平方録

奥州平泉の中尊寺へ

東京駅9:08発の東北新幹線に乗り、昼少し前には平泉駅に降り立った。
駅前にはわずかだが雪が残り、空気はさすがにキリッとしているが、ナニ、ずーっと南の鎌倉でも氷点下4・6度を体験してきているんですぜ、ちょろいもんですな。

電車の到着を待っていたように、中尊寺を中心にした世界遺産を巡回するバスが発車するから、芭蕉の「つわものどもが夢のあと」の句碑が残る毛越寺の山門をくぐったのはほぼ正午である。
当時の伽藍は焼けてしまって何も残っていないのは芭蕉の時代となんら変わらない。
しかも往時の栄華をしのぶ縁もあらばこそ、の白一色の世界である。

そそくさと巡回バスに乗り、中尊寺へ。
バスを降りて坂を登って行くと、今回の目的である中尊寺の金色堂に行き着く。
ここまで来ると芭蕉が「五月雨の降り残してや光堂 」と詠んだ意味が突如、焦点を結んで来るから不思議である。
いろいろ読み方はあるんだろうが、第一義的には、なんと言っても金色に輝く嘘のような光堂のまばゆさが、鎌倉時代からずーっと堂宇に覆われていることの写生なのである。

そ~だったんだ ! 芭蕉ちゃん。ってな気分である。
変な例えだけれど、楽屋裏をのぞいてしまったような。
もちろん、写生以外の芭蕉の思いも伝わって来るけれど…

でもインパクト十分だなぁ、光堂 !
すごいや。
東北ってところも、すごいや。



栄華は雪の下 ! いずれも毛越寺







以上、中尊寺


仙台で見つけた居酒屋のまるでケーキのような鳥のつくね。植物繊維が練りこまれていて食感も良く美味しかった。



セリを根っこも一緒にしゃぶしゃぶして食べる仙台名物「セリしゃぶ」。シャキシャキした食感がとても良い。根っこって美味しいんだ ! 珍しいのか、隣の客がじっと目線を投げてよこしていた。合わせた日本酒は気仙沼の「水鳥記」、古川の「宮寒梅」、塩釜の「阿部勘」、村田の「乾坤一」、一迫の「綿屋」、加美の「山和」。阿部勘がすっきりした辛口で好きな部類ですな。満足満足。
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