上ったばかりの朝日に照らされたルドベキア・ヘンリーアイラーズの葉っぱの上で、あまり見かけない小振りのチョウがじっとしているのを見つけた。
見かけは枯れ葉色をした地味な印象で、しかも何か模様を描こうとして滲んでしまったような、お世辞にもほれぼれするような意匠とは程遠い。
ただし特徴的だと思ったのは後ろにピンと突き出した1対の突起状のもの。
何のためのものか皆目見当もつかないが、これが凛々しくもあり瑞々しくもあり、見たところ羽のどこにもダメージは無いようである。
つまりピッカピカのオリジナル…標本のようなものが目の前に現れて「どうぞ気が済むまでお写真をおとり下さい」と言っているようで、iphoneを近づけても逃げようとしないでじっとしている。
きっと羽化したてで、生まれて初めて太陽の光を浴びて体を温めていたんだろうと勝手に推測した。
後で調べると、どうやらムラサキツバメというらしい。
チョウのくせにどうしてツバメなんだと不思議だが、これ以上の詮索は興味がないのでしない。
ボクが写真を撮る間、一瞬たりとも羽を広げることなくピタッと閉じていたので分からなかったが、表側は紫色なんだそうな。
高貴な紫色の衣装をまとっているならぜひ見せてもらいたかった。
もう名前は覚えたから、これから先また会う機会でもあれば、紫の衣装も見せてもらおうと思う。
数日後、今度は同じヘンリーアイラーズの花の上にムラサキツバメより小振りのチョウが止まっているのに気付いた。
やはり早朝の日の光を浴びてじっとしている。
こちらもiphoneを近づけても逃げない。
やはり「どうぞきれいに撮ってくださいね」と言わんばかりに、花びらの先端でポーズまで取っている。
こちらは時々見かけるチョウでヤマトシジミのようである。
明日はどんな客が ‶おやすみ処・ヘンリーアイラーズ〟にやって来るのだろう♪
ルドベキア・ヘンリーアイラーズの葉の上で朝日を浴びてじっとしているムラサキツバメ
ヘンリーアイラーズの花びらの上でポーズをとるヤマトシジミ