のほ島への船
第二十六話
切っ掛けになった女性は、でっぷり太っていて髪は黒く長く、沖縄独特のユタの人に多い顔付きでした。
この彼女も霊感が強く、性格も強い人でしたが、ジャズ系の曲などを歌うとプロ並みでした。
彼女もそれなりにいろいろ有り、苦労をしている人でしたが、今までに逢った事が無いような人でした。
今はもう付き合いは無いのですが
彼女も喫茶店で働いていたので、そこによくお昼を食べに・・・・と言うより隠れ場所みたいになっていました
その頃は夜のバイトを週二回程やっていたし、お酒もよく飲まされていましたので、疲れていた為か、彼女の店で身体が動かなくなり、ソファーにうずくまり、寝てしまう事がよく有りました。
その時は分かりませんでしたが、店自体が場所も悪く、彼女も感じていたそうなのですが・・・、その為に霊的なもので寝かされていたというのです。
私は戌生まれなのですが、干支から言うと戌年生まれの人は土地関係・悪い場所に行かされやすく、勘を取らされやすいそうなのです。
私は小さい頃から足の怪我などが多かった気がします
一番最悪だったのは、キャンプファイヤーしてた時、男の子が缶にガソリンを入れて遊んで入て、その缶が間違って倒れてしまい、私の足にかかってしまいました。
運良く産毛が燃えたぐらいで、皆が直ぐに砂を掛けてくれ、救急病院まで連れて行ってくれて、早い処置をしたので、少したてに線が残っているだけで全然大丈夫でした。
あっ・・・ まだ有りました・・・
一歳にも生らない時に掘り炬燵に落ち込んで、右足の親指と人差し指の裏の方を火傷をし、もしかしてこの指二本がくっついてしまうかも・・・と、言われたそうです。
しかし運良く表からは普通の指で、裏の皮膚が今だにおかしいだけですみました。
本当に顔などで無くてよかったです。
半年くらい通った頃、この喫茶店もいろいろ有った様で閉める事になり、彼女もやめる破目に・・・
これが切っ掛けで、彼女とお昼を一緒にしようと、ある喫茶店に行ったのです。
それが今後本当の意味で”沖縄のユタ 御願い事”を、知る事の始まりになったのです。