部長が社長を殺害未遂（草加市）

平成２６年（わ）第１０２２号　

矢部 豊　（６４）

殺人未遂、傷害

【概要】
被害者（５７）の元で事業部長として勤務していましたが、過去の赤字 (未回集金の隠滅) をめぐるトラブルから社長の殺害を謀りました。（トラブルと言うより被告人のミスの様です）

未回収の売掛金を渡すと言って社長を自宅の外に誘い出し、バール(45センチメートル、７４０g)で殴打しました、悲鳴を聞き付けて現場に駆けつけた社長夫人（６２）にもバールで顔面に傷害を加えています。
犯行現場に２本のバールを持参する周到さと、社長を殺害すれば赤字の事実を隠滅出来ると考える短絡的思考に違和感を覚えます。社長一家を皆殺しにするつもりだったのでしょうか。（それにしても、犯行がバレる事は必至です）

被告人にとって被害者である社長は、被告人の以前の勤務先が倒産したときに、新たな事業部を設置して迄、自社で雇用してくれた恩人です。検察の指摘を小刻みに頷きながら聞いています。

恩を仇で返す典型的な事件です。不義理を働いた被告人に社会復帰後の居場所は有るのでしょうか。

恐らく、弁護人は衝動的な犯行であると主張すると考えますが、結果として杜撰さが目立ちますが、犯行の計画性は明らかです。