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正しい高気密高断熱住宅の知識

誰も教えてくれない家作りのポイントを公開します。

ヒートブリッジについて!!

2005-05-24 19:17:02 | Weblog
ヒートブリッジは、熱が渡る橋という意味で熱橋と直訳表現されています。外断熱工法などてヒートブリッジ対策がされているので、内断熱工法に比べて20%ほど断熱効果が高いとよく説明されているアレです。・・・でも、短絡的なのでヒートブリッジについて説明しておきましょう。
理解しやすい例として、鉄骨構造で外装材にALC100mmを利用した住宅について考えてみましょう。(へー○ルハウス、ダイ○コンクリート住宅などがこれにあたります)

①ALC 100mm 熱伝導率=0.186W/mK 熱抵抗R=0.53 
②サイディング 15mm 熱伝導率=0.176W/mK 熱抵抗=0.085
③鉄骨  熱伝導率=53.5W/mK

ALCボードの上にヒヨコをのせて、ALCボードの下から、ガスバーナーで加熱しているCM見たことがあると思いますが・・・32分後、熱が貫流するとヒヨコは焼き鳥になってしまいます。

その後、鉄骨構造に熱が伝わると一般住宅で5分間で、建物全体に熱が伝わります。・・・これがヒートブリッジ構造です。
サイディング15mmですと10分で建物全体に熱が伝導します。・・・知っていましたか?

外断熱工法で断熱材の内側は室内です。・・・実はここに問題があります。・・・室内という説明で、誰も疑いがなく何かを見過ごしていることに気がつきませんか?・・・これは、鉄骨系のメーカーの救済措置?のようで、次世代省エネ基準でも部位ごとの熱損失の計算でヒートブリッジ係数を強調していますが・・・この計算本当なの???

ポリスチレンフォーム 40mmだと1時間30分後に熱は貫流してきます。・・・熱は遮断された訳ではありません。

ヒートブリッジは、単位時間当たりの、天井、壁、床、各部位の相互干渉で、実質熱貫流率の計算ができなくなることが問題で、エネルギーロスは二次的な問題となります。

そこで、面白いデータをお教えしましょう。

断熱材 90mm 熱伝導率=0.06W/mK 熱抵抗R=1.5・・・建築物の最低壁厚
木材 183mm 熱伝導率=0.12W/mK 熱抵抗R=1.525 
木材 140mm 熱伝導率=0.12W/mK 熱抵抗R=1.166
木材 120mm 熱伝導率=0.12W/mK 熱抵抗R=1.0
ポリスチレンフォーム 40mm 熱伝導率=0.026W/mK 熱抵抗R=1.5

単位あたりの(最低限)断熱材の熱抵抗はR=1.5になります。・・・そうなんです、ポリスチレンフォーム 3種b 40mmの正体は断熱材としての最低厚なんです。

木材でも、壁厚180mmで断熱材相当の熱性能をもつのです。・・・ヒートブリッジといえますか?

それでも所定の性能を得られない場合に外張り付加断熱を行います。ヒートブリッジ対策で、外断熱工法のように断熱不足を補う考え方は邪道です。・・・外張り付加断熱工法を使う理由は、蓄熱容量の小さな木造であっても、建物全体を蓄熱体として利用し最小眼のエネルギー投入で室内の温度差をできる限り小さくするために利用するものです。

高気密高断熱住宅の理想とする壁厚は、180mm程度必要なのです。・・・環境先進国の常識です!!


次回予告
結露の判定計算!!