YouTube で年金に関するサイトがあって主に年金受給者へのインタビューによって構成されている。リアルな年金生活を聞くので興味深い。
見ていると年金額はピンキリなんだ。国民年金は一律でもちろん保険料を納めていた期間に比例するんだが、厚生年金はその人の給料と加入期間によって千差万別。なので、大手と中小企業の退職者の年金には雲泥の差が出る。これは致し方ない…就職する時に将来の年金についても決まってしまう…でもこれは差別ではないし、不平等ではない。自由主義世界の必然であって個々人勉学などの努力も反映されるので、中小で年金が少ないのは不平等だ!という考え方は通用しない。それを公平にというなら、基礎年金額を引き上げ、給料比例部分を落とすかだが、基礎年金額を引き上げるとなると当然保険料引き上げというジレンマがある。解決は難しい問題だが、よく年金を積み立て方式でという人もいるが、それだと単なる貯金だ。その人の積立となってしまう。年金制度とは違うものだ。じゃ、さっきの話ではないが余裕がある年金をと基礎年金額を引き上げてその上の厚生年金部分を積み立てでとなると基礎年金部分を高額=保険料のUPとなるわけで、痛しかゆしだし、今から積み立て方式に変えるとなると厚生年金の場合の企業負担分はどうする?という問題や既存受給者の給付をどうするんだ?という問題が生じる。今の受給者の年金財源には現役が納める保険料も年金額に計上されるので、それが別建てとなると既存年金額は減らさざるを得ない…それは現受給者の期待権の大きな侵害になり、現役受給者からは大きな反対運動となって政権どころか国家転覆までにもなるような大事になるので、今の社会保険方式を維持していかなきゃならないということだ。
ちょっと、前段が長くなったが、YouTubeの番組で、インタービューを受けていたのは、74歳の男性、現在は元の家から離れた温泉付きマンションに妻と二人暮らしだそう…職業の経歴は〇〇庁に55歳まで勤務し、その後民間の会社の役員として73歳まで働いていたそうで、セカンドハウスを買う人なので裕福な生活だ。年金は国家公務員と民間との期間併せて月額30万円程度だということで平均を大きく上回る年額360万円もある。国家公務員を退官したあとの会社には天下りで入ったというわけではなく持っていた資格を活かし会社の設立から携わったそうで、相当やり手の人だと思えるし、資格を得るまでは努力したんだと思うし、さらに会社経営に携わるとなると相当仕事熱心にやってきたま、できる人だと思う。退職金も相当額あったろうし、再就職先の役員報酬も結構なものだと思う。
が、この人はしきりに失敗した、もっと資産があるはずだが…とまず、退職後温泉付きマンションを購入したことがよかったどうか、投資もやったが痛手は負ってはいないが儲かったわけではなかったそう。それと趣味が車で聞くところによるとこれまでに30台近く乗り換え、それも新車でという・・・国産高級車も4台ほど新車で乗り換えたと…おそらくその4台で2500万円ぐらいは飛んで行っているはず…そうなると生涯の車購入費用で相当な額になったはず。現役時代の預貯金は車で減少、とはいえ給与は高く生活は裕福でお高いものでもスーッと変える、悩むこともなくローンも組まず現金で買えちゃう…本宅以外に温泉付きマンションを買ったとかいうが、退職金で買っちゃんたんかな?と思うんだが、こういう人は現役時代の生活水準が高いので、仕事を辞めた後、収入が年金だけになってしまう生活では相当レベルを落とさないとやがて資産を食いつぶして、老後破産する可能性がある。インタンビユーの話からもゆとりを感じるが、おそらく、資産はびっくりするほど残していないと思う。なので、若い人に言いたいことでは、今はいいかもしれんがあとのことを十分考えなさい。(車とか家とか・・・裕福な生活とか)ということだった。
この人は老後にゆとりがあると思われがちだが、意外にその安心感で生活レベルをぐっと落とさないとやがて汲々の生活になるんではないか?とそんな脆弱な一面を感じてしまった。
いつまで働くかは、人ぞれぞれだが、仕事を辞めた後、年金のみの収入になるならば、現役時代の生活水準を維持することは絶対にできない。退職日の翌日から慎ましやかな生活にいきなりはできないんだから、退職3年ほど前から順々にひとつづつこれ止めようとか、これもったいないからとか、そういう考え方で、生活水準を落とすのためにハードランディングではなくソフトランディングを選択して、年金のほかの収入、それが不動産収入か事業収入かは個々の判断だけど、個人年金などもやっていた方がいいことは間違いない。
定年後も働くということももちろん選択しとして大事なんだが、いろんな方法を考えて年金以外の収入の道を探るべきだ。
ただ、投資はいかん! あれは失敗すれば地獄へ落ちる、一気に稼ごうなどと欲をかいてはいかん! それよりも、ジャンボ宝くじを3千円でもいいから買って夢を見た方がいいと思う。ま、当たらんけどね…