平方録

南風の置き土産

午前4時。外は風の音がざわざわと騒がしい。
昨夜半から吹き始めたようで、時々目が開いていしまうほどの強い風の音が一晩中続いていた。
起きてベランダの窓を開けて見ると、南の風のためか外の空気はモワーッと生温かい。
暗くてよく分からないが、雨音も聞こえないから降ってはいないようである。

これだけの、台風並みの南風が吹き続けると、海沿いの湘南海岸サイクリングロードは砂に埋まってしまったはずである。
よしんば風が止み、秋晴れが広がったとしても、コースにたまった砂を取り除くには3、4日が必要である。
県がコースが埋まる度に砂を取り除く作業をするが、翌日にはスッキリ、とは行かず、きれいに砂がどけられるまでにはそれなりのタイムラグが生じるのだ。

お役所仕事だから、担当者が現場を見て、砂がコースを覆い尽くしているのを確認し、おそらく写真を添付して“除砂”作業を始めるための税金支出を願う文書を作成し、沢山のハンコをもらった上でようやく支出許可が下りるというのが、“それなり”の中身である。
ハンコを押す人がたまたま出張でもしていれば、そこで書類は1日ストップするのである。
今日は金曜日だから、だれか1人席を外していたら…
しかも、下請け業者に発注するのだから、業者にたまたま他の仕事が入っていたりすれば、それが終わるまで待たなければならない。
“除砂”業者との間での契約は入札にしているのか、あらかじめ設定した業者と随意契約を結んでいるのか、細かなことは承知していないが、ここでも時間がかかる仕組みになっているのである。
ゆえに、しばらくは通行不能を我慢しなければならない。

コースの一部、辻堂辺りの浜には砂地で育ち、しかも地を這うように砂地の表面を覆い尽くしながら広がる植物が生えていて、完全に砂の飛散を食い止めているというわけでもないが、それでもかなりの飛散を抑える効果があるようで、ここら一帯のコース上の砂の堆積は目に見えて少ない。
これなら砂を取り除く手間もあまりかからないはずである。
この植物が砂地をびっしり覆うようになれば、効果は期待できるだろうに。何より税金の節約になるはずだから、もっと真剣に取り組んでも良さそうなものである。が、どこまで真剣に取り組んでいるのか怪しい。

現在は高さ1メートルくらいの竹でできた飛散防止用の柵が頼りだが、コースのスタート地点付近では竹垣を埋め尽くすほどの砂が堆積してしまっていて、砂はその上を越えて飛散し、コースを覆うのである。
竹垣の手前にたまった砂を取り除かないのだから、こうした事態は予想できるはずなのに、自然のなすがままにしているのだから当然と言えば当然である。
ま、砂というものは軽くて移動しやすいものだからね。動き回るのは致し方ない。
しかし“除砂”作業のコストを下げる工夫はした方がよいに決まっている。それが自然を使って可能なら、取り組まない手はないだろうに。
人間には知恵と言うものがあるからね。知恵を使わない手はないよな。
頼むよ、お代官サマ。



8月下旬に種蒔きしたので、ようやくここまで育ったパンジーの苗。育苗のため、ポットへの移植作業を急ぐ必要がある。これだけびっしり芽吹くというのは悪くない成績である。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事