平方録

身辺をつれずれに

北海道紀行 その1

2014-09-29 22:46:13 | 日記
新青森で新幹線から在来線の函館行特急に乗り換えたところ、自席の4つ後ろに
両手錠に腰縄を巻かれた男が3人も乗り込んできた。
函館駅では前後に刑事が立ち、3人は縦に腰縄で結ばれた異様な行列姿で改札口を出て行ったが、どれだけの乗降客が気づいたか。
何の罪を犯した容疑者か知らないが、津軽海峡線を通って一緒に北海道に渡るとは思わなかった。
サスペンスドラマのようではないか。
津軽海峡というのは、やはり存在そのものがドラマなんですナ。

ホテルに着いてすぐ外出。元町辺りを散策して函館山の夜景見物の函館観光の定番コース。
2度目の函館だが元町は初めて。
下り坂が港に向かって一直線に伸びている八幡坂や教会群、函館区公会堂の佇まいは横浜の山手界隈のようで、なかなかエキゾチック。
港街には坂道が似合う。

函館山へのロープウェイ。建物の外まで続く長蛇の列にまずビックリ。大型のゴンドラが5分おきに発着するので列は瞬く間に解消されていくが、問題は展望台。長蛇の列をどんどん送り込んでくるのだからたまらない。
到着した先は朝の通勤電車のようなありさま。押し合いへし合いしてようやく展望台に出ることができても、人垣越しに街の灯りを見る羽目に。
しかも周囲に飛び交う言語は日本語ではなく外国語。
差別するわけではないが中国語はうるさい。大勢があちこちで喋るものだから、そのうるさいこと。

観光立国も容易では無い。

駅近くの屋台村で喉と胃袋を慰める。鯖やホタテ、イカの刺身などの海産物もジャガバターも美味でございました。日本酒もスイスイと喉を通過いたしましたよ。函館山とは大違い。
締めに食べたラーメン屋の塩ラーメンは絶品でしたナ。



青森駅で時間調整する新青森発函館行特急「白鳥77号」


青森駅5番線6番線ホームには「連絡船」の文字が残っていた。青函連絡船は1988年に運航を止めているから、当時のものではないだろう。観光用に残しているのか


青函トンネルを抜けて特急が最初に停車する木古内駅。駅表示板の背後に見える建物は北海道新幹線の駅舎。函館までは2015年度末開業の予定


青函トンネルを抜け、江差線を函館に向けて進む右手に函館山が島のように浮かぶ


はるばる来たぜ函館


函館駅の先にある元青函連絡船桟橋。「摩周丸」が往時をしのばせる形で係留されている


摩周丸


函館の赤れんが倉庫。奥の山は函館山


童謡「赤い靴」の像。「きみちゃん」をモデルにした像は横浜山下公園はじめ5カ所にあるという


八幡坂からの眺望。正面奥に見える船は摩周丸


異彩を放つ旧函館区公会堂。日本人の手による設計施工の堂々たる歴史的建造物


旧函館区公会堂二階の大広間。昭和29年に起きた青函連絡船洞爺丸沈没事故の海難審判がこの大広間で行われたそうな。確か1000人を超す乗客乗員が亡くなった「大事件」だった。小学校に上がったばかりだったが、よく覚えている


ハリストス正教会


ハリストス正教会の夕焼け


ライトアップされたカトリック元町教会


カトリック元町教会の十字架と風見鶏


函館山からの夜景

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北海道へ

2014-09-29 09:06:03 | 日記
友人夫妻に誘われ、今日から金曜日まで、北海道をうろつく。

JRの「 大人の休日倶楽部パス」を購入すると、5日間JR東日本とJR北海道の全線が乗り放題になる。しかも新幹線と在来線の特急も普通席なら乗り放題という優れものだ。指定席は6回まで使える。
これで25000円也。とてもお得。

宿は友人の手配で一泊2000円台から3000円台。こちらも財布に優しい。
その分、現地で美味しいものをたっぷり味わえる。

快晴の東京駅から8時40発新青森行「はやぶさ7号」に乗り込んだ。新青森で「白鳥77号」に乗り換える。今日の泊まりは函館である。

行ってきまーす。


大人の休日倶楽部パス



那須岳がくっきり
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龍図の爪の謎

2014-09-28 11:53:05 | 日記
9時から11時まで円覚寺で法話と座禅。

今朝の法話は横田南嶺管長ではなく、円覚寺派布教師のサイトウソウケン和尚。

「六然訓」を教えてもらった。

 自処超然 (自ラ処スルコトチョウゼン)
 処人藹然 (人ニ処スルコトアイゼン)
 有事斬然 (有事ザンゼン)
 無事澄然 (無事チョウゼン)
 得意澹然 (得意タンゼン)
 失意泰然 (失意タイゼン)

う~む、なるほどね。

中国古代の学者崔銑が残したと言われているそうだ。
安岡正篤や登山家の田部井淳子さんの座右らしい。

円覚寺に出かけるようになって2カ月が経った。
48年ぶりの座禅だったが、ようやく腰骨が立つようになってきた。
しかし、呼吸がうまくできない。
丹田に向けて深く静かに息を吸い、長~く吐いていきなさいと指導されるのだが、どうしても浅い呼吸になってしまう。
要するに肚が座っていないのである。困ったことだ。
ま、時間をかけて身につけていくしかない。

かつて仏殿の中には入れなかったが、横田管長になってから、中に入れるようになった。ここの宝冠釈迦如来は高さが2.6メートルもあって、堂々としている。坐像の前で長いこと座っていたくなる雰囲気がある。
天井には「白龍の図」がある。前田青邨監修、守屋多々志画伯の筆だそうだ。この龍は爪(指)が3本。
2002年に点眼法要の行われた建長寺法堂の「雲竜図」は鎌倉に住んでいた小泉淳作画伯の作。こちらの龍の爪は5本ある。

画伯のエッセーを読んで知ったことだが、爪の数には理由があるそうだ。
もともと5本爪の龍は中国の長子にしか許されず、朝鮮半島に伝わったときは1本減らされたらしい。
さらに朝鮮半島から日本に伝わった時には3本になっていた、という。

小泉淳作の気概は好きである。


円覚寺仏殿の「白龍の図」。龍の爪は3本である



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砂が動いた !

2014-09-27 05:24:03 | 日記
スコットランドは結局独立を見送る決断をしたけれど、騒ぎを面白がる岡目八目としては、ドラスティックな変化と、それに伴ってさらにどんなドラマが待ち構えているのか見てみたかったような気がする。
「現状打破」という言葉には一定の魅力があるからね。

昨日、スコッチのシングルモルト「ラフロイグ」の10年を買ってきてちびりちびりやりながら、実に残念なことをした、と個性的で強烈な酒の故郷に改めて思いをはせたものである。

そもそも、なぜこの酒を買って帰ったか。

秋晴れの好天に誘われて自転車を引っ張り出し、海沿いのコースに向かったのが発端である。
台風崩れの低気圧の影響で強い風が吹いていたという認識はあったが、驚いた。
サイクリングコースのスタート付近から、見たこともない砂の山に行く手を阻まれてしまった。自転車をこぐどころではない。押すだけで足をとられ難儀する始末。

かつて、社会党が参議院選挙に女性候補をたくさん立候補させて「マドンナ旋風」を巻き起こし、与野党逆転となる大勝利を得た時、率いていた土井たか子委員長が「山が動いた」と表現した。1989年、平成元年のことである。懐かしいなぁ。

かつては山の一部だったんだろうが、海岸の砂はもっと簡単に動いてしまうのだ。

仕方なく引き返したものの、相変わらず風は強く、出鼻をくじかれたこともあって帰ることにした。
その道すがら、ふと頭に浮かんだのが「そういえばラフロイグが空だった」こと。
実に明快。「山の一部だった海岸の砂が大量に動いた」から、このスコッチを買って帰ることになったわけである。

「砂が動いた」のである。

テレビを熱心に見ないので、夜は活字を追うことが多い。その時、小さなショットグラスに入れて、ストレートを舐めるようにちびりちびり飲っている。
このウイスキーの特徴は何と言っても味と香りにある。
ウイスキー製造は麦芽を乾燥させるところから始まるそうだが、アイラ島というところにある蒸留所周辺で採れる泥炭(ピート)には海藻やコケが大量に含まれていて、ピートの煙でいぶしながら乾燥させる間に、香りが麦芽に移り、完成品から匂いたってくるのだ。
例えて言えば海藻の匂い、あるいはヨードチンキの匂いが香り立つ。消毒薬の匂い、と表現する輩もいる。そして舌にはほのかな甘さも。
そういうシングルモルトウイスキーだから、大好きか大嫌いかに分かれてしまう。

独立していたら、さしずめこの酒は主要産品として輸出され、値段も上がって行ったかもしれない。
それはそれでよし、であったのだが…


「砂が動いた」。片瀬海岸の太平洋岸自転車道スタート付近を覆う大量の砂。


ラフロイグ10年





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食べられない子どもが増えている

2014-09-26 05:47:45 | 日記
子どもに貧困が広がっているという。

1日一食しか口にできない。ろくなおかずもない。育ち盛りの子供が満足に食べることすらできない。
子どもの心と体にどんな影響を及ぼすのか、想像はそれほど難しいことではない。

学校に行ったって、生活のレベルや暮らし方が違うのだから、同級生と話が合うはずもない。友達と遊んでいてもハンバーガー一つ買うお金もないから「僕はお腹一杯だから食べたくない」などと強がりを言うしかない。
友達と一緒にいたら、いたたまれないんじゃないか。遊びたくなんかなくなってしまうよ。

アフリカやアジアの貧しい国々の話ではない。世界第3位の経済大国日本の話である。

18歳未満の子供の「貧困率」というのがあって、16.3%と過去最悪を記録したんだそうな。
子どもが100人いたら、その中の16人も……

先月末、政府は子どもの貧困対策に関する「大綱」を閣議決定した。
遡って今年1月には、貧困の連鎖を防ぐ対策を国の責務とする「子どもの貧困対策法」が成立している。

国は問題意識を持っていないわけではなさそうだ。
しかし、口先では何とでも言える。
「大綱」では、親から子への貧困の連鎖を防ぐと言いつつ、数値目標もない、新規の取り組みも乏しい。
有識者会議がせめて 1、返済のいらない奨学金制度の新設 2、児童手当の増額――を提案したが、財源の見通しが立たないことを理由に見送られてしまった。
何をかいわんや。

「大綱」を決めた閣議で「子どもたちが夢と希望を持って成長していける社会の実現を目指していく」と見栄を切った人物がいる。

子どもを社会の宝と思っているのなら、明日の社会を担う重要な役割を担っているのが子どもたち、と思っているのなら、財源などというものはどこからでもねん出できるだろうに。
国を作り、守っていくのだって子どもたちが担っていくんだろう、アベちゃん。
子どもを守らないで他に何を守るつもりだ?

あんたは大嫌いかもしれないけど、憲法の13条と25条に書いてあるよ。
13条は大人と子どもの区別なく、国民一人ひとり個人として「幸福追求権」を持ち、かつ尊重されること、25条では健康で文化的な最低限度の生活は人間らしく生きるための基本的権利である、と。

幕末の長岡藩藩士の何某だったか、窮乏しているところに米百俵を送られたが、「百俵の米も食えばたちまちなくなるが、教育にあてれば明日の一万、百万俵になる」と反対を押し切って教育に投資した話を思い出した。

子どもを健やかに成長させるために力を尽くすと株が上がるよ。長期政権にもつながるよ。えっ? 長くやるつもりないんだ。


台風崩れの低気圧の影響で一日中南寄りの強風が吹いた。パンジーの苗もあおられていたが、頑張っている
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