午前4時の目覚ましでパッとベッドから離れ、ベランダに出てみた段階ではまだ完全に明けきってはいなかった。
鳥の鳴き声は一部で聞こえ始めていたが、多くはまだまどろんでいるころのように思えた。
それから湯を沸かし、歯を磨き、ほうじ茶を入れてパソコンを立ち上げ、もう一度東の空の様子を見にベランダに出た時だった。
透き通るようなきれいなさざ波のようなセミの鳴き声が東側の山の奥から聞こえてきた。
それも1匹が単独で細々と鳴くのではなく、何匹ものセミが一斉に、抑揚をつけるように遠くなったり近くなったり、まるで波が寄せるような感じで聞こえてくる。
ヒグラシの蝉時雨じゃないか…♪
いよいよ梅雨が明ける♪
いやっ、ちょうど今朝開けたのかもしれない。ヒグラシはそれを知っていていち早く時雨となって鳴き始めたのだ。
昨日午前中、円覚寺で坐禅をしている最中にジィ~ジィ~というセミの鳴き声を今年初めて聞いていた。
夕方、風呂上りに涼んでいる時にも遠くでジィ~ジィ~と鳴くセミの鳴き声を聞いた。
あの鳴き声は多分アブラゼミの鳴き声だったと思う。
期せずしてセミたちは真夏の到来をいち早く察知したものと思う。
セミが鳴けば否が応でも灼熱の太陽が降り注ぐ真夏の到来である♪
こういう小動物たちの感性や本能と言うものは気象庁の予報なんか物の数ではないくらい正確である。
いよいよ待ちに待った本格的な夏になる♪
ちなみに去年アブラゼミを最初に聞いたのが7月7日の事で、翌日のブログで「セミが鳴き始めたっ♪」を書き残し、ヒグラシの鳴き声を初めて耳にした9日の翌日には「今度はヒグラシを聞いた♪」を書き留めている。
アブラゼミは去年より1日遅れだが、ヒグラシに関しては去年と全く同じ初鳴日になったわけで、偶然とはいえ生物季節の正確さを感じないわけにはいかない。
「へぇ~」「ほぉ~」の感嘆符が飛び交っている。
円覚寺山門の朝
柔らかな朝日が射しこむ境内
如意庵の山門まで階段を上がると玄関が飾られていた
門の脇にはこんなものが…
昨日と今日、ここで和菓子教室が開かれているらしい
龍隠庵からの眺め 奥の緑青の屋根が仏殿 手前の茅葺屋根は選佛場
山門と松嶺院
境内の花はアジサイが終わりを迎え、端境期のためか他にはほとんど咲いていない
ハスとならんで開花中の貴重な花がヤマユリ
龍隠庵ではあちこちで咲いていた
黄梅院山門下の横田南嶺管長揮毫による坂村真民の詩
4:24の東の空 この時はまだヒグラシの蝉時雨は聞こえていなかった
4:53 気がついたら日が登っていた ヒグラシの蝉時雨は既に止んでいる
セミ時雨の時間はせいぜい15分~20分くらいが相場だと思う ダラダラとは続かないのだ