新宿線は、東京都新宿区の西武新宿駅と埼玉県川越市の本川越駅とを結ぶ西武鉄道の鉄道路線である。
西武新宿 - 高田馬場
頭端式2面3線の西武新宿駅を出ると、進行方向左手に現れるJR山手線、埼京線、湘南新宿ラインに並行して北進する。職安通りのガードを越えて少々走ると、JR山手線の新大久保駅が現れるが、本線の駅は設けられていない。ロッテ新宿工場や海城中学校・高等学校、保善高等学校の校舎を右手に見ながらほぼ直線状に北進し、電車は高田馬場駅に到着する。
高田馬場 - 鷺ノ宮
高田馬場駅を出るとやや右カーブした後、下りながら左に急カーブしながら神田川をまたぎ、その直後にJR山手線をくぐり、進路を西に取る。曲線半径は158m、30.3‰の下り勾配のため、30km/hの速度制限を受ける。ここで地上に降りるが、これ以降は、ごく一部を除いて高架や盛土区間を走らない。山手線をくぐった後は下落合駅まで新目白通りと並行し、下落合駅手前では妙正寺川に接する。以降、蛇行する妙正寺川を途中数度渡りながら住宅密集地を進む。中井駅は山手通りの下にあり、中線が1本ある待避駅である。下落合寄りはカーブしており、ポイント通過の際に列車が大きく揺れる地点でもある。新井薬師前駅の300m程西で中野通りと平面交差するが、踏切で渋滞していることが多い。沼袋駅は内側2線の通過線を持った相対式ホームである。駅前は京王バスが発着するが、街路が狭隘なため、南行一方通行のみである。ここに限らず都心寄りは狭隘な駅前を持つところが多い。野方駅直下で環七通りを乗り越し、都立家政駅を経て下り線のみ待避可能な鷺ノ宮駅となる。この高田馬場 - 鷺ノ宮間は半径300 - 600mのカーブの連続のため最高速度が抑えられてしまう。この点、高架複々線と地平複線の違いがあるものの、ターミナルからさほど遠くない練馬以西で105km/h運転が可能な池袋線とは対照的である。
鷺ノ宮 - 上石神井
鷺ノ宮駅の先で右カーブした後は、多少のアップダウンこそあれど、比較的線形が良くなり、中野区と杉並区の区境附近からはちらほらと畑が車窓に見え始める。鷺ノ宮から上石神井の間では井荻駅のみ通過線がある。またこの駅では環八通りと交差しているが、電車から見える高架橋以外に地下トンネル(井荻トンネル)でも交差している。上井草駅附近からは住宅の密集度が低くなり、景観が武蔵野らしくなってくる。千川通りを踏切で交差した先に、上石神井車両基地が南に広がり、島式ホーム2面3線の上石神井駅となる。ホームや階段は狭隘で、ホーム端はすぐ踏切となる。なお、同駅付近で東京外環自動車道が交差する計画である。
上石神井 - 田無
上石神井駅を出て次駅武蔵関駅手前から下り勾配となる。武蔵関駅の先で石神井川と並行する。武蔵関公園の北側をかすめると上り勾配となり東伏見駅となる。東伏見駅は同線では珍しい島式ホーム2面4線の待避駅である。また、東伏見駅以西の各駅にはほぼ全ての駅に駅前広場が整備されている。若干の盛土と掘割区間を経て西武柳沢駅を過ぎると、数少ない高架区間となっており、戦時中に中島飛行機武蔵野製作所への鉄道連隊が作った専用線のガードを越えて青梅街道と武蔵境通りのバイパスを乗り越した後、再び地上に戻り武蔵境通りと平面交差すると田無駅となる。特急小江戸以外のすべての種別が停車する主要駅ではあるが、島式ホーム2面3線の設備である。この配線が同線の特徴である。
田無 - 小平
田無駅には本川越駅寄りに引上線がある。それを横目に住宅街を西へ進む。線路北側の家並の向こうにはスカイタワー西東京が見える。西東京市と小平市の市境付近より右カーブし、これより東村山駅の手前まで、進路を北西に取る。カーブの先に花小金井駅がある。島式ホーム1本であるが、かつては2面3線だった名残でホーム幅が広い。駅のすぐ南には多摩湖自転車道が通っており、ここから次駅小平駅付近まで並行する。駅のすぐ西側で小金井街道と平面交差する。道幅は広いが、南北を結ぶ西武バスの各路線が通り、踏切が原因でしばしば渋滞が発生している。住宅と畑が混在する一帯をしばらく進むと青梅街道と斜めに平面交差する。踏切の前後はカーブしており、列車が減速するため踏切渋滞に拍車をかけている。また、踏切横には公立昭和病院があるため、救急車がしばしば立往生している姿を目にする。カーブを過ぎると新小金井街道が下をくぐる。付近は畑が目立ち、空が広く感じる一帯である。やがて上下線の間に引上線が割り込み、拝島線と分岐する島式ホーム2面4線の小平駅に着く。
小平 - 東村山
小平駅は2面4線の駅であるが、待避駅ではなく拝島線との分岐駅となっている。このため小平駅までは複線であったのが、小平駅を出た直後は複々線のようになっている、線路の賑やかな駅である。小平駅の北西に小平霊園があるため、駅付近には墓石屋が多く、春秋の彼岸の時期には北口前に露店が並び急に賑やかになる。小平駅を出てしばらく拝島線と並行するが、拝島線は左に曲がって分かれてゆく。右手に小平霊園を見ながら進んでいくと久米川駅に到着する。駅付近には高い建物が並んでおり賑わっている。2010年現在も北口の再開発を行っており、同年の4月1日には新たなロータリーも整備された。久米川駅を出るとすぐに空堀川と新青梅街道と交差する。田無駅の後からずっと北西方向に進んできたが、東村山駅の手前で右カーブして北へ進む。このカーブの所で府中街道と平面交差する。主要道路との平面交差であるので、しばしば渋滞する地点である。カーブを過ぎると左側に国分寺線が現れ、東村山駅まで並行する。東村山駅は東に市役所などがある市の中心部のため、東口側は以前から駅前広場が整備されている。一方、昔ながらの雰囲気を残していた西口も2009年に新たな駅前広場が整備されるなど、再開発事業はほぼ完了した。ただ、依然として狭い道が多い地域となっている。
東村山 - 所沢
3面6線の東村山駅を出ると、西武園線としばらく並行する。やがて西武園線が左にそれ、住宅街ながら緑の多い一帯を北に進む。盛土を走るようになると視界が開け、左に低い山並みを見ることができる。八国山緑地と呼ばれ、映画『となりのトトロ』のモデルとなった場所でもある。埼玉県に入ってすぐ左に国際航空専門学校があり、小型航空機やヘリコプターを見ることができる。盛土が終わると所沢街道、さらに池袋線が頭上で立体交差し、池袋線と接続する所沢駅となる。かつては駅手前の踏切の先で西武所沢工場へ引き込み線が分岐していた。3面5線で、歴史的経緯上複雑な線路配置であるが、新宿線だけを見ると、基本的に相対式ホームと言える。バリアフリー対応などの手直しはされているものの古びた駅であり、周辺を含めた大規模な再開発計画がある。
所沢 - 新所沢
所沢駅を出て直ぐに左へカーブし、進路は再び北西に取ることとなる。東川のガードからは直線区間が続く。東側は所沢航空記念公園が一帯に広がり、西側は一方通行であったり、狭隘であっても線路沿いに道路が設けられており、東側のマンションや大規模団地開発に際しての配慮と思われる区間でもある。新宿線内では最も新しい駅・航空公園駅に到着する。この駅も、開設されて20年の月日が経った。その間に市役所や市民会館、簡易裁判所、税務署、公共職業安定所等の主だった公共機関は、航空公園駅東口周辺に移転してきた。航空公園駅を出ると、住宅地をくぐり抜け、旅客用ホーム・線路のほか、側線が数本並ぶ新所沢駅に到着。新所沢駅界隈も道路整備や街並みの整備により、以前とはまた違った顔を見せる。開業時から繁華街として栄えた西口にはパルコ等のテナントや、居酒屋が多く見受けられる。南入曽車両基地へ出入する電車は、同駅始発・終着となる。
新所沢 - 狭山市
新所沢駅から次の入曽駅までは直線である。両駅のほぼ中間、県道所沢狭山線が斜めに交差した先に南入曽車両基地がある。周囲は宅地よりも農地が目立つ。入曽駅は、東伏見駅以西の各駅の中では唯一駅前広場が整備されていない。入曽駅の先で県道川越入間線と交差したあたりで緩い右カーブをし、しばらく進むと左手に航空自衛隊入間基地が広がる。基地の東側に沿って進み、基地が終わると県道所沢狭山線が頭上を乗り越え、右カーブしながら狭山市駅に着く。相対式ホーム2面2線の特急小江戸停車駅である。バス路線が集中する駅の西側においては駅前広場が無く道幅も狭いなど問題が多いため、駅舎を含めた再開発事業が進んでいる。
狭山市 - 本川越
狭山市駅を抜けると、しばらく右カーブの後直線状に走る。この右カーブの先の進路は北東となる。新狭山駅を過ぎると川越狭山工業団地の中を走りその後川越市に入る。すると休止中の安比奈線が分岐する南大塚駅に着く。 その後関越自動車道のガードをくぐり速度を上げるが国道16号との立体交差付近で減速し、脇田信号所で単線区間へはいる。川越線と東武東上線のガードをくぐり踏切を越えると本川越駅に着く。
西武新宿 - 高田馬場
頭端式2面3線の西武新宿駅を出ると、進行方向左手に現れるJR山手線、埼京線、湘南新宿ラインに並行して北進する。職安通りのガードを越えて少々走ると、JR山手線の新大久保駅が現れるが、本線の駅は設けられていない。ロッテ新宿工場や海城中学校・高等学校、保善高等学校の校舎を右手に見ながらほぼ直線状に北進し、電車は高田馬場駅に到着する。
高田馬場 - 鷺ノ宮
高田馬場駅を出るとやや右カーブした後、下りながら左に急カーブしながら神田川をまたぎ、その直後にJR山手線をくぐり、進路を西に取る。曲線半径は158m、30.3‰の下り勾配のため、30km/hの速度制限を受ける。ここで地上に降りるが、これ以降は、ごく一部を除いて高架や盛土区間を走らない。山手線をくぐった後は下落合駅まで新目白通りと並行し、下落合駅手前では妙正寺川に接する。以降、蛇行する妙正寺川を途中数度渡りながら住宅密集地を進む。中井駅は山手通りの下にあり、中線が1本ある待避駅である。下落合寄りはカーブしており、ポイント通過の際に列車が大きく揺れる地点でもある。新井薬師前駅の300m程西で中野通りと平面交差するが、踏切で渋滞していることが多い。沼袋駅は内側2線の通過線を持った相対式ホームである。駅前は京王バスが発着するが、街路が狭隘なため、南行一方通行のみである。ここに限らず都心寄りは狭隘な駅前を持つところが多い。野方駅直下で環七通りを乗り越し、都立家政駅を経て下り線のみ待避可能な鷺ノ宮駅となる。この高田馬場 - 鷺ノ宮間は半径300 - 600mのカーブの連続のため最高速度が抑えられてしまう。この点、高架複々線と地平複線の違いがあるものの、ターミナルからさほど遠くない練馬以西で105km/h運転が可能な池袋線とは対照的である。
鷺ノ宮 - 上石神井
鷺ノ宮駅の先で右カーブした後は、多少のアップダウンこそあれど、比較的線形が良くなり、中野区と杉並区の区境附近からはちらほらと畑が車窓に見え始める。鷺ノ宮から上石神井の間では井荻駅のみ通過線がある。またこの駅では環八通りと交差しているが、電車から見える高架橋以外に地下トンネル(井荻トンネル)でも交差している。上井草駅附近からは住宅の密集度が低くなり、景観が武蔵野らしくなってくる。千川通りを踏切で交差した先に、上石神井車両基地が南に広がり、島式ホーム2面3線の上石神井駅となる。ホームや階段は狭隘で、ホーム端はすぐ踏切となる。なお、同駅付近で東京外環自動車道が交差する計画である。
上石神井 - 田無
上石神井駅を出て次駅武蔵関駅手前から下り勾配となる。武蔵関駅の先で石神井川と並行する。武蔵関公園の北側をかすめると上り勾配となり東伏見駅となる。東伏見駅は同線では珍しい島式ホーム2面4線の待避駅である。また、東伏見駅以西の各駅にはほぼ全ての駅に駅前広場が整備されている。若干の盛土と掘割区間を経て西武柳沢駅を過ぎると、数少ない高架区間となっており、戦時中に中島飛行機武蔵野製作所への鉄道連隊が作った専用線のガードを越えて青梅街道と武蔵境通りのバイパスを乗り越した後、再び地上に戻り武蔵境通りと平面交差すると田無駅となる。特急小江戸以外のすべての種別が停車する主要駅ではあるが、島式ホーム2面3線の設備である。この配線が同線の特徴である。
田無 - 小平
田無駅には本川越駅寄りに引上線がある。それを横目に住宅街を西へ進む。線路北側の家並の向こうにはスカイタワー西東京が見える。西東京市と小平市の市境付近より右カーブし、これより東村山駅の手前まで、進路を北西に取る。カーブの先に花小金井駅がある。島式ホーム1本であるが、かつては2面3線だった名残でホーム幅が広い。駅のすぐ南には多摩湖自転車道が通っており、ここから次駅小平駅付近まで並行する。駅のすぐ西側で小金井街道と平面交差する。道幅は広いが、南北を結ぶ西武バスの各路線が通り、踏切が原因でしばしば渋滞が発生している。住宅と畑が混在する一帯をしばらく進むと青梅街道と斜めに平面交差する。踏切の前後はカーブしており、列車が減速するため踏切渋滞に拍車をかけている。また、踏切横には公立昭和病院があるため、救急車がしばしば立往生している姿を目にする。カーブを過ぎると新小金井街道が下をくぐる。付近は畑が目立ち、空が広く感じる一帯である。やがて上下線の間に引上線が割り込み、拝島線と分岐する島式ホーム2面4線の小平駅に着く。
小平 - 東村山
小平駅は2面4線の駅であるが、待避駅ではなく拝島線との分岐駅となっている。このため小平駅までは複線であったのが、小平駅を出た直後は複々線のようになっている、線路の賑やかな駅である。小平駅の北西に小平霊園があるため、駅付近には墓石屋が多く、春秋の彼岸の時期には北口前に露店が並び急に賑やかになる。小平駅を出てしばらく拝島線と並行するが、拝島線は左に曲がって分かれてゆく。右手に小平霊園を見ながら進んでいくと久米川駅に到着する。駅付近には高い建物が並んでおり賑わっている。2010年現在も北口の再開発を行っており、同年の4月1日には新たなロータリーも整備された。久米川駅を出るとすぐに空堀川と新青梅街道と交差する。田無駅の後からずっと北西方向に進んできたが、東村山駅の手前で右カーブして北へ進む。このカーブの所で府中街道と平面交差する。主要道路との平面交差であるので、しばしば渋滞する地点である。カーブを過ぎると左側に国分寺線が現れ、東村山駅まで並行する。東村山駅は東に市役所などがある市の中心部のため、東口側は以前から駅前広場が整備されている。一方、昔ながらの雰囲気を残していた西口も2009年に新たな駅前広場が整備されるなど、再開発事業はほぼ完了した。ただ、依然として狭い道が多い地域となっている。
東村山 - 所沢
3面6線の東村山駅を出ると、西武園線としばらく並行する。やがて西武園線が左にそれ、住宅街ながら緑の多い一帯を北に進む。盛土を走るようになると視界が開け、左に低い山並みを見ることができる。八国山緑地と呼ばれ、映画『となりのトトロ』のモデルとなった場所でもある。埼玉県に入ってすぐ左に国際航空専門学校があり、小型航空機やヘリコプターを見ることができる。盛土が終わると所沢街道、さらに池袋線が頭上で立体交差し、池袋線と接続する所沢駅となる。かつては駅手前の踏切の先で西武所沢工場へ引き込み線が分岐していた。3面5線で、歴史的経緯上複雑な線路配置であるが、新宿線だけを見ると、基本的に相対式ホームと言える。バリアフリー対応などの手直しはされているものの古びた駅であり、周辺を含めた大規模な再開発計画がある。
所沢 - 新所沢
所沢駅を出て直ぐに左へカーブし、進路は再び北西に取ることとなる。東川のガードからは直線区間が続く。東側は所沢航空記念公園が一帯に広がり、西側は一方通行であったり、狭隘であっても線路沿いに道路が設けられており、東側のマンションや大規模団地開発に際しての配慮と思われる区間でもある。新宿線内では最も新しい駅・航空公園駅に到着する。この駅も、開設されて20年の月日が経った。その間に市役所や市民会館、簡易裁判所、税務署、公共職業安定所等の主だった公共機関は、航空公園駅東口周辺に移転してきた。航空公園駅を出ると、住宅地をくぐり抜け、旅客用ホーム・線路のほか、側線が数本並ぶ新所沢駅に到着。新所沢駅界隈も道路整備や街並みの整備により、以前とはまた違った顔を見せる。開業時から繁華街として栄えた西口にはパルコ等のテナントや、居酒屋が多く見受けられる。南入曽車両基地へ出入する電車は、同駅始発・終着となる。
新所沢 - 狭山市
新所沢駅から次の入曽駅までは直線である。両駅のほぼ中間、県道所沢狭山線が斜めに交差した先に南入曽車両基地がある。周囲は宅地よりも農地が目立つ。入曽駅は、東伏見駅以西の各駅の中では唯一駅前広場が整備されていない。入曽駅の先で県道川越入間線と交差したあたりで緩い右カーブをし、しばらく進むと左手に航空自衛隊入間基地が広がる。基地の東側に沿って進み、基地が終わると県道所沢狭山線が頭上を乗り越え、右カーブしながら狭山市駅に着く。相対式ホーム2面2線の特急小江戸停車駅である。バス路線が集中する駅の西側においては駅前広場が無く道幅も狭いなど問題が多いため、駅舎を含めた再開発事業が進んでいる。
狭山市 - 本川越
狭山市駅を抜けると、しばらく右カーブの後直線状に走る。この右カーブの先の進路は北東となる。新狭山駅を過ぎると川越狭山工業団地の中を走りその後川越市に入る。すると休止中の安比奈線が分岐する南大塚駅に着く。 その後関越自動車道のガードをくぐり速度を上げるが国道16号との立体交差付近で減速し、脇田信号所で単線区間へはいる。川越線と東武東上線のガードをくぐり踏切を越えると本川越駅に着く。