日々の移ろい

母と観劇!

夏休暇の一日を、名古屋の御園座で観劇を!と思い浮かび、
前日電話して、当日に空き席があることを知り、
名古屋駅プラットホームで母を迎えて出かけた。

名古屋の御園座は、京都の南座などに匹敵する?舞台。
歌舞伎やお芝居など演目が行われる。
母にとっては、現役時代に取引先から接待を受けて、
何度か出かけた劇場の一つ。

父にとっても、あの頃が懐かしいね。

両親にプレゼントをと、電話したが父は疲れるからと、
母娘で2階席に前から2列目で観た。

周りを見回すと、私達親子のような組があちこちに。
父娘、母娘、そして夫婦など・・・。
お腰の曲がった白髪の老婦人はお1人で・・。
どなたも、時間と体力とお金を持ち合わせて着飾った方々。


演目は・・・ 武田鉄也の母・いくさんの一生を描いた、
        母に捧げるラストバラード 
昭和の時代の母は、賢く強く生きて育てて、子育て中の我々が見習いたい
生き方をされて、こんなお母さんになりたい!と思った。
 
涙あり笑あり、空中を飛び客席を舞うシーンあり、楽しめた。

また、♪贈る言葉 など海援隊のコンサートも、嬉しかった。

母は、耳が遠い。いつもは面倒と補聴器をつけていない。
しかし、今日はちゃんと装置してきた。聞こえる?せりふ?
と尋ねたら、きこえ過ぎるくらいとかで、
それでも身を乗り出して、見入っていた。

喜んでくれたようだ。
少しは親孝行できたかな?

母も現役時代は、今日のお芝居の舞台と同じように、
商いをして、正月も無く働いて昭和の時代を生きてきた。
そして、私を産み育ててくれた。小さな体で・・。

例え1人育てたとはいえ、大変だっただろう。
頑固な夫に使えて、店を切り盛りしていた頃の母の姿は、
ちゃんと今も私の脳裏に焼きついている。
母が一番輝いていた時代であり、
大変だった時であろう。

今が一番幸せ!と良く口にする母。
今日は久しぶりにお化粧もしていた。

舞台が終わり御園座を後にして、
名古屋駅のタワーズにいった。

ここから一望できる名古屋の街が大好きな私は、
ミッドランドスクエアーやスパイラルタワーなど、
移り変わる名古屋を高いところから見せたかった。
夏の終わりの空気のきれいな今日。
ビルの数々も眼下に、遠くの山まで、美しく見える。

すごいね・・、と母。
高島屋の地下食料品売り場の豪華さにも感嘆の声。
父に今夜のご馳走を土産に、改札口まで見送って私も帰宅した。

また、思い出のアルバムに一ページが加わった
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