,何をしに行くか,考えておこう。
(38週)

平成20年3月17日以降の給食について

2008-01-25 | 番外編
 1月23日付,小笠原康利大月市教育長名で配布された文書で保護者の皆様方にご連絡した通り,給食センターの移転に伴う,各家庭の対応について重ねてお願いします。 

 現在,大月市では,賑岡町強瀬地内に,新学校給食センターの建設中で,3月中旬に引っ越し,準備をして4月に稼働が予定されています。
 このため,3月14日(金)までは通常通りの給食が提供されますが,17日(月)から以降の給食は,主食(パンまたはおにぎり)と牛乳の提供だけとなります。
 この期間の献立については,3月の献立予定表で確認し,副食(おかず)につきましては,各自持参していただくことになりました。

 保護者の皆様方には,たいへんご迷惑をおかけしますが,ご理解とご協力をお願いいたします。

春光千里

2008-01-24 | 学年通信
 今週はとにかく寒かった。太陽がほとんど顔を見せることがなく,月曜と水曜には雪が降り,木曜には晴れはしたもの冷たい風が吹き付けた。今日,金曜日の天気予報は晴れ。しかし,最低気温は-7℃と予測されている。午後5時を過ぎても外はまだ明るく,日が延びたとは感じるものの,1年で最も冷え込むとされる「大寒」(今年は21日(月)だった)から,立春(2月4日(月))までの2週間あまりが寒さの本番とされている。衣服の調節をして寒さをしのぐとともに,閉じこもってばかりいないで,戸外で運動をし,身体の中から暖めていこう。
 さて,話は前後するが,始業式の11日(金)に,本校でも書き初め大会が行われた。題字は,1年生が「希望の春」,2年生は「春光千里」,3年生は「白雪連峰」。3年生が冬真っ盛りのイメージだが,1,2年は,春の明るいイメージがお題となった。ところで,「春光千里」。その意味はなんだろう?そこで,困ったときの小尾だのみ。さっそくその意味を聞いてみた。「読んで字のごとく,”春の光が千里に渡ってどこまでもふり注ぐ”ってことですよ」と即答した。さすが国語科教員。なるほど,とその場はうなずく。しかし,自宅に帰ってこの文を書き出すと,そのままの意味ではなく,どんな気持ちが込められているのかを聞きたかったことに気づくが,すでに後の祭り。あるいは,小尾先生は私が問いただしたかったことに気づいていたのに,「気持ち」なんてその人の解釈によって人それぞれ,自分で考えなさいっということで,突き放したのかもしれない。
 そんなわけで,勝手に解釈すると,春の光がそこかしこにふり注ぐことによって,明るく,暖かくなり,木々や草花が芽吹き,熊やカエルが冬眠から醒める。陽,芽,悠,萌,咲,菜,彩などの漢字から連想されるものがイメージとしてあり,ワクワクした気持ちがそこにあるのではないかと思う。
 君たちは,どんな気持ちで,「春光千里」を書いたのだろう?新入生説明会が来週の月曜日,そして来月は3年生に贈る会。中学生3度目の「春」は一歩ずつ確実に近づいている。
(37週)

1,2年の授業参観のお知らせ

2008-01-23 | 番外編
                               平成20年1月22日
大月市立大月東中学校
 保護者・学校評議員 殿
                              大月市立大月東中学校
                                 校長 條々篤美

 1,2年の授業参観のお知らせ

 厳冬の候,保護者の皆様にはお変わりもなくご健勝でお過ごしのこととお喜び申し上げます。
 さて,下記により1,2年の授業参観を行います。ご来校いただき,お子様の授業の様子を見ていただきたいと思います。3年生については,公立高校出願のため今回は実施いたしませんのでご了解下さい。
 なお,今回に限らず,おじいさん,おばあさんなど,ご家族の方の参観も結構ですので,お気軽に参観下さい。

             記

1.日時 平成20年2月5日(火) 5校時(午後1:35~2:25)
2.場所 大月市立大月東中学校 各教室
3.内容 学級 教科(教師)
      1年1組 保健体育(樋,古澤)
      1年2組 保健体育(樋,古澤)
      1年3組 理科(高石)
      1年4組 英語(杉山)
      2年1組 美術(潮)
      2年2組 英語(遠山)
      2年3組 技術(酒井)
4.その他
  ・お車は校庭に駐車して下さい。
  ・上履きをご持参下さい。

明日は「我が身」 ~来年の今頃は高校受験生~

2008-01-16 | 学年通信
 16日(水)の各紙朝刊に「公立高校前期入試出願者数」の一覧表が掲載された。君たちも,来年は「我が身」となるわけで,今回は山梨県の公立高校入試制度について簡単に説明しよう。
 入試制度が大きく変わったのは昨年度から。大きな変更点は2つ。1つは,普通科の「学区制の廃止」。これにより,都留市内の中学生が受検できるのは桂高校だけ,というように普通科高校への出願が郡や市を範囲として制限があったのを廃止して,山梨県民であれば,県内のどの高校へも出願が可能になった。もう1つは,「自己推薦」。これまでの「学校推薦」では,学校長が推薦しなければ出願できなかったものが,生徒が自分の希望で自由に出願できるしくみに変えた。もちろん,「推薦」による入試(前期試験)が不合格だったとしても,学力試験(後期試験)をどの高校でも受検することができるのはこれまで通り。つまり,受検の自由化と,受検機会の複数化が,この入試改革のねらいだ。
 ところで,この「自己推薦」による入試だが,選抜は次のように行われる。まず,募集人数は,普通科の場合は入学定員の20~40%、職業系のところは50%くらいに設定される。また,試験は学力検査は行われず,「調査書+面接+作文(小論文)」の3点セットで行う高校が多い。学力検査が無い代わりに中学校3年間の成績が記載された調査書がより重視され,その高校の特色にあった適性や志望理由が強く問われてくる。これに加えて,特技や個性表現で受検する生徒は,試験官の前で自己アピールや実演をすることになる。詳しくは,山梨県教育委員会高校教育課のHPに「教育方針、志願してほしい生徒像、前期募集選抜方法」が掲載しているので,目を通しておいて欲しい。
 さて,誰でも受検できるからといって,誰でも合格するわけではない。君たちが高校を選ベるように,高校も君たちを選べる。「自己推薦」を希望する生徒は,まず,自分がその高校の「志願してほしい生徒」であるかどうかをチェックする必要があるだろう。次に,その高校が示す「志願してほしい生徒」に一歩でも近づけるように努力する。残されたのはあと1年間。幸いなことに,君たちの代までは,調査書に記載される3年間の成績のうち,重視されるのは3年生の成績だけだ。また,適性や資格についても,これからの生活の中で変えたり,伸ばしたりすることだって,1年間あれば可能だ。
 とは言うものの,先生はあまりこの「自己推薦」による前期入試を勧めたくはない。なぜなら,合格発表が学力検査による後期入試よりも1か月も早い。合格すれば,たぶんそこで勉強はしなくなるだろう。しかし,後期入試を受検する者は,そこから1か月間は必死になって勉強する。その必死になって勉強する中で,獲得する知識の量は,日常の1か月の比ではない。また,勉強することはとても辛い作業だけれども,その辛さの中で,勉強することの面白さに気づいたり,コツをつかんだり,たくさん得るものがあるはずだ。これから先,君たちは,いろいろな資格を取ったり,昇進していくためには試験を受けなくてはならない。大げさでなく,その1か月の経験がきっと君たちのこれからに生きてくると思うと信じているからだ。
(36週)

3学期の抱負

2008-01-11 | 学年通信
 3学期の抱負

 3学期は3年生に備えるための年として,色々なことを頑張っていきたいです。
学習面では,発展的なものと,復習の両方をやっていきたいです。教達検や受験に向けて,今までの復習も早めにやっていこうと思っています。冬休み中に簡単な復習をしたのですが,まったく解けず,その時に早めに復習しておこうと思いました。また,前に受けた,全国模試の結果も返ってきて,満足のいく結果でした。これを維持できるように頑張りたいです。今までの復習と,この全国模試の現状維持の2点を意識して,3学期を過ごしたいです。
 生活面では,委員長として,3年生を送る会や,学年の取り組みを積極的にやっていこうと思っています。これらのことにしっかり取り組んで,学年全体にもこのような取り組みを通して,3年生になったという気持ちをもってもらえるようにしていきたいです。
 学年の皆が1,2年生をまとめることができ,3年生として恥ずかしくない東中生になれるようにしたいです。

 3学期の始業式。「3学期の抱負」で2年生代表として2組の委員長が全校生徒の前で,学習面と生活面についての抱負を語った。
 今年の4月からは3年生。義務教育最後の年だ。就職を希望している生徒も定時制高校への進学を考えているので,全員が受験生となる。受験生,どんな形にしろ入学試験を受けることになり,中学校の成績や,入試の成績が問われてくる。これからの授業を大切にするとともに,これまでの復習をしっかりとし,学力を身につけていき,自分に有利な条件を一つでも多く増やしていこう。
 次には,最高学年としての自覚と責任を持つこと。威張ってばかりでは誰もついてこない。命令ばかりしていては誰も信用してくれない。やってみせ、いって聞かせて、させてみて、褒めてやらなければ人は動かない。まずは,率先垂範。自分から動いて後輩にお手本を見せよう。あいさつ,そうじ,時間を守る等々だ。
 そしてもう一つ。中学生は発展途上人。失敗を恐れずに,いろいろなことに挑戦していき,自分の可能性を広げていく姿勢を持とう。新しいことに挑戦することは,勇気がいることだけれど,失敗を恐れて同じことばかり繰り返しているだけでは何の進歩もない。失敗の中からこそ学ぶことはたくさんある。一歩を力強く踏み出していこうね。
 今年もよろしく。一緒にがんばっていこう。
(35週)

※『やってみせ、いって聞かせて、させてみて、 褒めてやらねば人は動かじ』は, 山本五十六 (元帥・海軍大将・連合艦隊司令長官)の名言。

http://www1.ttcn.ne.jp/~coaching/9.html
└→ここを参照しよう。

「やって見せる」 → 自分が手本を見せる
「言って聞かせる」→ やり方、やる理由、上手くいくコツなどを伝える
「やらせてみる」 → 実際に本人にやらせて、実感してもらう
「誉める」    → ・上手くできたらしっかり誉める。
           ・上手くいかないときは、上手くいかないなりによい
            点本人の努力や真剣さなどを評価してあげる。
            (少しでも良いところにスポットを当てる)
           ・繰り返しやって進歩があるときは、「前よりずっと
            良くなったね。今度は△△を意識するともっと良く
            なるよ」など、肯定的なアドバイスをする。

※こんなことを書いていて,君たちにさせるばかりでなく,先生も今まで以上に心がけなければ,と思った。

今年は閏年。1日得した気分。

2008-01-10 | 番外編
 今年は,西暦2008年。4で割り切れる年だから閏年(うるう年)となり,2月が29日まである。閏年とは暦と季節がずれてしまうのを調節するためにあり,これは地球が太陽を1周する時間に関係がある。
 現在の太陽暦では1年を365日としているが,地球が太陽を1周してもとの位置に戻るまでには,約365日5時間48分46秒かかる。このままだと,暦の上では1年間に5時間48分46秒足りなくなってしまう。この不足分を4年間で調整しようとして設けられたのが閏年だ。しかし,5時間48分46秒を4倍すると23時間15分04秒となり,閏年で1日=24時間を追加すると,今度は44分56秒多く追加することになる。この調整は,100年ごとにし,4で割り切れる年でも,100で割り切れる年は平年,つまり2月を28日までとしている。それでもぴったりとはあわず,さらに400で割り切れる年は閏年として調整する。
 ちょっとややこしいので,整理すると次の通りとなる。
  ① 閏年は西暦が4で割り切れる年である。
  ② ただし,年が100で割り切れる年は平年とする。
  ③ また,年が400で割り切れる年は閏年とする。
 西暦2000年は,①,②であったが,③であったため閏年となった。西暦2100年は①,②であっても,③ではないので,平年となる。しかし,私も含めて君たちも,おそらく生きていないだろう。
 だから,西暦が4で割り切れる年が閏年であるという認識でもさほど間違いではないだろう。雑学程度に覚えておいてくれればいい。
 ところで,この閏年に行われる世界的なイベントが2つある。4年に一度のイベントといえば,誰もが頭に浮かべるのがオリンピック。今年は,お隣の中国で行われる。そもそもが社会主義の国で,「貧しいけれども平等の国」だったのだが,いろいろな事情があって資本主義の原理を取り入れて「自由だけれども貧富の格差のある国」へと大きく変わり,その人件費の安さで世界中に安価な工業製品を輸出して「世界の工場」とまで言われるようになったのは,「地理」で勉強したとおり。その国が,オリンピックの施設建設をテコにして,急激に「豊かな国」になっている。12億の人々が欧米や日本と同じ大量消費生活をしだしたらどうなると思う? 石油の値上がりや,銅をはじめとするレアメタル(稀少金属)の価格が上昇しているのはほんの序章に過ぎない。また,今の中国は「バブル景気」だとも言われている。バブルがはじけたあと,中国に依存している様々な工業製品や食品は安定して日本に輸出されてくるのだろうか? 中国に進出した日本企業はどうなるのだろうか? どちらにしても目を離せない。
 もう一つの4年に一度のイベントは,アメリカの大統領選挙。現在の大統領はブッシュ。親子二代でイラクと紛争を起こし,武力で問題を解決しようとした大統領だ。共和党という,豊かな階層の白人を支持者に持つ保守政党に所属している。これに対抗するのが,民主党。環境問題,人権,福祉に対して,政府として積極的に関わることを主張する。支持者も農民や,労働者,移民などの経済的な弱者が多い。しかも大統領候補に,女性のヒラリー・クリントンを立てている。政権が共和党から民主党へ動き,初めて女性がアメリカ大統領になるかもしれない。「アメリカがくしゃみをすると,日本が風をひく」とかつて言われた。日本ばかりで無く,世界に大きな影響を与えるアメリカ大統領選。こちらも目が離せない。こちらは,3年生の「公民」で勉強しよう。
 いずれにしろ,今年は閏年。1日余分にある。その1日を,「宇宙」や「地球」を考える日にしてみたらどうだろう。
 この文を読んで,天文や国際政治に興味に持ってくれる人が一人でもいてくれれば良いと思うのだが。

※ついでに,ロシアの大統領選も,どういうわけか4年に一度。しかも今年の3月が選挙だ。プーチン大統領からも目を離せないよ。

明けました。おめでとうございます。

2008-01-05 | 番外編
 京都・竜安寺にある手水鉢(ちょうずばち)に,中央の四角い水穴の周りを囲んで,五・隹・疋・矢の4文字が刻まれている。水穴を「口」の字に見立てて,それらの文字のへんやつくりとして,「吾唯足知」=「吾(われ)唯(ただ)足(た)る〔こと〕を知る」と読ませる。これは,釈迦(シャカ)が説いた仏教の真髄である「知足」の心を図案化したものだ。
 「知足」の心は,釈迦の遺言集である『遺教経』に「知足の者は,貧しといえども富めり,不知足の者は富むといえども貧し」と書かれている。やさしく言い直せば「満足することを知ること。欲には限りが無く,満足を知らないと不平不満ばかりで苦しむことが多い」という意味だ。また,おなじようなことを孔子も「足ることを知る者は心安らかなり」と教えている。
 なるほどとは思うが,欲が無ければ進歩も向上もないのは知っての通り。もちろん,釈迦も孔子も,すべての欲を捨てろとは言ってはいない。しかし,どの欲望を捨て,どこで満足するか,その判断は非常に難しい。とりあえずは,いろいろ不満を言う前に,今の生活をもう一度よく見つめ直して,あたりまえにあることがありがたいことだと感謝しながら,何が本当に必要なのかをよく考えていこう。

2008年 元旦

※ちなみに,写真は龍安寺のモノではない。強瀬にある全福寺の庫裡の玄関口にあったモノだ。